市長定例記者会見(令和3年10月11日)

更新日:2023年02月01日

令和3年10月11日(月曜日)
(上定市長)今日もよろしくお願いします。ちょっと盛りだくさんですので、スムーズにいきたいと思いますので皆さまご協力よろしくお願いします。
1つ目が子供のショートステイの見直しです。ショートステイという言葉、なじみがない方もいらっしゃるかと思います。保護者の方が病気あるいは仕事などで家庭において一時的にお子さんを養育することができなくなったとき、または育児不安あるいは育児に疲れたといったときにお子さんをお預かりして子育てを支援するという制度です。例えばお父さんが病気で入院となった場合や、出産のために上の子の面倒を見ることができないといったケース、お母さんが育児でお疲れになっているなどといったケースが考えられますが、こういったときに、これまではゼロ歳から小学校入学前のお子さんを対象として松江赤十字乳児院と古志原の双樹学院、この2つの施設での受入れが可能でした。これに11月から里親を加えることとしております。里親の制度については詳細は触れておりませんが、一定の要件を満たした方が、5年ごとの更新の研修などを受けていただきながら、お子さんを預かるという制度でございます。この里親の方にショートステイの受入先になっていただくこと、これを11月から実施いたします。これによって対象年齢がゼロ歳から小学校入学前だったのが小学校6年生まで受入れ可能となります。ショートステイの委託先として、先ほどの2つの施設については引き続きゼロ歳から入学前までを受け入れ、里親のほうでで6年生までを受け入れることができるように制度の変更を行うものです。この里親が加わることによって、利用対象者が小学校6年生まで拡充できるということで、これまで対象外だった小学生のお子さんをお持ちの方も利用可能になりますので、ご兄弟一緒に預かることもできるようになります。また、送迎も可能になります。里親の方がお子さんを自宅まで迎えに行ったり、里親のご自宅から幼稚園や小学校に通うこともできるようになります。ただ、現在里親に登録されている方は多くはありませんので、里親制度に関心がある方はぜひ島根県の中央児童相談所までご連絡いただきまして、またショートステイを利用されたい方につきましては、松江市の子育て支援課までお問い合せをいただければと思います。
 2つ目も子育ての関連でございます。「松江の子育てAIコンシェルジュ」というのを今年の4月から運用しております。これはLINEに友達登録をしていただくのみの手続で、子育てに関する情報を得ることができるLINEのサービスです。子育ての悩みを、日中は仕事に子育てに忙しい、夜になって誰かに相談しようと思ってもなかなか相談する相手、あるいは時間もないという子育て世代の方は多いかと思います。このAIコンシェルジュを使いますと、24時間365日相談することができます。例えばお子さんの熱が出た、鼻が詰まるなどと入力すると、それにAIが自動で返信し回答をします。「保育所の申込み」と入力すると、申込手続のリンクが登場する。あるいは公園に行きたいとき、一番近い公園を探すこともできます。ご質問いただくと、それに対してAIが自動的に解析し、具体的な回答、解決策を提示するようなシステムとなっております。これに10月1日からは登録していただいた方へ情報発信をする機能も追加しました。具体的にはコロナで外に出にくいときにおうちで遊べるものの紹介動画や牛乳パックでぴょんぴょん飛ぶおもちゃの作り方などを紹介しています。今後も親子で作る料理のレシピやイベント情報なども発信していく予定です。登録方法は、市のホームページに二次元コードを掲載しております。あるいはLINEの友達検索でID「@030qgjsg」を入力し友達登録いただければと思っております。これはAIで解析をしておりますので、たくさんの方に利用いただき満足度をお知らせいただくことによって、向上が図られAIコンシェルジュ自体も成長しますので、ぜひご利用いただき、皆さんのまた次の世代の子育ての役にも立つようなシステムになればいいなと考えております。
 次が中心市街地のエリアビジョンの策定についてです。これは具体的に市民の皆様から参加いただく形での意見募集を始めたいと思っております。エリアビジョンといいますのは、松江の中心市街地のまちづくりを進めるために官民がそのイメージを共有することが必要だという問題認識の下で、将来の地図に当たるエリアビジョンの策定の検討を進めます。具体的には、歴史だとか地域の特性を踏まえて、どこの場所にどういった町並みが形成されるといいのかということを市民の皆さまに参加いただき、ワークショップという形でつくってまいります。エリアビジョンの素案では、例えば松江駅前においては多くの来訪者が憩い集うことのできる松江の玄関口として「松江駅前の周辺ゾーン」、お城の辺りについては江戸期の歴史文化を今に伝える「松江城周辺ゾーン」という位置づけ、こういったそれぞれのエリアごとの位置づけをまず案にしておりまして、そこにご意見をいただいて皆さんと一緒に松江の中心市街地をつくっていくという計画です。そのためのワークショップの参加者を募集します。10月30日に、2回に分けましてそれぞれ3時間ずつワークショップを開催いたします。Zoomによるウェブ参加をお願いしておりまして、高校生以上49歳までの松江市在住あるいは通勤通学していらっしゃる方を対象としております。概ね30名を先着順で募集しますので、電話もしくはしまね電子申請システムで10月27日までにお申込みをいただきたいと思います。また、意見募集もしておりまして、松江市のホームページ上で10月30日まで募集しておりますので、ぜひお寄せいただければと思っております。皆さんと一緒にこの町並みをつくっていきたいと思っておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 つぎは、今のエリアビジョンと少し関連いたしますが、白潟本町通りの社会実験についてです。先ほどの中心市街地のエリアビジョンの一部である松江大橋の南詰めの道路、これを白潟本町通りと言います。一方通行でバスも通っていますが、十分な歩行空間がなく、これを都市計画道路として指定して開発する方向性については、昭和33年に都市計画決定がなされておりますが、以後進んでおりません。これを今回エリアビジョンあるいは中心市街地の活性化の中でいかに使いやすいものにしていくか、中心市街地、商店街のにぎわいを取り戻していく、そのためのすべとしていくかということを検討してまいります。現状は、3.5メートルの車道があり、その横に1.7から1.8メートルの路肩があり道路幅約7メートルという状態です。この都市計画の中では3.0メートルの車道を片側ではなくて両側に通し、さらに歩道を確保するという計画となっています。では果たしてこれが一番いいのかどうかということを、住民、地権者、店主の皆さんとこれまで何回かにわたって協議を行い、地域の皆さんと一緒に考えたところ、2車線で双方通行ではなく今と同じように一方通行にして、歩道、路肩に余裕を取る。そこに例えば店舗、キッチンカー、移動式の店舗に出てもらったり、イベントの開催をすることでにぎわいが取り戻せるのではないかという仮説を立てました。そのための社会実験を行います。具体的には、10月18日から11月13日までの約1か月にわたって、3.5メートルの車道を3メートルに縮めることによって、キッチンカーなどがおけるスペースをつくり出します。そこで飲食提供をしたりアート空間の演出などを行い金曜日、土曜日にはにぎわいの実証実験の場にもなりますので、皆様にもぜひ足をお運びいただければと考えております。会場ではアンケートをお願いしたりインタビューにお答えいただいて、実際の使い勝手についてのご意見をいただきたいと思っております。また、それを受けてこの白潟本町通りをいかに活用していくかといったところにつなげていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 次が東京電力の福島第一原子力発電所等の視察についてでございます。10月21日に福島第一原発を視察するということで、今段取りをしております。コロナの状況にもよるところはありますが、今のところこの日程で行ってまいりたいと考えております。視察内容は、資料館あるいは原発自体を見させていただき、福島の事故の概要、教訓あるいは廃炉事業の現状を把握するということ、それから発電所自体の現状を把握するといった目的で今回行ってまいりますます。
 次に島根県と松江市、他市と共催で島根原発に関する住民説明会を開催するというお知らせです。目的としては、島根原発2号機の適合性審査の結果あるいは避難計画を含みます原子力防災の取り組み、エネルギー施策などについて国の関係省庁、中国電力からの説明をいただくというものです。具体的な開催日時と会場は、鹿島文化ホールで10月23日・10月29日の2回、くにびきメッセで10月30日・11月7日の2回という予定になっております。この4回につきましては松江市独自でZoomを利用してオンラインでも参加いただける仕組みを整えております。Zoomですので双方向にやりとりができますので、質問をしていただくこともできます。ただ、会場にいる方の質問の回答が優先されますので、仮に当日お答えできなかった場合は後日回答させていただくという形になります。さらに、11月7日のくにびきメッセの会につきましてはパブリックビューイングの方式を考えております。くにびきメッセで通常どおりの開催に併せて、その模様を大型のスクリーンに映し出すという形で開催いたします。これを松江テルサとスティックビルの2か所で同時に開催します。できるだけたくさんの方に参加いただき、またご意見もいただきたいと考えております。説明内容は、原子力規制庁から島根原発2号機の審査結果、内閣府から原子力防災の取り組み、資源エネルギー庁からエネルギー政策、中国電力から原発の安全性・必要性ということを予定しております。
(山陰中央新報)子供のショートステイの見直しに関してですが、この見直しというのは全国的な動きなのか、それとも市独自的な動きなのか。それと、子供のショートステイというのは市の事業としてやっておられるのか、そういったところを教えてもらえますか。
(上定市長)制度としては国が定めたものですが、松江市独自の取り組みとして今回拡充させていただきます。子育て世代の方から急にお子さんの面倒が見られないという状況をお聞きすることがありまして、いかに皆さんの負担を和らげることができるかという観点で行うものです。ただ、里親自体がまだあまり浸透していない状況で、これは島根県も同じ問題意識を持っていまして、里親に関心がある方というのを発掘して、里親の方を育てていくことによって結果としてたくさんの方がこの制度も利用できる形になればという思いを持っています。
(山陰中央新報)事業費がかかると思いますが、その事業費はどうされるお考えですか。
(上定市長)当初予算で運用してまいります。
(山陰中央新報)当初予算の何費で盛り込んでいらっしゃいますか。
(上定市長)民生費の児童福祉費となります。
(山陰中央新報)福島第一原発の視察に関して伺います。福島第一原発を訪ね、東電の方から説明を受けるというような形ですか。他のまちにも行かれるお考えでしょうか。
(上定市長)スケジュールの都合もありまして、廃炉資料館と福島第一原発の2か所になります。東京電力の方に案内をしていただいて説明をいただく予定です。
(山陰中央新報)島根2号機が審査合格して、これから地元同意の可否の判断をされると思います。そうした判断の参考にするために行かれるという目的もありますか。
(上定市長)適合性審査に通過したということですが、適合性審査の審査基準の前提となっているのがこの福島での事故と、それを教訓として作られた基準をクリアしたという流れですので、元に立ち返って福島で何が起こっていたか、それによってどう規制強化があり、それをクリアしたことについては先ほどの説明会等でご説明いただきますが、その流れの中で福島についても確認しておきたいというということで、今回視察を行います。
(山陰中央新報)そうしたものを把握してこれから市民の意見を聞いてということになると思いますが、地元同意の可否を判断する際の一つの過程と捉えてよろしいですか。
(上定市長)おっしゃるとおり、一つの要素として考えていただければと思います。
(読売新聞)子供のショートステイに関して、先ほど松江市独自の取り組みとして拡充したいというお考えを話されましたが、この制度は松江市が独自というよりは、全国の自治体にもありますか。
(上定市長)ショートステイの制度自体はありますが、それの運用方法として市民の皆さまが子育てでどこに悩んでいらっしゃるかといった観点から、それに対する解決策・対応策というのを提示したいと思っています。
(山陰中央新報)今回、委託先として新たに里親をというお話でしたが、その拡充のタイミングが今になったのはどういう経緯ですか。

(上定市長)検討を進めながら、里親の方との調整をしておりまして、新たに予算を計上して進めていくという形ではありませんので、調整が整い次第、実行と考えていて、このタイミングになったということでございます。
(読売新聞)例えばコロナ禍でなかなか子供の面倒が見られないなどの事情が発生しているので今年度になったということではないですか。
(上定市長)そうですね、一般的に子育ても含めてなかなか難しい状況にあるというのは共通の悩みとしてあると思いますので、できるだけ早くこの運用も開始したかったというところはあります。
(読売新聞)コロナ禍はあまり関係ないということでよろしいですか。
(上定市長)そうですね、コロナ禍が直接の理由にはなっておりません。
(読売新聞)エリアビジョンについてですが、市長が選挙の時から言われている職人商店街の想定をしてのものかなとも思いますが、このエリアビジョンは将来どうしていこうというお考えなのかお聞かせください。
(上定市長)松江の中心市街地自体が非常に元気のない状況にあり、その中で商店街がにぎわいを取り戻していくというのが松江市全体の発展にもつながるという認識を持っています。今回はその中心市街地の活性化のために、それぞれの歴史、伝統、文化がありますから、何もないところに一からまちを創り上げていくのではなく、今すでにある誇れるものを生かしながら、その地その地に合ったユニークな町並みを整えていくためのスタート地点と考えています。ですので、職人商店街もこの中に包含されておりまして、中心市街地でのものづくり、伝統的なものをやっているところを職人商店街として育てていきたいというのも一つですし、この中心市街地自体が松江駅前から殿町の辺りまでを対象としていますが、それぞれのエリアがつながり回遊性が高まって、職人商店街も含めたくさんの方が行き来できるような場所にしていきたいという思いがあります。もう一つは、今後この大橋川の改修工事が予定されています。これは治水の目的ですが、それに併せ国際文化観光都市70年を迎える松江、また水の都と言われる松江の魅力を高めていくチャンスだと思っていまして、この水辺の有効活用、利活用についても併せて考えることでその松江のまちの魅力をさらに高めていきたいと考えており、その入り口にあるのがこのエリアビジョンとお考えください。
(読売新聞)ショートステイのことで市長から一言メッセージをいただきたいと思います。子育て世代の方からすると制度が利用しやすくなる今回の制度の拡充を受けて市民に対して呼びかけをお願いします。
(上定市長)コロナ禍も含めて、市民の皆さま、子育て世代の皆さま色々な悩みがあると思います。それを解決、あるいは解決のための糸口を提案させていただくのが行政の役割だと考えています。ぜひ皆様からも悩んでいらっしゃることを直接市民部等に対してお伝えいただきたいと思います。今回の話も、子育て世代の皆さんが実際に困っていらっしゃること、それに端を発して市役所としてどういったサービスが提供できるのかということを子育て部で考えた結果でございます。皆さんもご自身だけにその問題をとどめずに、周囲の方あるいは市役所も巻き込んで解決をしていただきたいと思いますので、ぜひ声をお寄せいただければと思います。よろしくお願いいたします。
(NHK)原発に関連してお伺いしますが、東京電力の福島第一原発を見ることで自治体の判断の基準の一つとしての要素としても考えたいという発言もありましたが、今、国からの説明も受けている中で、その判断を示す時期などについて、今の段階でのお考えがあればお聞かせください。
(上定市長)今の段階で、具体的な時期についての考えはありません。時期を先に決めて議論をしていくこともあると思いますが、原発についてはなじまないと思っており、これまでも説明会の場にも出席しておりますが、さらに深く掘りさげることと、説明を市民の皆さんに聞いていただいて、市民の皆さんからの意見も伺うといったプロセスを経て丁寧に判断していきたいと考えています。
(NHK)住民団体が立ち上がる予定もあり、例えば市庁舎のときのように住民投票条例の直接請求なども想定されますが、市民の意見を尊重して住民投票すべきというお考えなのか、それとも特別委員会など市民の代表である議員の中で議論していくべきなのか、今の段階ではどうお考えでしょうか。
(上定市長)今のところで何か固まった結論というはありません。市民の皆さんの原発に対する直接的な意見も含めてですが、どう考えていらっしゃるかということを丁寧にお聞きするプロセスを経てまいりたいと考えています。
(朝日新聞)ショートステイの件ですが、里親を加えるというのは松江市独自の取組ですか。
(上定市長)ほかにもやっていらっしゃるところはあると思います。里親の方自体があまり多くないというのが松江市の実情でして、里親に関心がある方をできるだけ見つけて、そういった方に登録していただきたいという目的もあります。里親制度自体が盤石で解決策としてこれだけで終わるということでもないとは考えています。
(朝日新聞)市長のお考えの中に恐らく人口減といいますか、子育てしやすい環境ということも問題意識の背景にあるのではと思いますがいかがですか。
(上定市長)これは子育て世代にかかわらずですが、子供たちを地域で育てていきたい。共生社会という言葉は前にも使わせていただいていますが、少子高齢化が進んで担い手が不足している状況にありますが、松江にある地域性といいますか、それぞれが一人一人で孤立するのではなく、みんなで一緒になってその地域を支えていきたいという思いをお持ちの方はたくさんいらっしゃると思います。ただ、それがなかなかつながっていないというか、ニーズもあり、実際にそこで活動したい方がいらしても、それぞれが個別になってしまい、結果的に出会いがないので問題も解決されないという状況もあると思います。
それをどう解決していくのかというのを今考えていまして、一つは先ほど「AIコンシェルジュ」もありましたけど、AIだとかITなどの新しい技術を利用することによってマッチングが図れる部分もあると思いますし、実際に里親になっていらっしゃる方、あるいはなりたいと思っていらっしゃる方、里親の方に頼りたいと思っていらっしゃる方というのをうまくつないでいくことによって、地域としての力をさらに育んでいくことができると思っていますので、こういった取り組みはこれからもぜひ続けていきたいと考えています。
(共同通信)ショートステイですが、これまでは施設が2つ入っていますが、これに加えて小学6年生まで預けられる施設を加えるということにはならなかったのでしょうか。
(上定市長)これは受入れができるかどうかについて打診しているところもありますが、今の段階ではまだこの2つということになります。色々な条件はありますが、これを機に、施設を運営されている方のほうで受入れが可能ということであれば、ご相談いただきたいと思います。目的としては市民の皆さんのより子育てしやすい環境づくりということですので、他にも何かアイデアがあればぜひいただきたいと思っております。

(共同通信)AIコンシェルジュですが、AIが答えるということですが、この回答は誰が書いていますか。
(上定市長)市でも直接色々な相談を受けており、それに対する回答を蓄積していますので、それをシステムに落とし込み、回答データとしています。まだ質問件数がそれほど多くないものですから、回答も一辺倒になってしまっているところもがありますが、色々な個別の事例でご質問いただくと、AIで学んできめ細かい回答ができるようになり、それをまたデータベースとして蓄積していきたいと考えています。市民の皆さんから実際にいただくご質問をビッグデータとして捉えて、それをAIで解析することによってより的確な答えを迅速に提供していくということを今後もやっていきたいと思っています。
(共同通信)そうすると、市の専門的な人が発熱のときはこうしてくださいというアドバイスとしているという感じですか。
(上定市長)そうです。きめの細かいアドバイスをもちろん電話でも行っていますし、先ほど申し上げたとおり、日中だと市役所に連絡したり、医療機関に尋ねたりが難しいお父さんお母さんもいらっしゃると思うので、24時間365日利用できるこういったサービスが欲しいという皆様からの声をいただいて、今年の4月から運用を始めているものです。それをさらに便利にということで、今回情報発信をする機能も付加したというご案内です。
(中国新聞)白潟本町通りの社会実験についてですが、昭和33年に都市計画決定がされたこの2車線の計画が進んでいないというのは、どういった理由でしょうか。
(上定市長)一般的にこういった都市計画決定がなされた上での都市の再開発の事例というのはたくさんありますが、地権者の意向であったり、予算的なものだったりで進むのに時間がかかるということはあると思います。その中で、特に今回エリアビジョンを策定する、それによって中心市街地を活性化するということを私自身がかなり能動的に考えておりまして、それを実行するに当たってはこの白潟本町の、正式名は末次本町雑賀本町線という都市計画道路は、中核的な道路になると思い、その方針というのをある程度見据えた上で全体のエリアビジョンに展開していきたいという思いを持っておりまして、33年以降、今まで特段の動きはありませんでしたが、この機会に動かそうとしているところです。
(中国新聞)もともと2車線の双方通行になる予定だったものを地域の住民の方と再考して、1車線の一方通行でもやっていけるだろうというお話になったということですか。例えば2車線にすると用地買収の問題とかも関わってきますか。
(上定市長)道路の広さについては大きく変えるということを考えていないですが、にぎわいの拠点とするときに2車線にして利便性を確保してという時代ではないのではという仮説に基づいています。中心部ですので、むしろ人が歩くための空間である道路のほうが、少なくともこの立地においてはふさわしいのではないかという議論をさせていただき、これも結論ではなくて、仮に1車線で今と同じ北側に一方通行にしたときにできる空間をいかに活用できるかという観点で今回やってみようというところです。これは市のほうで一方的に決めたものではなくて、先ほど少し申し上げましたが、住民の方、地権者の方、実際店舗を構えていらっしゃる方などに、幅広く意見をこれまでもお聞きしてるところです。そういった方の意向を踏まえて、まずはこの形でやってみよう、うまくいかないところもあるかもしれないので、そこはどう是正、修正していくのかというのをみんなで考えていこうという取り組みをスタートしてまいります。
(上定市長)ほかにいかがでしょうか。よろしければ、こちらから皆さまにお願いがあります。先般、読売新聞さんのほうで松江市のSNSでの情報発信について取り上げていただきました。そのほかの新聞社様、テレビ局様からも時々問い合せをいただくことがあります。SNSあるいはテレビのニュース、そしてまた新聞、そういったところにどんどん取り上げていただきたいと思っていますが、そのためにはどういったことが必要なのかというのを逆にすみません、記者の皆さんにお尋ねしたいと思っております。松江市のSNSの現状ですが、ツイッターを開設したのがほかの自治体に比べると遅く平成29年3月です。1年半ぐらい前まではフォロワーが数百人台でして、今年の3月に1,496人、そして10月時点で2,693人の方にフォローいただいています。ただ、近隣の自治体と比べたときに必ずしも多い数字ではありません。色々な情報発信をさせていただきますが、それが皆さんの耳に届かないと、情報を発信していないのと同じだという認識を持っておりまして、できるだけたくさんの方にフォローいただきたいですし、メディアの皆さんにも取り上げていただきたいという思いを持っています。ちなみにフェイスブック・インスタグラムに至っては、ついこの間開設したところでありまして、まだ数百人で推移しているという状況でございまして、どういった形で情報を発信していけばメディアの皆さんに取り上げていただけるのか、SNSで効果的に情報を提供できるのかといったところのご意見をいただきたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
(読売新聞)ツイッターは一度フォローをしてもらえば、フォローを外さない限りは情報が入ってくるという仕組みであると思いますが、例えばスサノオマジックや錦織圭選手のお母様が来たときなど、明らかに反応がいい話題というのがあるのでそういう話題で注目を集めて、市の側から届けたい情報を届けていくというようなやり方もあると思います。いわゆるバズるといいますか、一気にツイッターに関して注目を集めるような施策や取組をするようなお考えなどありますか。
(上定市長)ありがとうございます。できるだけ情報をお届けしたいですし、特に緊急性が高い情報というのが、たくさんの方にフォローしていただいていれば、できるだけ早くお届けできるということになると思います。ただ、何がバズるかといったら面白いものだと思います。興味を引くものがないと、フォローするインセンティブが湧かないと思いますので、基本は面白い情報、興味深い情報を、しかも継続的に提供するということがすごく重要だと思っています。その上で、仮に災害が起こったときに、いつも自分が見ているツイッターで、例えば警戒情報が出ているのをキャッチできることで、避難が迅速にできるとか、そういった流れのほうが普通だと思います。ですから、日ごろから、私の動きなどを皆さまの肌感覚として分かるような形で今は提供していますが、少し堅過ぎる側面があるのかもしれません。面白いと捉えていただくには、おっしゃるように著名な方が一緒に出ていただいているようなもの、そういった情報を掲載できるかどうかであるという問題意識は持っております。
(読売新聞)公式ツイッターといっても松江市本体の他に、防災情報、松江観光協会など、多岐に分かれています。松江観光協会のは、観光情報なので花鳥風月的な写真映えするものも多く、そういうのを公式ツイッターに上げることで興味を引けるのではと思ったりもしますが、何か組織内ですみ分けがあってできなかったりしますか。

(上定市長)そういうことはないです。今は観光情報を得たい方、防災情報を得たい方はそちらに行っていただき、全体の情報が見たい方は松江市のということで、ツイッターについて言えばリツイートを市の公式でしているという状況です。公式をのほうを見ていただければタイムリーではないですが、様々な情報は得ることができます。ただ防災情報の方がフォロワー数が多いので、災害のときに頼りにしていただけていることはありがたいと受け止めている半面、日常的な情報発信の魅力というのを今後高めていかなければならないという問題認識を持っております。
(読売新聞)現在やっておられる取り組みとしてツイッター、フェイスブック、インスタグラムがありますが、それ以外に情報発信の手段というとどんなものがありますか。
(上定市長)ホームページ、市報、またこの記者会見の場であり、やはりメディアの皆さまに取り上げていただくとたくさんの方に見ていただけるので、本当にありがたいです。むしろこういう情報発信をすることによって、その情報に価値があって取り上げたいと考えていらっしゃるところがあれば、それをお聞かせいただけるとこちらも発信のしがいもありますし、どういう工夫をして、どういう角度から発信すればいいのかなと学び、気づきにもなると思います。ぜひそういった意見もいただければと思っております。
(毎日新聞)まず初めにお尋ねしますが、SNSをどんな人にフォローしてほしいのか、例えば生活情報を欲している市民なのか、それとも今後コロナ禍が少しずつ穏やかになっていって、松江を観光してほしいがためにフォローしてほしいのか、市長はどうお考えでしょうか。
(上定市長)今はまず市民の方にみていただいて、市民の方が見たいと思っていただける情報からスタートしたいと思っています。最終的には、ちょっと大きなことを言ってしまって恐縮ですが、英語での発信なども含めて松江市の魅力が色々な方に伝わっていく形にしていきたいです。ただ、まずは私が何をやっているか、それによって今どうまちが変わろうとしているのかというようなところを皆さんに把握していただき、そしてまたご意見もいただいてと考えているところです。
(毎日新聞)個人的に松江市のアカウントとそれから防災情報、上定市長のツイッターもフォローしていますが、松江市のアカウントは秘書広報課の方が運営をされているとお見受けしていまして、大変恐縮ですが、松江市のアカウントと市長のアカウントで投稿されている内容が類似のものが多くて、市長の活動の様子が分かりやすいので仕事として見る分には大変役立っているというか便利に使わせていただいていますけど、一松江市民として見たときに継続してフォローしたいかといったらちょっとクエスチョンなところがあります。そのツイッターにしてもインスタにしても同じだと思いますが、もう少し柔らかい話題が多くてもいいのかなと感じています。どうしてもそういう柔らかい話題というのは観光情報だったり、それこそ読売新聞さんもおっしゃっていました花鳥風月的なものが増えてしまうと思います。実際に今ツイッターで確認をしたところ、島根県でもお隣の鳥取県でも県の公式のアカウントよりもトリピーとかしまねっことかそういう何かキャラクターを使って県の花の見頃だったり名産品、特産品だったりを紹介しているほうがフォロワー数としてはぐんと伸びています。どういうアカウントの方向性を持っていきたいかというので、フォローしていただけるかというのにはおのずと答えが見えてくるんじゃないのかなと思っております。
(上定市長)大変貴重なご意見をありがとうございます。
(中国新聞)毎日新聞さんのご意見にちょっと加える形になりますが、松江市のツイッターの情報は、こういう出来事がありましたとか、こういうイベントがありましたという、事後報告のタイプが多いのかなと思います。例えば市民参加型のものであれば、告知をもう少し多めにしてもいいのかなとふだん見ていて思っています。あと、これは話半分ぐらいで聞いていただきたいですけど、個人的に気になっているのが南太平洋にナウル共和国という国があって、そこが総人口1万人ぐらいの国で、ツイッターのフォロワー数が30万人ぐらいいて、一応公式なので政治や政策のことももちろん投稿されていますが、地域の食べ物や一日の終わりの海の景色ですとか、そういうのは松江市でもできることではないかなと思っておりまして、とても面白いツイッターなので、多分若い方は結構見てる方が多いと個人的には思っておりまして、そういう発信がとても上手な自治体や国があると思いますので、結構今そういうグローバルなもの、特に若い世代というのは旅行ができない時代ですので気にしているんじゃないかなと思いますので、ちょっと参考までにお伝えしておきます。
(上定市長)ありがとうございます。参考にさせていただきます。
(山陰中央新報)私は新聞記事、テレビニュースでどうやったら取り上げてもらえるかという観点から少しお話ししたいと思います。投げ込みやSNSで発信するときも含めて、キャッチーな言葉が必要だと思います。先日、松江市内の洋菓子店が賞味期限が10分のモンブランとキャッチーなコピーをつけられて、テレビなどでも取り上げられていたと思います。例えば歴史物の展示であっても展示会をしますとかという告知の仕方ではなくて、その中の例えばこれが一押しとか実は初公開だとか、行政の施策に関したら自治体初とか全国でも珍しいとか、こういった文言をつけるだけで我々も少し関心も変わりますので、その点も含めてご検討いただければと思います。
(上定市長)ありがとうございます。同じものでも光の当て方、切取り方によってニュースバリューが変わってくるということですよね。分かりました。ありがとうございます。
(読売新聞)市長がよくあるもの磨きというか、既にあるものを磨いてより魅力的な松江にしていくというようなことをおっしゃられていますが、例えば宍道湖の夕日などは日ごとに表情が全く違うといいますか、住んでいる身からしても毎日見ても見飽きないぐらいの魅力があるものと思います。例えばどこかに定点カメラを設置してそれを写真で撮って投稿するとか、何かそういう身近にあるものをふだんからおっしゃられているとおりやられれば良いのではと思います。
(上定市長)あまり奇をてらうのではなく、既にあるものでつい見過ごしているようなものにフォーカスを当てていくということが必要ですね。
(読売新聞)アカウントを開設するとか機材を買うとか、多分就任から今までハード的な整備をされたと思うので、ソフト的なというか、その中身の部分に関してもっとやっていかれると、今までやってこられていることもより生きてくると思います。

(NHK)フォロワーを増やすということと、インプレッションを増やすというところでの観点で話すと大きく2点あって、何か必要のないものをあえて入れという逆説的な話にはなりますが、例えばGENKI花火が中心になったときに、市長が個人のツイッターで水郷祭の花火の写真を投稿されたときにちょっと伸びたと思います。いつもの市長のツイッターを拝見すると今日こんな活動をしてきましたという中で、もちろん花火というコンテンツとしての強さというのもあると思いますが、あれのインプレッションがほかよりも多かったという点も踏まえると、別に必要な情報ではないれども何か見たいというか、単純に面白いだけの情報でもいいと思いますし、そういったものを一つ上げるというのがまず1点です。もう一つは市長なのか誰になるかは分かりませんが、人物をアイコン化するみたいなところもあるのかなと思っています。例えば伸びている行政のチャンネルとして、農水省のBAZZMAFFというユーチューブがあり、農水省の官僚という一見とっつきにくいような人たちが2人組が配信していて、登録者が数万人くらいますし、ジョージアの大使など、行政のアカウントというよりも誰か個人のアカウントでそういったことをすると何かより見たいなと思うのではないかと思いました。
(毎日新聞)今、BAZZMAFFの話が出ましたが、私もBAZZMAFFを登録して見ていますが、BAZZMAFFはもともとは九州にいた2人組の人たちが投稿していることが多くて、その2人が何かすごくキャラが立っていて、BAZZMAFFは何人かの人がやっていて、中四国の農政局の人もいれば、北陸、北海道の人が何か変な農産物カードゲームで遊んでいたりとか、結構本当にこの人たち官僚なのかなみたいなことをしていますが、なぜもともと九州にいた人たちだけ再生回数がやたら伸びているかといったら、多分その2人が物すごく面白い方で、日本テレビの「月曜から夜ふかし」に取り上げられていたんですね、そういう何かキャラが立ってる人がいると、面白おかしく取り上げられるケースもあるのかなという気がしています。先ほども少し申し上げましたけれども、もう少し柔らかいことを楽しく発信してもSNSの使い方としてはよりよくなっていくのかなと感じます。それから、市内のイベントは土日などは特に同時に行われているので、自分の知らないところでこんなイベントがあったんだというのを市内に住んでる別の知人のアカウンで見て行けばよかったなって思うことも多々あって、市役所にお勤めの皆さん、たくさんいらっしゃると思うので、その中でも特に市内の情報通みたいな方を何人か選抜してSNSの対策ではないですけれども、そういう専属に近いようなスタッフの方がいて市民の皆さんも知らない市の情報を発信していっても面白いのかなと考えております。
(上定市長)ありがとうございました。特派員みたいな感じですね。自分が見つけたのをすぐに投稿するというミッションを負っているということですね。面白いですね。
(TSK)やはりテレビでは食べ物を取り上げると見ていただけます。どんなに真面目なネタを発信したいと思っても、おいしいもの・甘いものにどうしても食いついてきます。今コロナ禍で飲食店がすごく大変なので、取りかかりはそういうおいしいものをどんどん発信して、松江のおいしいものをアピールしてフォロワーをつかんでいくといいのではと思いました。
(上定市長)分かりました。ありがとうございます。ビジュアルも重要ですね。皆さん、ありがとうございました。とても貴重なアイデアをいただいたので、明日からかは分かりませんが、徐々にですけれど改善していきます。私の個人的な感想ですが、やはりマスコミの皆さんは市民の皆さんと市役所の間にも立っていただいていますし、世の中のことを本当によく知っていらっしゃるので、こういう形で色々と教えていただきたいです。私も様々なところへ出かけているつもりですがやはり限られているので、皆さんからぜひ生の声をいただいて、それをもしよろしければ市役所に届けていただく役割も、そしてまた市役所から情報発信もさせていただきますので、それもまたつないでいただく役割もぜひ果たしていただければと思っておりますので、引き続きよろしくお願いします。

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