市長定例記者会見議事録(全文)

更新日:2023年02月03日

松江市公式ホームページが生まれ変わります!

  松江市のホームページが生まれ変わります。2月1日に全面的なリニューアルを行い、市民の皆さんにとって分かりやすいもの、そして必要な情報にたどり着きやすいものにしてまいりたいと考えています。
  今回導入する、新しい機能を幾つかご紹介させていただきます。
  手続ナビという機能。具体的なライフイベント、例えば妊娠・出産、あるいは転入・転出といった際に、簡単に必要な手続を検索することができるシステムになっています。そのほか死亡、土地に関する境界の確認等の手続といったこともございます。そういったときに、例えば転入の手続ということで、選択すると、水道の使用を開始する、ごみを出すなど必要な手続が出てくるようになっていて、非常に便利に使っていただけるものと思います。
  同じように検索機能の強化ということで、これまでよく問合せを受けていた、ごみの分別についても、簡単に検索できるようになります。例えば「スプレー缶」と入れると、金属ごみ、中身を出し切ってから出す、穴あけ不要と出てきます。それに従って廃棄処分について手続をいただければと考えています。
  そしてまた、今回、グーグルマップを利用した、施設マップを導入します。これは、公共施設を中心にして、その位置がつぶさに分かるものでして、スマホの場合は経路検索も可能です。公的なものはほぼ掲載していまして、例えば市営住宅、子育て支援センター、保育所、幼稚園、児童クラブ、図書館、公民館、文化施設、あるいは期日前投票所であるとか指定緊急避難場所、こういった場所を確認することができます。それに加えて、自動翻訳システムを導入し、英語、中国語、ベトナム語、韓国語、フランス語に自動翻訳できるますので、外国人の皆さまにも非常に利便性高く使っていただけるものと思います。
  また、災害時の情報発信としてホームページが果たす役割というのも非常に重要になります。今も防災メール等での発信をしておりますが、この防災メールで発信したものを自動的にトップページに表示させるといった即時性の観点を強化しております。
  このリニューアルに伴い、ホームページのアドレス、いわゆるURLを変更します。地方公共団体しか取得ができないドメインになり、間違いなく地方公共団体である信用性の高いページとして皆さまに認識いただけると考えています。
  2月1日にリニューアルいたしますので、皆様、ぜひ訪ねていただき、確認をいただいて、もし何かご意見、ご質問、あるいは使い勝手の面で何か改善点がございましたら、お寄せいただければと思います。よろしくお願いします。

職人商店街創出に向けた取組み

  松江の中心市街地に活気を取り戻し、また、仕事づくり、働く場所の創出という観点から、そしてまた、観光需要に応えていくといったところも含めて、職人商店街の構想というのを、選挙の公約時、また、昨年の3月に策定しました松江市の総合計画「MATSUE DREAMS 2030」でも掲げております。それに向けて「既存店舗のリノベーション支援」という制度を設け、この8月から取り組んでおります。職人商店街創出支援事業補助金というものでございまして、上限額500万円、補助率2分の1となりますが、施設の改修費、備品購入費、あと広報費、印刷費等を助成する制度です。
  この制度を利用いただき、今回、老舗の和菓子屋さん2店が手を挙げてくださいました。一つが風流堂さんです。明治23年の創業で、寺町の本店となります。3月上旬に完成予定で、職人の方が実演を想定されています。職人商店街の店舗では、職人の方が実際に物づくりをしている姿が見える、その職人の技を実際に体験できるということをコンセプトにしています。もう一つが彩雲堂さんで、明治7年の創業で、天神町の本店で、こちらも同じように完成は3月上旬の予定で、職人の方に実演いただけるとのことです。
  この2つの店舗も併せた職人商店街の現状ですが、職人商店街という構想を出してから新たなチャレンジをしているお店について明記しています。星のところがそういった新しい店舗、リニューアルを図り、職人の技が見える、また、観光客、市民の方が実際にそれを体験できる場です。つむぎやというのは既にオープンしている複合施設になります。荒木文之助商店については、現在リニューアル工事中で、ビールのブルワリー、醸造設備なども導入され、ビールのカフェ、物販もされる予定です。先ほど申し上げた彩雲堂さんと風流堂さんの2つの老舗の和菓子店、それから山本漆器店さんは、もともと3階で作業されていたのを、1階のガラス張りで道路から漆の絵付けをしているところが分かり、また、実際に漆器に絵付けができます。カラコロ工房、これは旧日銀松江支店ですが、今、リニューアル工事中で、物づくりの拠点性も持たせる予定です。来年の10月にリニューアルオープンしますので、こういった店舗の点が線になり、面的に色々なサービスも導入されるということで、職人商店街が動き出している状況について、皆さんに分かっていただけるかと思っています。
  さらに、この職人商店街にエントリーしていただいた方についての情報発信をしてまいります。15秒の広告動画を作成し、それを公式SNSに投稿したり、SNSの広告を活用していくということも考えています。新しいホームページにも掲載させていただきます。
  この創出支援事業補助金は、年度内の事業完了を目途として、現在も募集していますので、ぜひご相談をいただければと思います。来年度の予算にも皆さんのニーズに応じた形で反映をしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

MATSUE起業エコシステムキックオフ

  松江市総合計画の中に織り込んでおり、起業、創業を支援する枠組みということで、これまでも取り組みを重ねてまいりました。今回、そのエコシステムの中核となるコンソーシアムの設立、そしてそれを記念する特別イベントを開催します。
  まず、この起業エコシステムですが、産官学金が連携し起業、創業や新しいビジネスの創出の循環、サイクルを生むための仕組みです。昨年度、このエコシステムをつくるため市内の実態調査などを行い、そこから構想を策定して、本年度、本格実施にむけて進めてまいったものでございます。
  これまでの取り組みは、まず、MIXというコミュニティーを立ち上げました。これはMatsue Innovative Community for Sustainabilityの略でございます。起業を志す仲間に出会える場、そして弁護士、弁理士、あるいは公認会計士などの士業の方、実際に既にビジネスをベンチャー企業、スタートアップ企業として立ち上げていらっしゃる方、ベンチャーキャピタルのような金融機関も含めて出会いの場を創出するということで、駅前に場所を設け、また、民間の施設を活用し、イベントやシンポジウム等を開催してきたところです。この中で、実はMIXPoCという、PoCと書きますが、プルーフ・オブ・コンセプトという、事業化の際によく言われる事業の実証を伴う、プロジェクトについても始めておりまして、実際に2社、CanvasとMondという会社がそのプログラムの中で、事業を実施しています。
  また、キラボシプロジェクトという、松江商工会議所の主催で、高校生、大学生などの新しいことにチャレンジしたい、起業したいといった方に、5万円を原資としてその事業を企画、運営していくというプロジェクトです。これは昨年から行っており、実際に経験のある方のアドバイスを仰ぎながら事業の企画、運営をしていくというものです。
  こういった取り組みを起業エコシステムという枠組みにおいて進めてまいりました。今回、それを確固たる形にすべく、コンソーシアムの設立という形で昇華したいと考えています。起業、創業、新たなアイデアの事業化を加速するための連携組織の設立ということになります。正会員とパートナー会員があり、正会員に名を連ねていただいているのは、産学官金、商工団体、教育機関、行政機関、金融機関などの19団体です。例えば松江商工会議所の会頭、島根大学の学長などの各機関のトップの方を中心に正会員として参画していただきます。
  このコンソーシアムの設立総会を1月31日に行います。先ほど申し上げたMIXの事務局も中に取り込む形で、そして今回、新たに顧問という方に就任いただきます。インキュベイトファンドというベンチャーキャピタルの代表パートナーで、現在、日本ベンチャーキャピタル協会会長の赤浦徹さんに就任をいただき、今後、このコンソーシアムあるいは起業エコシステム全体についてのアドバイス、ご意見等をいただきます。
  さらに、MIXのアドバイザー設置も考えています。起業や投資などの専門的な知見をお持ちの方にチャレンジャーの事業構想などについての助言、アドバイス、相談を受けていただけるようなアドバイザーの方に就任いただく予定です。
  また、地元企業との協業促進についても進めてまいります。地元企業や起業家などが集まれる場所の提供やPR、情報発信などにより、異業種間・産学官金などのスムーズな連携を実現していくプラットフォームになるものと考えています。
  1月31日に記念特別イベントを開催します。「MATSUE・グローカル・エコシステム~松江の夢が世界につながる~」というテーマで行います。先ほど申し上げました日本ベンチャーキャピタル協会の赤浦会長のほか、グループウエアのソフトウエアを提供されているサイボウズの青野社長にもお越しいただきます。また、一般社団法人社会変革推進財団の工藤七子常務理事には、モデレーターを務めていただきます。私も入らせていただく、このシンポジウムの中で松江の今後のこのコンソーシアムの運用、あるいは松江の未来、スタートアップをいかに地域の活性化につなげていくかといった話ができればと考えております。皆様のお申込みをお待ちしております。

松江城を守るための樹木伐採

  昨年の9月22日に樹木伐採を進めるということをお知らせして以降にいただいたご意見について、市の考え方をまとめたものを既に松江市のホームページに掲載していますが、ご紹介させていただきます。
  松江城にある樹木のうちの49本を伐採するという方向を打ち出しています。主に2つ要因があり、1つは、防火です。国宝松江城天守に延焼する危険性、可能性のある木を伐採する必要があるということ。もう1つは、松江城全体として見たときに、大木が根を張って石垣を壊しているという状況があり、松江城を長く守り、そして次世代に引き継いでいくためには今回の伐採はやむを得ないものということで取り組んでおります。
  いただいたご意見ですが、まず最初が、「築城時の景観を見たい」。城下から天守を望むことができないのは寂しい、天守が見えるように樹木の整理を進めて欲しいといった意見です。市の考え方としては、松江城天守を城下から望むことができるように、自然環境豊かな景観とのバランスを図りながら樹木整理を含めた「魅力ある松江城」の整備に取り組んで参ります。現在は松江城が隠れている状態ですが、伐採後はきれいに見えることになります。お城というのは、基地であり、攻めるのを防御するために、お城の側から見たときの見晴らしのよさというのが必要になりますので、築城当時の景観というのは木がない形で見晴らしがよかったものと考えられます。その景観を取り戻すということが今回の一つの趣旨にもなり得ると考えています。
  2つ目が、「現在の樹木のある景観が松江城にとっては大事」。緑と水が松江らしい、樹木自体が松江城にとって大切な景観を創出しているという意見です。市の考え方は、今回の伐採は天守を火災から守り、石垣を保護し、将来に継承するために必要と考えています。また、伐採の範囲は必要最小限にしています。伐採の対象は49本、樹木の総数の1.5%、対象面積で見ますと約3,000平米、1.8%です。
  3つ目が、「伐採以外にも防火対策が必要」。防火施設の一層の拡充と充実、城内の電気施設の保守点検など、他にやるべきことがあるのではないかといった意見です。市の考えは、防火対策は非常に重要と認識しています。令和5年度から6年度にかけ、消防機器を最新のものに更新し、拡充します。電気設備の保守点検は、毎年2回、定期的に実施し、今後も継続して行います。実際に火事が起こったときにも備え、「松江城自衛消防隊」を組織し、毎年放水訓練を実施するなど体制を整えています。
  4つ目、「伐採が石垣や生態系に悪影響を及ぼすのではないか」。地震時に石垣が崩落するなど、色々な災害を引き起こす可能性があるのでは、また、生態系も視野に入れた防災計画にしてほしいといった意見です。市の考えは、熊本で平成28年に非常に大きな地震がありました。このときに大きな被害が発生した箇所というのが、明治以降に修理された石垣が中心だったという分析結果が出ております。樹木伐採との因果関係は必ずしも明らかになっておりません。松江城周辺について、動植物の専門家による現地調査をした結果、今回の対象地におきまして、貴重な動植物というのはなく、生態系に与える影響はないということは確認しています。
  これらを踏まえ、今後の取り組みとして、いただいたご意見に対する回答は、既にホームページに掲載しています。松江城の保存活用の取り組みについて、これ、松江城Web講座「松江城を守り活かす-文化財の保存活用と天守の防火対策-」ということで動画配信も行っています。さらに、伐採した樹木の有効活用のアイデアを募集します。伐採木を有効活用して松江城をPRしていこうというものです。今回対象となるのは、幹の直径が比較的大きくて再利用が可能と思われる14本です。例えば公園用のベンチ、サイン材、バッジなどの記念品などが考えられるのではないかと思っています。この14本以外も、バイオマスチップあるいはパルプなど有効に活用していきたいと考えています。ぜひご応募いただければと思っています。
  この1月末から3月末にかけて樹木伐採を行います。その際には、一部、園路で通行制限が必要となりますので、日時や迂回路については別途お知らせいたします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

台北市との交流促進

  1月12日から15日に私も含め台北市を訪問してまいりました。旧正月前の建国花市という花市でフラワーフェスティバルがあり、ブースを出展しました。松江市としてボタンの花を輸出し、またそのPRを行いました。松江市のブースの開幕式に就任されたばかりの蒋台北市長にお越しいただきました。わざわざ開幕式に来ていただき、ボタンを寄贈し、先方からもコチョウランを頂き、すぐにその日に台湾の新聞に載せていただきました。英語でお話になるので、今後ぜひ松江市と台北市と友好関係を深めていきたいといった話も直接させていただきました。
  また、大根島のボタンは大変好評でした。市の職員が台北市の皆さんにボタンのフラワーアレンジメントについて実演をしながら紹介したところ、黒山の人だかりで非常に人気を博しておりました。
  また、経済団体へも訪問しました。これは松江市のみならず、米子市、境港市の市長、この3つの商工会議所の会頭も一緒に行ってまいりました。中海・宍道湖・大山圏域市長会とブロック経済協議会での訪問ということになります。台日産業連携推進オフィスという日台の連携を促進していくために設けられている政府の機関、台湾貿易センター、日本台湾交流協会、これは通常の国の大使館に当たるところを訪問しております。
  皆さまから色々なお話を聞く中で、台北市あるいは台湾の政府は、今、DXやカーボンニュートラルに力を入れているということでしたので、私のほうから、圏域としてこの分野にも力を入れており、連携する余地、シナジーがあるというような話をさせていただきました。例えばDXであれば、プログラミング言語のRubyを使ったスタートアップのエコシステムもつくりつつあるといったこと、カーボンニュートラルについては、境港はカーボンニュートラルポートという指定を受けています。また、この地域で脱炭素のための取り組みも進んでいますので、そういったこともPRしました。2025年の大阪万博の台湾のブースにボタン展示の協力の依頼も得ております。早速大阪万博の事務局にも伝え、目下のところコラボができるものと期待をしているところです。
  そしてもう一つ、台湾の市場調査を、これは民間企業と一緒に行いました。山陰に本拠を置きます食品の関連企業5社、松江から3社、米子から2社にご参加いただきました。各社の業務開拓の担当者や社長さんが実際に台湾企業を訪問し意見交換等をさせていただいて、先方からもそういったコラボレーションについて非常に高い関心を寄せていただきましたし、山陰の企業側においても、今後、台湾市場をさらに調査したいというご意向をいただいております。今後の展開として、「Food Taipei」という展示会が、6月に台北で開催され、そこでの出展を検討されていると聞いております。こういった民間ベースの交流・連携についても応援をしてまいりたいと考えています。
  今後、官民が、そして中海・宍道湖・大山圏域が一体となって台湾との経済交流を推進していきたいと考えています。2月5日から9日にもう一度台湾に行く予定です。その際には市内の宿泊業者、観光施設業者と共に訪台し、現地の旅行会社への訪問、商談会の開催、また、スポーツツーリズムに着目して現地の関係する団体との意見交換を行うことにしておりますので、またその結果については皆さまに共有させていただければと思っております。

新型コロナウイルス感染の状況

  令和2年4月からの感染者数を月ごとの棒グラフで表しています。12月の1日当たりの平均の感染確認数が328人でしたが、1月は18日まででそれが少し減り308人となっています。

  これは感染者数の推移を月ごとに日を追って表示しています。感染者数の推移を前の週の平均と比べたもので12月の600人を超える感染者数が出ている状況の際は、前週と比べたときの倍率が1.4倍近くとなっておりました。これがこの直近のところでは0.59まで下がっております。0.5であれば前週と比べて半分ということになりますので、ある程度12月の山を越えて、下がってきているという状況が見てとれます。

  世代別の感染者数は、20代、20歳から29歳の感染確認が非常に多かったですが、直近になって減っている状況になります。これまでずっと多かったのは、0歳から9歳、10歳から19歳になります。小中高校生、大学生の皆さんが含まれ、学校が始まりましたが、ほかと同様に減ってきています。学校は始まったものの感染者が増えているという状況は認められないという言い方ができると考えています。しかし、依然として、感染確認自体は総体的には非常に高い水準で推移していると言えるかと思います。

  今一度改めてのお願いとなります。基本的な感染対策の徹底についてです。季節性のインフルエンザも流行期に入っています。基本的な感染対策、繰り返しになりますが、3つの密の回避、人と人との距離の確保、マスクの着用、寒い時期ですが小まめな換気、手洗いなどの手指衛生ということも重要です。とりわけ高齢の方や基礎疾患のある方と同居されているご家族、あるいは接する機会の多い方は特に感染対策の徹底をお願いいたします。

  新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備えてコロナワクチンの早期接種についてもご検討ください。高齢者の方のインフルエンザ予防接種については、1月末までが実施期限となっております。2月以降の接種は全額自己負担となりますので、1月中の接種をお勧めしております。

  最後に、「体調不良を感じたら休みましょう運動」を、この1月から3月までを重点期間として実施しています。少しでも体調に不安を感じたときには学校、幼稚園、保育園、仕事を休み、受診を希望される方、重症化リスクの高い方についてはかかりつけ医などの医療機関に相談するといった点を徹底していただければと考えています。

質疑応答

(毎日新聞)樹木伐採について、伐採に反対する意見がある一方で、もっと伐採するべきだという賛成の意見もありますが、今後、もっと別の区画についても伐採する可能性はありますか。
(上定市長)今の段階で危険木と認められるものについて今回対象としています。今の景観からの大幅な変化を避ける趣旨から、最低限必要な木に今回限っておりますので、すぐにまた伐採が必要になるという状況はございません。今後、当然、生き物ですので、特に根で石垣を壊すようなことになれば、そこは対処していかざるを得ないなと考えてはおります。
(毎日新聞)職人商店街について、どれくらいのエントリーを期待しているのかというところと、改めてこの職人商店街の創出によってどのような松江市を目指していくのかというところをお願いします。
(上定市長)エントリーはいただければいただけるほどと考えています。今回、和菓子屋さんですが、松江はそういった食文化、例えば出雲そば、お茶といった松江を象徴するような店舗の方に非常に期待しているところです。松江の文化はお茶というのが起点にあり、和菓子、お茶の道具、当然陶芸が盛んになっていくでしょうし、あるいはお盆も必要ですから、漆器も必要になる、そういった伝統的な文化の広がりというのはかなり深いものがあると考えています。出雲民藝紙など、色々な物づくりの文化がもともと発展しておりますので、そういったものが幅広くバラエティーに富んで集まるような職人商店街が理想とするものです。いつまでに形を整えていくというこよを明確にしているわけではないですが、店舗が連なってくれば、今は点が相当離れている状態にあるところの間を埋めていくということは可能になってくるのではないかと思いますが、行政だけでやっていくことは当然できませんので、民間の事業者、あるいは商工会議所等と一緒になってこの職人商店街の形成を促していくという取り組みを進めてまいります。さらに、いただいているご意見、具体的に資金需要としてどれぐらいのものが欲しいとか、店舗の改修のみならず、色々なメニューがあったらいいのではなどについても今後検討を深めて柔軟に対応していきたいと考えています。
(山陰中央新報)松江市のホームページについて、便利な新規機能、これはトップページに手続ナビとかごみの分別検索とか、そういう項目があって、それを押すと、それぞれ手続ができるような仕組みという感じですか。
(上定市長)おっしゃるとおりです。
(山陰中央新報)施設マップですが、グーグルマップ上で施設名を入力するとグーグルマップの地図が出てくるという感じですか。
(上定市長)そうですね。松江市のホームページの中に松江市の施設が入っているグーグルマップを持っており、そこに皆さんにアクセスいただくことになります。
(山陰中央新報)これも同様に施設マップという項目があって、自分でフリーワードで検索してということですか。
(上定市長)そうですね。フリーワード検索ができますので、それで場所を確認して、かつスマホであれば経路検索という形でも使うことができます。
(山陰中央新報)2月1日の日付が変わった時点からの更新になりますか。
(上定市長)おっしゃるとおりです。
(山陰中央新報)新型コロナウイルスのことに関して、本日、岸田首相が閣僚に2類から5類への引下げを原則今春に移行するよう検討を指示したと思います。市長の受け止めをお願いします。
(上定市長)政府のほうでかねてから2類から5類への引下げについての検討がなされるということでしたので、そのプロセスが具体的に明言されたと受け止めています。松江市の状況を見ても、インフルエンザの感染も認められていますふぁ、基本的にはインフルエンザにしてもコロナにしても感染症対策という意味では同じ形でやっていくということを医師会ともお話ししているところでございます。そういった感染症の拡大を防止するために、市民の皆さんには基本的な感染対策の徹底を再度促したいと考えています。今後の展開について、コロナが5類に引き下げられたときに、ワクチン接種がどのようになるのか、医療費がどうなっていくのかといったところについてはそこで混乱が生ずるようなことがないように、十全な感染対策がきちんと施された上で、その必要に応じて医療も提供できる状況をつくっていかなければならず、そこは注視していく必要があるものという認識を持っております。
(山陰中央新報)濃厚接触者の自粛要請がなくなるなどがあると思います。これまで以上に経済回復が期待できると思います。一方で島根県内でも死者が少し増えている状況で、それを緩めてしまうと再び死者が増えてしまうのではという懸念もあります。市長は今回、5類への引下げに関しては評価をされるのか、それともちょっと反対をされるのか、賛否というとどちらでしょうか。
(上定市長)社会経済活動と感染予防の両立というのを図っていく必要があるというのは再三申し上げてきたところで、その先にあるのは、やはりウィズコロナの中でいかに社会経済活動を取り戻していくかというところにあると思います。海外の事例を見ても、やはりウィズコロナにおいて、規制を緩めていく方向で検討がなされていて、それによって先ほどおっしゃられたような例えば感染の再拡大等があれば、また次の手を打っていかなければいけないと思いますが、そこの部分については予見しながらも、社会経済活動を開いていくということは長期的に考えたとき必要と考えております。これまでも、2類から5類への引下げの検討が進むことを私も期待していた部分はあり、それが具体的な道筋になって見えてきているというのは歓迎すべきことと受け止めています。ただ、山陰中央新報さんのご指摘のとおり、そこでたがが緩むといいますか、感染が大きく広がるようなことがあってはいけませんので、そこは行政としても状況を注視し、そしてまた、経済的な負担、当面はワクチン接種の必要性であるとか、医療機関のある程度の逼迫する状況も想定されますので、そういったところで混乱が生ずることがないように担保していかなければという思いは持っています。
(NHK)5類、季節性インフルエンザと同等の扱いになるということで、マスクの着用義務など、コロナ前の扱いにより戻っていくというところで、大きくな転換点になると思いますが、市民の行動変容、マスク着用などの変化について、どうしていくべきというお考えなのかと、市としてどう動いていかれるかを教えてください。
(上定市長) 我々もこの環境に段階的に慣れていき、実際マスクをつけるのが日常になっているなか、例えば4月1日から運用が変わりましたといって大きく社会が変わっていくというのは想定しにくいと思いますし、逆にそうやって大きく変わることによるリスクはあると思います。当然そういった変更の施行日というのは区切りとしてあるかと思いますが、特にそういった時期には行政としてある程度の注意喚起は必要だと思っており、激変緩和というか、実際に次のフェーズに至るまでにある程度の期間は持ちながら、マスクの着用についても、例えば学校において先生が子どもの、あるいは子ども同士でも感情の表現がなかなか難しく、顔を覆うことによってコミュニケーション上の弊害が生じているといった事例は私も聞いておりますので、できるだけ早くマスクも取り、コロナ前の状態に戻っていくというのが理想ではありますが、それによって弊害があるのであれば、そこはきちんと注視した上で、行政として注意喚起等をしていく必要はあると考えています。政府が決めた変化に実際の現場として混乱が生じないように注意喚起をしていく必要があると認識しています。
(NHK)台湾に訪問されたということですが、TSMCのCEOが先週ぐらいに、日本で2番目の工場建設を検討しているというような発言がありました。熊本の事例を見ても、地域経済への貢献度というか、起爆剤要素も非常に大きいと思いますが、台湾とのつながりを従前からおっしゃっていますが、TSMCをめぐる動きについて、松江市としての関わり方というか、向き合い方はどのように考えていらっしゃいますか。
(上定市長)TSMCの動き自体は私もウオッチしているつもりですが、若干話が大きくなりますけど、もともと日本は非常に半導体産業というのが活況だったわけです。国の施策としても半導体企業を盛り立てていこうという動きがあり、私も銀行員時代に半導体企業の買収に少し加わったこともありました。ただ、時は流れ、日本のコスト高な製造ラインをそのまま維持して半導体を競争力を持って製造していくというのが難しくなった状態になり、当時の攻守が入れ替わっているような状態で、台湾企業の後塵を拝している日本企業という向きの中で、アジアの企業が日本に進出してきてくれるということは、経済を安定的に盛り立てていくには非常に重要な要素だと思います。いわゆる対日投資を促進していくことが雇用の創出にもつながり、そして技術力を回復してさらに高めていくということにもつながると思います。松江に関して考えたときに、そういった装置型の産業、半導体に関連するものがかなり芽生えていて、そういった人材が育っていてということであれば、またその芽は出てくるかと思いますが、全国的に見たときの製造業の競争力として考えて、TSMCが立地するということが直接的につながってくるとはなかなか思えないという状況も確かかと思っています。一方で、TSMCの話も加味しながら、今回、台北市の政府の方とも意見交換をし、中海・宍道湖・大山圏域で考えると、パソコンを作っている会社が出雲に立地していたり、Rubyというプログラミング言語が松江の発祥で、それを求心力として40社ぐらいのRubyに関連するスタートアップ企業を含めた企業立地が認められているといったところは話をしてきました。台湾も、台北市ではないですが、例えばAcer(パソコンメーカー)のようなソフトウエアの機器を作っている企業もありますし、当然ソフトウエア、アプリケーションを作っているのも盛んなので、色々なビジネス交流の機会はあり得ると思います。すべてを網羅する、半導体もやって、パソコンもやって、そしてプログラミング言語もというのはなかなか難しいので、まずは、これまで台北市との関係というのは観光と物産、ボタンが中心でした。それを産業分野に広げていきたいと思っており、その中で、DX、デジタル化に台北市政府も力を入れていくということでしたので、今後、松江市あるいは圏域において、台北市政府との意見交換の中で、例えばまつえの子育てAIコンシェルジュのようなデジタル化の恩恵を受けつつ子育ての支援をしていくというような取り組みについてお話しできていませんので、そういう突っ込んだ具体的な意見交換に入っていきたいと思っています。行政が中心となるわけではなく、先ほどのプログラミング言語を利用して、エコシステムに乗ってくるような企業と海外とで連携ができないかとか、そういった民間ベースでの具体的な連携、アライアンスを組んでやっていくという話にどうにか持っていきたいと思っています。TSMCの話とは大分ずれてはきますが、松江に今ある今後成長していく兆しが見えるような産業分野というのを台北市とも積極的に情報交換して、新たなビジネスにつなげていくことができればという思いを持っております。
(NHK)FC神楽しまねのことで、JFL残留について保留の状態です。松江市を本拠地とするサッカークラブで、せっかくワールドカップでサッカーの盛り上がりもあった中で、残念な話題の一つではあるかと思います。会場も提供している松江市として、現状と今後の展望はどのように考えていらっしゃるのかと、あとは、市として何かお手伝いをすることがあるのか教えてください。
(上定市長)大きく捉えたときに、スポーツあるいは芸術による地域の振興はとても重要な要素だと思ってます。子供の頃から部活動等を通じてサッカーに親しんでいる方もたくさんいらっしゃると思いますし、地元のサッカーのクラブチームでプロ選手になるということを目指して頑張っているお子さんもいらっしゃると思います。スサノオマジックが非常にいい例だと思いますが、非常に強いチームで、人気も得て、たくさんの方が松江市総合体育館に足を運び、まちとしても活性化がなされ、チームを応援することでの連帯意識が生まれています。スポーツというのは、部活動を通じた社会教育の観点も含めてですが、非常に重要な役割を果たし得るものと思います。一方で、経営自体は民間事業ですので、その中で、実際どういうお金の使い方、あるいはお金を集めるのかというのは、民間のほうで基本的には考えていただき、その中で、地域振興の観点も含めて行政として協力できることは、リクエストをいただければ当然検討していくということだと思っています。私も新聞紙上などで見ているところですので、何か確たる支援を求められ、それに対してというような話があるわけではないですが、せっかく松江にサッカーのプロチームがあるということですので、名前は松江シティFCからFC神楽しまねに変わりましたので、島根県全体で守り立てていくということかもしれませんが、今後、サッカー場という観点だけを取ってみると、中海スポーツパークというサッカーにも使える多目的な広場の構想で取り組み始めているところなので、サッカーの機運の醸成というのと併せて、プロクラブチームが松江において安定的に経営がなされる形が望ましいという見方をしているところです。具体的な支援につい、どういうことを求められて、それにどう対応できるかといったところに考えが及んではおりません。
(NHK)金融機関でのご経験もあるかと思いますが、現状の経営問題になっている、給与が未払いなどのニュースをご覧になられ、地元チームの状況は率直にはどのように感じていらっしゃいますか。
(上定市長)個人的な感想ですが、スポーツクラブは非常に運営が難しく、ある程度集客を確保して、そしてファンの方に来ていただくことで収益を上げる、結果的に強いチームで勝たなければいけないわけですが、勝つためにはある程度高い報酬を払って選手を連れてきてというところが、どうしても鶏、卵になる部分があると思います。それを各地域で多くのチームがある状態、言葉を選ばずに言えば乱立している状態の中で切り盛りしていくのは非常にナローパスではあると思います。ただ、地元において地域の活性化にも寄与してもらえるスポーツは非常に大きなコンテンツですので、それがうまく回るような仕組みが民間ベースで整えられ、その後押しをしていくという構図になるのが最も望ましいものと考えています。
(時事通信)政府の少子化対策について、岸田首相が異次元の少子化対策を掲げて、子ども・子育て関連予算の倍増ですとか施策の強化を目指しているところです。このことについての受け止めと、松江市の子育て施策の展開についてもお考えあればお願いします。
(上定市長)出生率を考えたときに、松江の場合は、総体的にですが、高い水準が確保されています。子育て支援施策については、随分前から充実したものするべく取り組みを重ねてきた考えており、まつえの子育てAIコンシェルジュのような子育てする方が化の恩恵を受けていただい、楽に子育てができるような形をとっています。また、残念ながら松江も子育ての主体は女性、母親になっているところがありますので、去年の10月に政府の制度も変わり、男性が育休を取りやすい形になりましたので、そういった意識の醸成というのは非常に重要だと思っています。職場において子育てにきちんと配慮ができ形をということで、商工会議所等を通じて子育て支援を、行政としてやるだけではなく、各民間企業においてもそういった意識で臨んでほしいという注意喚起、周知徹底を図っていかなければと考えています。今後、岸田内閣において、子育てについて厚い支援がなされるのは非常にありがたいことで、そこに輪をかけて松江らしい子育て支援の形を追求していきたいです。デジタル化と関係してきますが、例えば急なお子さんの発熱などに利用いただける病児保育が可能な施設が市内に5つありますが、この施設と利用者をシステムでつなぐようなことを今年度から始めております。子育て支援の策についてはできる限り想像力を膨らませ、子育て世代の方のニーズを聞き取り、柔軟な措置を今後も講じていきたいと考えています。
(共同通信)新型コロナウイルスの感染症法上の2類から5類への引下げの関係で、春以降もワクチンや医療費に関しては、ある程度は公費で支援というのを継続すべきということでよろしいですか。
(上定市長)今、コロナの感染自体が収まってきているという言い方はできないと思いますので、ワクチン接種も呼びかけていきますし、医療機関についても逼迫するような状態がないようにということで注視していかざるを得ない状況にあります。例えばワクチンについても医療費についてもなかなか負担するのが難しい方もいらっしゃるわけで、引下げとともに色々な条件が一般の市民にとって難しくなると感染が拡大していくことが考えられますので、今の状態であれば、政府の今ある支援策というのは継続が望まれるものというスタンスです。

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