入浴施設におけるレジオネラ症対策について

更新日:2025年09月04日

レジオネラ症とは

 

レジオネラ属菌が原因で起こる感染症で、レジオネラ肺炎とポンティアック熱の2つの病型があります。

特に問題となるのがレジオネラ肺炎で、高熱や呼吸困難、胸痛、意識障害などが現れ、乳幼児や高齢者など抵抗力が低下している人が発病しやすいといわれており、急激に重症になり死亡する場合があります。

レジオネラ属菌とは

土の中や河川、湖沼など自然界に生息している細菌です。アメーバなどの原生動物に寄生し、20~45℃で増殖します。

空調施設の冷却塔水や循環式浴槽水、加湿器などで増殖します。これらの衛生管理が悪い設備から発生したエアロゾル(空中に浮遊している小さい粒子)にレジオネラ属菌が含まれ、これらを吸入することによって人に感染します。ただし、人から人へ感染することはありません。

レジオネラ症を発生させないために

レジオネラ属菌は、入浴施設などの水を使用する設備に付着する生物膜(バイオフィルム・ぬめり)に生息するアメーバなどの体内で大量に繁殖します。

レジオネラ症を防ぐためには、入浴施設の衛生管理を徹底し、レジオネラ属菌を「増殖させないこと」「発生させないこと」「吸い込ませないこと」が重要です。

 

入浴施設の衛生管理

1 浴槽水の完全換水

毎日完全に換水する。ただし、消毒装置を設置している場合は1週間に1回以上行う。

2 ろ過器の洗浄・消毒

1週間に1回以上逆洗浄を十分に行って汚れを排出するとともに、適切な消毒方法で生物膜を除去する。

3 循環配管の消毒

浴槽水を循環使用している場合、1週間に1回以上配管を洗浄、消毒して生物膜を除去する。

4 浴槽水の消毒

ろ過器を使用している浴槽水、又は24時間以上完全に換水しないで使用している浴槽水の消毒は、塩素系薬剤を使用し、遊離残留塩素濃度を1リットル中0.4ミリグラム程度に保つ。あるいは、結合塩素のモノクラミンを使用し、モノクラミン濃度を1リットル中3ミリグラム程度に保つ。

測定結果は検査の日から3年間保管する。

5 集毛器(ヘアーキャッチャー)の清掃・消毒

集毛器を設置している場合、毎日清掃、消毒する。

6 水質検査の実施

浴槽水についてレジオネラ属菌の検査を次の頻度で行う。検査結果は3年間保管する。

検査の頻度
1年に1回以上

水道水以外を使用した上がり用湯水

ろ過器を使用していない浴槽水

毎日完全に換水している浴槽水

 1年に2回以上 24時間以上完全に換水しないで使用している浴槽水

 

7 衛生管理に関する記録の作成

衛生管理を行うため自主管理手引書及び点検表を作成し、記録を3年間保管する。

参考

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