放射性廃棄物の管理状況

原子力発電所では、運転に伴い放射性物質を含んだ気体・液体・固体の廃棄物が発生します。

これらの放射性廃棄物のうち、気体廃棄物と液体廃棄物は、原子力発電所の運転に伴い、ごくわずかの量が周辺環境へ放出されます。

原子力発電所からこれらを放出する際には、十分に減衰、もしくは浄化等を行った後、その安全性を確認してから放出するなど、周辺環境に影響を与えないような措置を行うことが義務づけられています。

また、島根原子力発電所の原子炉施設保安規定において放出管理目標値を定め、この値を超えないように努めることになっており、実績でもこの値を大幅に下回っています。

（注意1）放射性希ガスの検出限界濃度：1立方メートルあたり2×10の-2乗ベクレル以下

（注意2）放射性ヨウ素の検出限界濃度：1立方メートルあたり7×10の-9乗ベクレル以下

（注意3）放射性液体廃棄物（トリチウムを除く）の検出限界濃度:1立方メートルあたり2×10の-2乗ベクレル以下（60Coで代表）

（注意4）福島第一原子力発電所における事故の影響によるものと推測される。

（注意5）島根原子力発電所1号機、2号機の年間放出管理目標値の合計を示す。括弧内の数値は、島根1号機の廃止措置計画認可（平成29年4月19日認可）以前の目標値。

(注意1）ドラム缶とは200リットルドラム缶です。

(注意2）その他の種類はドラム缶に詰められない大型配管廃材等で、本数はドラム缶に詰めた場合の換算としています。

(注意3）減容量は、可燃物の焼却処理や不燃物の切断、溶融処理等により減少した量を指します。

(注意4）発電所外搬出は、低レベル放射性廃棄物埋設センター（青森県六ケ所村）への搬出を指しています。

原子力発電所から出る放射性物質を含む廃棄物は、「低レベル放射性廃棄物」と呼ばれています。（例：交換した機器、洗濯水など）。

これらは、容積を減らし、セメントなどで固めてからドラム缶に密封します。

そして、原子力発電所内の固体廃棄物貯蔵庫で保管した後、青森県六ヶ所村にある「低レベル放射性廃棄物埋設センター」で埋設処分されます。

第1回から7回の搬出は均質固化体（注意1）（セメント固化体、プラスチック固化体）、第8回以降の搬出は充填固化体（注意2）

(注意1)均質固化体：濃縮廃液、使用済樹脂等をセメントやプラスチックを用いてドラム缶に固化したもの。

(注意2)充填固化体：金属類、保湿剤、フィルタ、プラスチックなどの固体状廃棄物を分別し、必要に応じて切断、溶解処理等を行い、ドラム缶に収納した後、セメント系充填剤（モルタル）で固化したもの。