市長定例記者会見議事録(全文)

更新日:2023年08月24日

子ども医療費助成の拡充

現在の子ども医療費の助成は、ゼロ歳から小学6年生までは通院・調剤、入院とも無料です。一方で、中学1年生から3年生までは入院は無料ですが、通院あるいは調剤等は助成制度がなく、自己負担3割となっています。これを来年の4月1日から無料化するための準備を進めてまいります。9月議会に、そのための条例の改正と準備をするための経費の補正予算を提案する予定としています。

今後のスケジュールですが、今年の10月に制度改正の周知を対象者向けに行い、中学1,2年生の保護者へ申請の案内を行います。11月からこの子ども医療費助成システムの改修に着手し、申請の受付を12月から開始します。来年の2月にシステムの登録等を経て、3月に新たな子ども医療証を対象の方に発送し、中学3年生までを対象として医療費の無償化を来年の4月1日から施行するということで準備を進めてまいります。

こども子育て部をこの4月に新設し、松江市として子育て支援に力を入れています。その一環として子育てがしやすい環境をつくりたいと考えており、この子ども医療費の無償化を拡充していくことを考えています。

松江市ガス事業の民間譲渡

松江市は都市ガス事業を持っております。供給区域は旧松江市内のみで、総延長243.3キロのガス管を通じて、1万2,145件のお客さまに都市ガスを供給しています。

現在、お客さまの件数が常に右肩下がりの状況にあります。令和4年で1万2,145件ですが、平成24年は1万3,941件、さらに遡って平成10年においては1万6,226件と、大きく減ってきています。オール電化住宅などガス以外の燃料との競合、人口の減少などにより、過去20年以上にわたって減少の一途をたどっています。

販売量についても、家庭用はお客さまの数の減少とともに減少しています。医療用については大型病院の動向等に左右され、コロナ禍による空調需要により近年増加しています。商業用は、他の燃料への転換などによって減少傾向にあります。

全国の都市ガスを取り巻く環境についてですが、平成28年に電力の小売、発電が全面自由化され、平成29年にはガスの小売も全面自由化され、電気、ガス以外の異業種からの参入が増え、「総合エネルギー市場化」が進み、料金メニューやサービス内容を競う時代が到来しています。

民間都市ガス事業者が実施している主なサービスとして、ガスのみならず電気、インターネットなどのセット販売、ポイントの付与、電子マネーなどでのポイント還元、また、水周りのトラブルにも対応するといった生活支援サービスといったところがあります。多様なサービスを提供することで、お客様の満足度が向上している状況です。社会情勢についても人口減少、カーボンニュートラルの取り組みなど、時代に即したサービス提供が求められています。

しかしながら、松江市ガス局は法令等により、原則ガス販売しかできず、安全安心な都市ガス事業を継続すると同時にお客様のニーズに基づくサービス提供、地域活性化への貢献を果たすためには、経営形態の変更が必要ではないかという考えに至ったところです。

そして今回、松江市のガス事業について民間譲渡を考えています。お客さま、地域経済、松江市の「三方よし」の持続可能な都市ガス事業を実現するため民間譲渡が最良の選択であると判断したところです。

今後、想定されるスケジュールです。今年の2月議会で質問があり、ガス事業の民間譲渡について早期に結論を得ることが必要であり、速やかに検討を進めるという意思表明を行いました。7月上旬に全てのお客さまに現在のガス事業の状況についての資料を配布し、7月30、31日にお客さま向けの説明会を開催し、77名の方にご参加いただきました。

9月議会において、ガス事業の譲渡先を選定する委員会を設置する条例、また準備経費あるいはこの委員会の経費の補正予算について提出する予定です。その後、来年の1月から12月の間で譲渡先を選定します。令和7年の1月から3月に譲渡契約を締結し、令和7年の4月からの業務の引継ぎを想定しています。

ガス事業については民営化、民間譲渡を図ることでサービス水準の向上も目指していきたいと考え、持続可能で安定的なガス供給に向けて事業形態を変更してまいりたいと考えているところでごす。

アメリカへの観光促進・産業連携に向けた訪問(出張報告)

7月15日から18日にニューヨークに行ってまいりました。ニューヨークにあるジャパンソサエティにおいて松江市が主催するイベントを開催しました。「Get to Know Matsue:The Castle Town & Its Tea Culture」、松江の城下町と茶の湯文化に焦点を置いた形でのイベントで、私が講演を行い、松江へのインバウンド観光誘客を図るためのセミナーも開催しました。

第1部が私の観光セミナー、職人さんに実際に来ていただき、お茶のお点前、和菓子創作の実演も行いました。第2部として、松江の市産品が試飲、試食できるコーナーを設け、日本酒、和菓子、あごのやき、シジミ汁、お茶などを楽しんでいただきました。有料のイベントでしたが、229名という非常に多くの方に参加いただきました。

ニューヨークの現地の日本人向け新聞、「週刊NY生活」にも、事前の7月8日と7月22日に掲載され、「松江の魅力 お茶と和菓子が大人気」というような記事を載せていただきました。

7月18日も「Matcha & Wagashi:Matsue's Tea Culture」というイベントを開催しました。和菓子の創作とお茶の体験のワークショップでして、これも85ドルあるいは68ドルという料金がかかるにもかかわらず、58名の方にご参加いただきました。

今回の出張の成果ですが、和菓子職人の技術をはじめ松江市の茶の湯文化がアメリカの方に受け入れられることを実感しました。こういった松江の魅力をアプローチ素材として、今後も観光誘客を図っていきたいと考えています。また、日本酒と併せてあごのやき、シジミ汁など松江の産品が非常に人気でございました。これらを目当てに松江に訪ねていただける場合にはそれを購入、飲食できる店を確保してPRしていくということが重要と認識しています。今回、多くの方に日本に旅行したい、その際には松江を訪れたいというご意見をたくさんいただきました。 また、ニューヨークの総領事大使、ジャパン・ソサエティの理事長、日本政府観光局(JNTO)、自治体国際化協会(CLAIR)なども訪問し、意見交換をしております。

さらに、旅行会社のセールスも実施し、3社を訪問して松江市の観光素材、観光資源についてPRを行い、松江を旅行商品に組み込んでもらえるよう依頼もしています。総領事大使からはコロナ禍後、アメリカ人の訪日意欲が非常に高まっており、特に食が売りになるので、鯛めしのような松江のご当地グルメを育てるのがよいのではという意見をいただきました。また、ジャパン・ソサエティのウォーカー理事長からは松江のような文化的、歴史的なまちに対するニューヨーカーの関心は極めて高いとの感想をいただきました。旅行会社については、庭園や温泉に興味を持っていただき、松江の観光地を情報発信したいという申出や、また視察に来たいというご希望もいただきました。

今後の取り組みですが、イベントの開催時に実施したアンケートなどに基づき、ニューヨーカー向けの観光モデルコースの設定、ジャパン・ソサエティ会員、イベント参加者への継続的な情報提供、旅行会社を招請する視察ツアーの実施、インフルエンサーの招請、そのほか、商談会の参加、イベントの出展などについても検討してまいりたいと考えているところです。

そして、18日から20日までの3日間、サンフランシスコ湾のベイエリア、シリコンバレーを訪れてまいりました。松江市はRubyというプログラミング言語の発祥の地です。アメリカともこのRubyを起点としたビジネス連携の可能性があるのではないかという仮説に基づいて、関係先と面談をしてまいりました。

また、松江は、起業エコシステムというのをつくっています。これを海外へとつなげていく、シリコンバレーへのゲートウエイとしての機能を松江に持たせることについても模索するべく今回、訪問しております。

スタンフォード大学の先生、Ruby Prizeを受賞した開発者の方にも会ってまいりました。松江とアメリカのRubyに関するビジネスやコミュニティーとのかけ橋として、役割を担っていただけるというお返事をいただいているところです。

また、同じくベイエリアで、現地のスタートアップ企業、ベンチャーキャピタル、コンサルタントなども訪問しています。あわせて、スタンフォード大学で実施された「Japan-U.S. Innovation Awards Symposium」にも参加しました。この中で、具体的に物流を手がけているアメリカのスタートアップ企業が日本でビジネス展開する上で、松江を実験フィールドとして使えないかという話もいただいています。

また、スタートアップ企業あるいはベンチャーキャピタルの皆さんと話をする中で、カーボンニュートラルに対する取り組みが必須であるという話がたくさんありました。素材を作る際に二酸化炭素の排出を抑えられるものであったり、出来上がった素材自体が二酸化炭素の吸着であったり削減に資するようなものかどうかといった観点も求められているとのことで、島根大学がこの4月に材料エネルギー学部を新設し、カーボンニュートラル、脱炭素に対する取り組みもしており、こういった連携の在り方も提案をさせていただきました。

さらに、日本企業がアメリカ・シリコンバレーに出る場合、あるいはアメリカの企業が日本に進出する場合などに情報交換を行いたいということでベンチャーキャピタルにレファレンスと言って、特定の事業者のノウハウや技術、連携可能性などについてコメントをいただくような協力関係についても今回築いてまいりました。

今後の進展に合わせて、皆さんにご報告したいと思っております。アメリカの企業が日本に進出する、あるいは日本の企業との連携の橋渡しを今後も進めてまいりたいと考えています。

チャットGPTの庁内業務への活用試行を始めました

ChatGPTとは昨年の11月に公開をされた人工知能(AI)を使ったチャットサービスです。質問に対して人間のように自然で滑らかな回答を生成するところが特徴で、文章を作成したりアイデアを提案することも可能で、行政事務に活用試行する自治体も出てきています。

一方で、回答が正確性を欠いたり、著作権を侵害するおそれもあります。また、蓄積されたAI学習用のデータが漏えいするという恐れについても指摘されているところです。こういったところに気をつけながら、業務の効率化に資するChatGPTの活用について考えてまいりました。

ChatGPT活用試行の概要としては、業務の効率化を目的に庁内業務でのChatGPT活用を試行的に実施します。重要情報の入力は禁止するなどのルールを策定し、庁内業務においてまずは効果を検証します。使用ルールとしては、個人情報、非公開情報など重要情報の入力は禁止、生成された文書などが正確な情報であるか、あるいは著作権の侵害がないかを必ず検証する。過度に依存することなく、あくまで補助ツールとして使用するといったところになります。

使用する場面は、情報の検索・収集、翻訳、通知文やプレスリリースの草案づくり、イベントやチラシなどのタイトルあるいはキャッチフレーズのアイデア出し、表計算ソフトの関数あるいはマクロ検索などを想定しています。

この試行については、7月から始めておりまして9月末までを予定しています。検証作業も並行して実施し、仮に効果が認められれば10月以降も継続して使用したいと考えています。

また、この生成AIの仕様が変わったり、あるいは社会動向も踏まえて使用ルールの見直しも検討したいと思っております。

堀川遊覧船 電動推進機 市民モニター乗船体験会

7月26日にHONDAと松江市で共同記者会見を行い、堀川遊覧船において電動推進機のプロトタイプを導入する実証実験のスタートを発表しました。

松江市は、SDGsあるいはカーボンニュートラルに対する取り組みをここ数年かなり積極的に行っています。この4月には脱炭素先行地域として環境省の認定をいただき、5月には、SDGs未来都市という内閣府の認定を取得しました。

そのプランの中に、堀川遊覧船の電動化という項目をあらかじめ設けておりました。HONDAとは2021年の秋頃から検討を共同で始めており、今回堀川遊覧船において電動推進機の実証事業を実施するに至ったところです。

実証実験は8月8日からスタートします。これに併せ、10月から市民の方のモニターを募集します。この電動の推進機をつけた堀川遊覧船に乗船し、アンケートに協力いただくもので、完全予約制とする予定です。応募方法は9月の上旬に堀川遊覧船のホームページに掲載します。皆さまご協力をよろしくお願いします。

「2023松江水郷祭」の開催

5日・6日の2日間、湖上花火大会を開催し、1日1万発、2日間で2万発を打ち上げる予定です。それぞれに趣向を凝らす形の花火大会になっておりますので、ぜひ両日ともお出かけいただければと思います。

また、今年はステージイベントや屋台もございます。「松江だんだん」という名前でくにびきメッセの大会議場を使って、ステージイベントあるいはフロアイベントが実施されます。

あわせて、公共交通機関が臨時便を増便します。これはホームページなどでご確認いただければと思います。また、無料の臨時駐車場も4か所設定しています。さらに、有料の駐車場でシャトルバス付きも用意しています。こちらは完全予約制となっています。

今年は、4年ぶりにイベントあるいは飲食が解禁されます。湖岸沿いに約220の屋台が出店される予定で、各種イベントも予定されています。くにびきメッセの松江だんだん祭りのほかにもカラコロ広場で京店カラコロサマーフェスタ、殿町ギャラリーなどで南殿町親子縁日といったイベントが開催されますので、ぜひお出かけください。皆さん一緒に松江水郷祭湖上花火大会を楽しみましょう。

新庁舎テラス愛称コンテスト 新庁舎フォトコンテスト

新庁舎のテラスの愛称を募集しておりました。148件のご応募をいただき、松江市立皆美が丘女子高校の2年生に意見を聞くなどして、松江市として選定しました。

フォトコンテストについても募集しており、111件の応募をいただきました。選考委員会で一次審査を行い、市役所の1階に展示して来庁者の皆さんの投票も実施し、松江市として選定しました。

まず、新庁舎テラスの愛称ですが、「だんだんテラス/d-terrace」と決定しました。場面によっていろいろと使い分けをしながらになりますが、「d-terrace」の「d」は、「だんだん」の「d」になります。

ご応募いただいた方の愛称にこめた思いをいくつかご紹介しますと、宍道湖の美しい景色の中、市民が集う幸せに「だんだん」。市民の「ありがとう」があふれる場であってほしい。テラスの形状が段々畑状になっている。「だんだん」でつながる松江であってほしい。「ありがとう」の気持ち、みんながあったかい気持ちになれるテラスであってほしい、といったものがございました。この2つを愛称として今後使ってまいりたいと考えています。

新庁舎のフォトコンテストは、新庁舎が写っているもの、あるいは新庁舎から撮影したものということで募集をしました。入賞作品、そして愛称については、新庁舎に親しみを感じていただけるように今後広報活動で使用してまいります。

また、だんだんテラスあるいはd-terraceの「だんだん」や「d」に関連づけたイベントや企画を今後検討してまいります。例えば、「だんだん」を「暖々」とかけた冬場の飲食のイベントであるとか、「d」という頭文字を含む英単語、「discover」とか「dream」などをテーマにした企画、あるいは「d」がつく団体とのコラボレーションなども検討していきたいと考えています。ぜひ行政手続のためだけではなく、たくさん足を運んでいただけるような新庁舎にしてまいりたいと思っています。ぜひとも新庁舎に足をお運びください。よろしくお願いします。

「わいわいルーム」オープン!!

雨の日にもお子さんと一緒に遊べる場所、遊び場の提供の試行運用を開始します。

市立病院の横にある保健福祉総合センターの2階に、親子で遊べる場所を試行的に開設します。遊具を土曜、祝日に限定して配置し、親子で遊べる場所として利用していただこうと考えています。

土曜と祝日の限定になります。8月5日のオープンで、8月、9月の土曜と祝日が開所日となります。なお、1階に「あいあい」という施設がありますが、ここは通常どおり利用できます。

わいわいルームの内容ですが、トンネル、太鼓橋、跳び箱など体を動かして遊べる遊具、ストラックアウト、輪投げ、魚釣りなども楽しめる遊具もあります。 親子でチャレンジする遊びの紹介もしています。利用については、就学前のお子さまとその保護者になります。必ず保護者の同伴が必要です。時間は9時から16時のお昼12時から13時は除く時間帯となります。定員は15名程度、保育士2名でスタートし、利用状況等を踏まえて見直してまいります。また、水分補給は可能ですが、食事は1階のロビーをご利用ください。

体を動かして遊びたい、雨の日や暑い日に遊び場が欲しい、土曜、祝日に家族で出かけたいという思いに応えるべく今回わいわいルームを設置しますので、ぜひご利用ください。

そしてもう一つ、「玉造温泉ゆ~ゆ」にキッズパークを設置しています。3階のコンベンションホールを利用し、月曜を除く10時から17時に開設しています。こちらも同じように保護者の同伴で就学前の親子が対象、入場料は無料です。7月22日からオープンしていますので、こちらもぜひご利用ください。

「ガンダムマンホール」の「マンホールカード」登場!!

ガンダムマンホールとは、バンダイナムコグループのガンダムプロジェクトが企画する「ガンダムマンホールプロジェクト」により、地方自治体に寄贈される「機動戦士ガンダム」のオリジナルデザインのマンホールです。令和3年度に松江市の公共下水道と島根県の流域下水道が40周年を迎えたことを記念して応募し、採択をいただいています。現在、松江堀川地ビール館にガンダムと松江城、岸公園に水陸両用のモビルスーツのアッガイと宍道湖の夕日のマンホールが設置されています。

今回は、これがマンホールカードになりました。西日本では初となります。7月28日から松江堀川地ビール館で1人1枚配布しています。数に限りがありますが、ぜひ受け取っていただければと思います。

また、このカードを堀川遊覧船で提示すると、通常1,500円を団体割引料金の1,300円で乗船できます。9月30日までとなっていますので、堀川遊覧船も併せてお訪ねいただければと思います。

TBSドラマ「VIVANT」放送開始

現在TBS系列で日曜日の9時から「VIVANT」というドラマが放送を開始しています。この撮影が松江市内で行われました。監督が福澤克雄さんで、出演は堺雅人さん、阿部寛さんなどです。

松江市内では、3か所撮影をしていただきました。島根県庁の周辺、本庄小学校、旧大谷小学校です。本庄小学校の撮影では多くの児童がエキストラとして参加しています。大谷小学校では昼食を挟む時間帯でしたので、地域の皆さまが炊き出しを行い、俳優の皆さんにも好評を得ていたということを聞いています。

私も、本庄小学校での撮影は立ち会わせていただきました。松江のこうした風景を全国のドラマで見ていただく機会にもなります、ぜひともご覧いただければと思っています。

また、あわせて、特別番組の放送が予定をされています。このドラマの撮影に当たり、山陰ケーブルビジョンが島根のロケの様子に密着したドキュメンタリーを制作されています。「ザ・スピリット~演出家 福澤克雄~」という題で、山陰ケーブルビジョン(マーブル)で8月12日から放送されます。また、BSS(山陰放送)でも8月13日の14時に放送されるとのことです。

その他の関連予定としまして、島根県の観光ポータルサイト「しまね観光ナビ」に「VIVANT」の特設サイト、ロケ地マップが作成されます。ぜひ皆さんもこういったものを手にしていただいてロケ地巡りもしていただければと思います。

質疑応答

(山陰中央新報)子ども医療費で、3月に子ども医療証を発行されるとのことですが、これは無料で医療サービスを受けるのに必要な証明書のようなものですか。

(上定市長)そのとおりです。

(山陰中央新報)発送の対象は、市内で何世帯になりますか。

(上定市長)今回、中学1年生から3年生までが新たに対象となり、その概算が5,450人となっています。

(山陰中央新報)ゼロ歳から小学生を入れると。

(上定市長)2万1,000人です。

(山陰中央新報)中学生の通院、調剤の無料化ということで、入院も含めて完全無料化となりますが、入院、通院、調剤、完全に無料化している自治体の県内の状況はいかがですか。

(上定市長)ほかの自治体で既に無料化を図ってるところはあります。

(山陰中央新報)アメリカ出張のことで、全体を総括するコメントをいただけますか。

(上定市長)今までアメリカは、ニューオーリンズと小泉八雲との関係で交流していました。今回はニューヨークとシリコンバレーということで、今まで松江市として積極的に関わってはいなかった場所ですが、松江市が持つ魅力的な観光コンテンツ、お茶あるいはお城といった観光についての誘客を図っていくという文脈と、起業エコシステムというコンソーシアムを立ち上げ、そこを海外ともどんどんつなげ、松江の産業振興を図っていくに当たって、ベンチャー企業、スタートアップ企業等のつながりを日米で持つことを、コロナの状況も落ち着き今回行ってくることができました。

結果として、出張前に想定していたよりもかなり具体的な成果が上げられつつあると思っています。例えばシリコンバレーにおいては具体的なアメリカの企業で今後日本においてビジネスを展開するための実験フィールドとして、松江でやってみる価値があると思っていただいた会社がございました。今後、具体的にそういった会社が、実際に松江において活躍をするということがあり得ますし、またそういった具体的なケースが出てくると、それを足がかりにして松江の企業がシリコンバレーで商品を売っていくというようなこともできやすくなると思います。

今回、Rubyを含めて松江にいろいろな先進的な取り組みをしている会社や技術力があることはベンチャーキャピタルの皆さん等も分かっていただいたので、今後松江のエコシステムにおいて具体的なアイデアが事業化される段にあっては、こういったつながりをうまく活用し、アメリカにも松江のベンチャーを売り込んでいきたいと考えています。

観光誘客については、これも完全にスタートだと思っていまして、今回、多くの方にセミナーに来ていただきましたが、今後松江に来ていただかないといけないので、松江に関心を持っていただいている方に対して継続的、能動的に働きかけをしていくことが重要だと思っており、しっかりとフォローアップをしていきたいと考えています。

(山陰中央新報)観光誘客の今後についてですが、視察ツアーの検討や観光モデルコースの設定ということですが、これは現地で市長が訪問された会社をこちらに招くというイメージですか。

(上定市長)訪問した旅行会社がそういった旅行商品の造成をしていますので、そことの連携が一番やりやすいケースだと思います。

そのほか、日本の旅行会社も含め、海外に対する誘客を図っているところもありますので、今回のアンケート等も含め、どういったコース設定が一番魅力的なものと捉えられるのかという観点で商品の造成を図り、旅行会社などを通じて誘客につなげたいと考えています。

(山陰中央新報)ガス事業の民間譲渡について、譲渡の理由としては、客が減っていることと多様なサービスに対応できないことの2つが大きな理由として考えられるということでよろしいですか。

(上定市長)そうですね、市民の皆さまがそれぞれのニーズに応じて多様で充実したサービスを受けていただく必要があると思っていますし、それが持続可能でなければいけないと思っています。安全安心が求められますし、料金の設定も安定していないといけない中で、今の公営でやっているガス事業が限界を迎えつつあるのではないかと考えているところです。全国を見ても、ガス事業を公でやっているところがどんどん少なくなっており、民間譲渡をした上でサービスの充実を図っていくといったところが増えています。

(山陰中央新報)限界を迎えているのは、販売の仕方に縛りがあるということでしたが、経営的に問題があるということですか。

(上定市長)インフラの老朽化であるとか、サービスの提供の内容が限られてしまうといったところです。実際消費者の方が受け取るサービスの内容は、柔軟なサービスが受けられるところと、松江市のガス事業のように固定的なサービスしか受けられないところとの差が際立ってきたという状況はあります。

経営については実際に契約件数も減ってきています。そしてまたインフラの更新、維持にかかる費用が増えてきている状況の中で、今の形態で経営をしていくのが持続可能性の面で厳しくなっていく可能性があるという捉え方もしています。

(山陰中央新報)市民からすると、民営化によって何が変わるのかが一番気になるところだと思います。具体的には何が変わるんでしょうか。

(上定市長)今後、具体的な譲渡先の選定をしていくことになりますので、どういった主体が経営することになるのか。そのときにどういった料金設定になるのか、そういった手続を進めていかなければと思っています。その際には、お客さまが不安を感じないように説明をしていく必要があると考えていますし、料金が著しく上がるだとかがないように、安心できる事業者に譲渡していくのが当然今後考えていくべき事柄と思っているところです。

(山陰中央新報)安心できる事業者に渡せるようにするためには、どういうことが考えられますか。

(上定市長)松江市ガス事業譲渡先選定委員会を設ける予定にしており、その中で具体的な譲渡先の選定の手続方法、その要件、安心安全が確保、料金が安定的に、急に高くなるようなことがないようになど、そういったことで縛りをかけて選定に入っていくことになります。

(山陰中央新報)ガス局の民間譲渡に関しては過去もずっと継続的に議論されてきたと思いますが、なぜこのタイミングで民間譲渡という方針を掲げられましたか。

(上定市長)市長に就任してから、ガス事業をどういった取り扱いにしていくかを検討してまいりました。平成13年から委員会を設置して検討を進めてきた経緯はあります。昨今のガス事業を取り巻く環境や、今の松江市のガス事業の経営状態の検討も当然した上で、どういった形が一番適正かということをこのタイミングで松江市として判断をさせていただきました。

前々からも検討は進めていましたが、私が市長に就任して改めて検討にかかり、一定の結論を経て民間譲渡ということで調整をすることにしたものです。

(山陰中央新報)過去に、2回検討委員会を設置されて判断されたと思いますが、20年かけても判断できなかったことを市長が2年ぐらいで判断されたということで、少し速いペースなのかと思いますがいかがですか。

(上定市長)ガス事業というのは、インフラ設備がどんどん老朽化していくとか、契約件数が減っていくことで、どんどん状況が厳しくなっています。そうなると例えば譲渡先が見つからないとか、設備を更新する、維持するための費用がかさんでいく状況が考えられるので、早く取り組む必要があると認識していました。

その中で、必要な検討・調整をした上で進めていく必要がありますので、2年ちょっとかかったという捉え方をしています。

(山陰中央新報)仙台市も同じように民間譲渡で公募され、まだ動いていないと思います。手を挙げるところがないという可能性もあるかと思いますが、いかがですか。

(上定市長)可能性はありますね。金沢市、福井市といろいろな前例がありますので、その事例を参考にしつつやっています。あらゆる可能性を追求しながらどういった形で譲渡できるのかということ、どういった課題をクリアする必要があるのかという条件設定をこの選定委員会の中ですべきなのかということは、他市の事例なども見ながら検討していくことになろうかと思います。

(中国新聞)ガス事業について、過去に民間譲渡の方針が打ち出されたときに、企業債残高が多くて頓挫したということで、2019年頃には大分その負債が減る見通しになったということで再度そういった話が立ち上がっていたかと思いますが、現在の状況はいかがですか。

(上定市長)状況として経営環境がよくなっているわけではありませんので、待ったなしの状態にあるという認識の下で、今回の事業譲渡について踏み出すことを判断しています。

負債残高が大きいと事業譲渡しようと思っても引取り先がないということになりますので、収益を上げ、その債務を圧縮して譲渡しやすい形にというのがこれまでの姿だと思います。今後、経営環境を考えたときに、公営の状態で経営が好転していく見通しは非常に立てづらい状況ですので、できるだけ早い段階で、事業形態の見直しにかかる必要があるということを念頭に置いて検討を進め、こういった判断に至ったところです。

(中国新聞)負債額は減ってきてはいますか。

(上定市長)負債は減ってはきています。

(中国新聞)現時点での額は。

(上定市長) 4年度決算で20億3,700万円です。

(中国新聞)中電が中間貯蔵施を山口県の上関町で調査をするという方針の報道がありましたが、その受け止めをお願いします。

(上定市長)まだ公式にアナウンスされているものではないと思っていますが、報道で私も認識しているところです。原子力発電所が立地している松江市にも関係する事項ですし、今後その動向を注視していく必要があると考えています。いわゆる核燃料サイクルがどのように日本において構築されていくのかといったことは松江市としても大きな関心事になりますので、その中で今回の動きについても注視していく必要があると認識しています。

(TSK)ガス事業の負債額が現在20億3,700万円というお話でしたが、一時70億円レベルまで負債があり、それがネックになっていたということですが、現時点で20億円台だと民間譲渡におけるハードルは、どのように考えていますか。

(上定市長)何億円だから民間譲渡ができるという見通しが今の段階で立てられないというのが正直なところです。手を挙げる方がいるかどうかは、今後進めていくプロセスで分かることだと思いますが、一般論として、今後事業の好転が見据えられない中でできるだけ早く事業譲渡に向けて進めていく必要があり、このタイミングで判断をしたという認識です。

(TSK)施設の老朽化が進み、またサービスが多様化している中で、今手を打たないとより民間譲渡が難しくなるということで、今のタイミングで表明をされたということですか。

(上定市長)そうですね、お客さま本位で考えたときに、ガスに特化したサービスの提供がスタンダードになり、サービス水準として必ずしも充実しているとは言えず、今後持続的にガス事業を進めていくためには今回の事業譲渡というのが必要であろうという認識の下で判断しています。

(TSK)一時70億ぐらいあった負債が20億まで減ったのは、どういう改善があったのでしょうか。

(上定市長) もともとガス事業は、設備投資型の、サービスを提供してそこに収益が入ってくるもので、サービスを提供する前提として設備がとても重要です。いわゆる債務償還という言い方をしますが、借金して物を造って収益が上がり、それを少しずつ返していかなければならないわけです。どうしても回収に時間が長くかかるというのが事業の特性としてあります。最初は設備投資した分だけでお金が返ってきますが、途中からメンテナンス、更新投資、維持投資が必要になってくるので、お金がかかるのはビジネスモデルとして致し方ない面があると思います。ですので、その資産の劣化する度合いと収益の稼げる状況のバランスがとても重要で、結果的にですが、最初に設備投資して負債が膨らんだ状態からその負債をどんどん圧縮する形で収益を上げることができていたというのが実情です。

ただ、設備のメンテナンスコストはこれからもどんどん増えていきますので、ほっておくとまた負債を積んで設備を維持しなければならない状況も考えられますので、どこかで手を打たなければならないというのが基本的な認識です。

(TSK)平成13年から実に22年かかっての動きですが、全国的に見るとかなり民営化が進んでいる中で遅れている状況にも捉えられると思いますが。

(上定市長)市長に就任してからできるだけ早く検討は進めてまいりました。公で残ってるのが17事業者だと思いますが、公的にガス事業を営むのはなかなか難しくなっているというのが世間的な一般論としてある中では、その全体の流れの後塵を拝しているという言い方にはどうしてもなるとは思います。

ただ、実際に民間譲渡をする際に市民の皆さんが不安にならない形で進めていくためには時間も当然かかってくると思います。だいたい2年程度を想定していますが、市民の皆さんに対する必要な説明などもした上で進めていく必要があると思いますので、今回方針については一定の判断を行い、また議会とも今後相談をさせていただき、その後については譲渡先の検討あるいは利用者への説明等にはある程度必要な時間をかけて進めていく必要があるものと考えています。

(TSK)子ども医療費の助成に関して、対象が拡大になりますが、予算規模的にどれぐらい増えるといった概算はありますか。

(上定市長)金額としては1億8,000万円というのが今見越す数字になります。

それを今後拠出していくことについては、中期財政見通しというのを立てており、その中で中期的に松江市の財政がそれに耐え得るかということについても当然計算をした上で、今回の中学生に係る通院費を無償化しても財政としては健全な状況を確保しながら通常の財政運営をしていくことができるという認識の下で、助成制度の拡充についての判断をさせていただこうとしております。

(読売新聞)テラスについて、「だんだんテラス」と「d-terrace」となっていますが、だんだんテラスの別名がd-terraceという理解でよろしいですか。

(上定市長)そのとおりです。両方使っていこうと思っていまして、例えば外国人の方などにすっと入るのはd-terraceなのかなと思いますし、ちょっとTPOに応じて両方をうまく使い分けていきたいと思っています。。

(読売新聞)このだんだんテラスないしはd-terraceにされた理由をお願いします。

(上定市長)これは中でいろいろな議論をしたり、市立皆美が丘女子高校の2年生ともいろいろ話をしました。応募総数が148件あり、結構審査が難航しましたが、「だんだん」という、ありがとうという方言と段々畑のようになっている市役所の形状が一致している。ありがとうが市民の皆さんが常に言えるような市役所、市民の皆さんと一緒にそういった市役所をつくっていきたいという思いからこれを選ばせていただきました。

(読売新聞)どういうとき日本語を使ってどういうときに英語を使う想定ですか。

(上定市長)外国人向けに誘客を図るときにd-terraceということで使っていこうという思いはあります。

市役所は行政手続のために市民の皆さんに来ていただく場所、あるいは市の職員のオフィスとしてだけではなく、市民の皆さんの憩いの場、集いの場になることを想定していますので、海外のお客さんにも来ていただけるような場所に将来的にはなればと思ってますし、そういった方に合わせて名前についても使い分けをしていきたいと思います。

(読売新聞)このテラスの愛称を通じて、市民にとって、あるいは市民でなくとも松江市に関わる人にとってこの屋外テラスがどういう場所になればいいなと思われますか。

(上定市長)ありがとうという意味の「だんだん」をこの松江市において発信する中心地になればいいなと思いますし、松江市が発展していく一つのシンボルとして市民の皆さんが集う場になる、その名前だけではなくて名実ともに実際にテラスに集まっていただいて、みんなでいろいろな話をすることで問題が解決されていくとか、新しい発想が具体化されていくというような場所にしていきたいと考えています。皆さんに認知していただき、それこそ観光パンフレットなどに載る場所にもしていきたいです。

(読売新聞)ChatGPTですが、試行導入した理由は、業務の効率化を図るということですか。

(上定市長)はい、その通りです。ChatGPTを活用することで、行政としての業務手続がある程度効率的にできるのではないかという仮説を持っており、それを実証しながら、ただ留意すべき点はあるので、そこを押さえた上で、各課で活用する際に事例を報告するようにしています。ルールから逸脱してないかということもですが、うまく使えるようなものがあればそれをいろいろな部署に横展開していくことも考えられますし、懸念のほうが上回ってしまう状況があればやめるべきというような判断を今後、進めていきたいと考えています。

(読売新聞)ガイドラインをつくったというよりは、ルールをつくったということですか。

(上定市長)実際にChatGPTをどういうふうに使っていくかという、ガイドラインは今回のこの検証を踏まえてつくっていくものになり、まずは使用ルールをつくって、その運用の中で問題点やこれは非常に大きなメリットが享受できるいう部分について分析をしていくということになると思います。

(読売新聞)イベント、チラシのタイトルやキャッチフレーズのアイデア出しに使用するとのことですが、7月20日から使い始めてるわけで、この場面で使用を実際しているということですか。

(上定市長)各部で、そのような使い方をしつつあります。今の段階で、ChatGPTで作ったものがあるわけではないですが、今後、具体的にChatGPTを使って効率的にできたというものがあればまたお披露目したいと思います。こういう使い方ができるといったことは、庁内で共有していくことになりますので、その際に有効なものについては横展開し、さらに市民の皆さんにもご案内させていただくこともできるのではと考えています。

(読売新聞)試行開始から約2週間たっていますが、どういう分野で使われていますか。

(上定市長)先ほど例示した分野で試しているところで、今後本格的に使用するにあたってのスタートラインだと考えています。

(読売新聞)効果はこれから検証されると思いますが、ChatGPTに寄せる市長の期待感をお願いします。

(上定市長)業務の効率化につながる部分が多々あろうかと思います。ただ、重要情報や個人情報の漏えいというリスクは考えておかなければいけないので、それを取り扱っていない場面において活用の可能性が非常にあると考えているところです。

(読売新聞)中学生の医療費無料化を、従来の入院費のみから拡充する理由をお願いします。

(上定市長)子育て支援について、松江市は力を入れていますが、通院費を無料にしてほしいという声も市民の方からいただいておりました。その中で、コロナの非常に不透明な状況もあり、なかなか踏み出せませんでしたが、それが少し落ち着きを見せ、今後の松江の将来を少し見据えやすくなった中で、財政負担についても当然計算した上で、このタイミングで議会と具体的に検討させていただこうということを決めました。

(読売新聞)コロナ対策関連の予算をそちらに回せるようになったということですか。

(上定市長)そうですね、1対1の対応をしているわけではないですが、コロナの不透明な状況が少しずつ改善されている中で子育て環境の充実のためにこの助成制度拡充を判断したところです。

(読売新聞)子育て世代やこれから子どもをつくろうと考えている世代にうれしいニュースだと思いますが、そういう方にこの中学生の医療費完全無償化をPRするとしたら、どういうお言葉でアピールされますか。

(上定市長)松江市は子育て支援の環境が非常に充実していると、これまでもいろいろなところでPRをしてきましたが、中学生の通院費の無償化がまだでしたので、子育て環境がさらに充実するという認識を私自身が持っています。今回のこの制度拡充のみならず、子育て環境の充実化のために今後も取り組んでまいりますので、またこういう制度があったほうがいい、ここはもう少し拡充してほしい、そういった要望についても引き続きいただければと思っています。

(読売新聞)子育て対策を充実化させることによって何を実現したいですか。

(上定市長)松江で子どもを育てるに当たって子育てがしやすい環境、それによって子どもたちが生き生きと自分たちの個性を生かしながら育っていける環境が必要だと思います。「ここに生まれてよかった、ここで育ててよかった」というのを総合計画の中の子育ての項目に設けています。それをまさに実現していく途中にあると思っていまして、今回の子育て環境の充実も一つのその価値が実現できるための道しるべになるものと考えています。

(読売新聞)就職などで県外や市外に出る人が多い中で、定住先に市を選んでほしいという思いもありますか。(上定市長)それもあります。例えば30代・40代の子育て世代の方たちで、一回地元を離れ、子育て環境として松江が優れているので戻ってくるというケースは結構多いです。そういった方にももちろん子育て環境の充実化を享受していただきたいですし、松江にずっと生まれ育った方も子育て環境がよくなっている実感を持っていただいて、引き続き住み続けていただくことも重要だと思います。

(BSS)ガス局の譲渡についてですが、どれぐらいの額になりますか。その際に、負債の相殺については先方との話合いということになる思いますが、その辺の見通しをお願いします。

(上定市長)今の段階で幾らという話にはなり得ませんが、いわゆる企業価値をこういった場合算定することになります。その際には、これだけ資産を持っていて、これだけの収益を生み出すというのが計算上分かるわけですね。そこから負債を差し引いて企業価値を算定し、その金額にある程度に近いところで譲渡ができればいいですが、いずれにしても相手がある話ですので、事業譲渡の委員会を条例で設置しますので、その中で具体的な譲渡に向けた条件設定等については検討していくことになります。

(BSS)「VIVANT」を通したまちのPRということについて市長はどのように期待をしていらっしゃいますか。

(上定市長)今回、非常に貴重な機会をいただいたと思っていまして、私も本庄小学校のロケにはご一緒しました。なぜ本庄小学校でロケすることになったのかというのを私自身も後で、これは確かにロケ地になるなと思ったところがあります。本庄小学校は中海がすぐそこにあり、そういう学校ってなかなかなく、この松江の風光明媚なところがたくさんあるので、そういったところに福澤監督が着眼いただいたことを我々もぜひ前向きに受け止めたいと思っています。松江にはとてもいいところがあり、それが全国放送のドラマのロケ地になるような場所であるという認識をまず持って、その上で今回の「VIVANT」のいろいろな場面に出てくると思いますので、またPRにつなげていくということを松江市としてもぜひ取り組んでいきたいと考えています。

(BSS)ロケ地マップは、県が作られると思いますが、松江市でも何か考えられますか。

(上定市長)検討していきたいと思っています。実際にはTBSさんとの話で全部がオープンにはなかなかできなくて、今回も俳優さんの写真とかは使えてないですが、TBSさんにどういった形でPRができるのかというところを確認しながら取り組んでいきたいと考えています。

(山陰中央新報)ガス局の職員は公務員だと思いますが、その方々はこの民間譲渡によってどうなるのかは既に決まってますか。

(上定市長)既に決まっていることはありません。ただ職員の雇用、ガス局は企業局といいますが、市に関連する職員ですので当然雇用を確保していくことは必要です。そういった前提で今後の事業譲渡等、あるいは本庁に受け入れる等についての検討は進めてまいります。

(山陰中央新報)水郷祭について、主催団体の名誉会長ということで伺いますが、有料観覧席の販売状況についてどのように受け止められていますか。

(上定市長 )まだ残りが結構ある状況と認識しています。ただ当日券の発売もありますし、これからもPRは松江市としてもしていこうと思っています。前回とはかなり趣向を変え、コロナもやっと出口が来たといったところもあるので、今回のいろいろな企画についても8月5日、6日を経て反省すべきところ、あるいは評価できるところ出てくると思います。それをしっかりと認識をした上で、また推進会議等の場を通じて来年度以降につなげていく、そのプロセスにあると思っていまして、今回が100点でもうこれから何十年とこのやり方でやっていくところまで踏み込むのではなくて、むしろ今回得られた成果を前提として今後の在り方について考えていきたいという思いを持っています。

(山陰中央新報)半分近くの売れ行きと伺っていますが、当初の想定と比べていかがですか。

(上定市長)席の中でエリアを定めてそのエリアの中はどこでも座っていいというのが売行きとしてはあまり良くなく、固定席はほぼ売れている状況です。その設定に検討の余地は大いにあろうかと思います。参加していただいた皆さんにも無作為でアンケート調査などを実施することにしていますので、そういった声を聞いた上で来年度以降どう取り扱うかということは検討してまいります。

(山陰中央新報)有料観覧席の事業収入が花火大会の開催の大半を占めると思いますが、もしこれが売れ残ると赤字にもなり得ると思いますが、市からの追加の補填といったことは考えられていますか。

(上定市長)今それについて考えているわけではないですが、従来の寄附や企業献金などに頼っていたのではなかなかうまく回らないなかで、8月の末までクラウドファンディングをしたりといろいろ工夫を凝らしていますので、清算をする際にどのような形で来年度以降につなげていくのかということに尽きると思います。当然、収益を合わせていかないと持続可能なものにはならないですし、全国においても花火大会がなくなってきている状況もあり、松江の水郷祭は長年にわたって市民の皆さんに親しまれてきた欠くことのできないお祭りだと思っていますので、持続可能になる形を今後も引き続き検討していかなければと考えています。

(中国新聞)水郷祭について、無料駐車場の4か所は、今までは設定されていなかったものになりますか。

(上定市長)無料駐車場は4つ全て新規で設定をしています。有料駐車場はこれまでも1か所、湖南中学校を設定していましたが、これも1か所増やしています。

(中国新聞)現時点での販売実績は約半分というところですか。

(上定市長)7月末時点で約半分程度と聞いております。

(島根日日新聞) ChatGPTについて、試行している部署は、全部署ということでよろしいですか。

(上定市長)はい、結構です。デジタル戦略課が全体を取りまとめていますが、各部署において運用しています。

(島根日日新聞)運用実績が蓄積されていくと思いますが、成果物について何らかの報告書のようなものをつけて、利用実績や、そこでルールも遵守されてるというようなことを担保していくということですか。

(上定市長)そのとおりです。どういう業務に使ったか、どういう内容だったのかを記録するようにしており、その中でうまくいったかいかなかったかも含めて今後庁内で共有した上で、うまくいくものについては横展開していきたいと思っています。

(TSK)ガス事業について、これから事業者の選定を始めるというところで、一部自治体で難航する事例もありますが、どういった事業者さんが可能性として考えられますか。

(上定市長)今までガス事業を全く手がけたことがない事業者さんにお願いすることができるかどうかは、私自身もそこまで判断ができないので、当然ノウハウや技術を持っていることを確認する必要があると考えています。

市民の皆さんが安心して、事業譲渡について肯定的に受け止められるような業者に引き取っていただきたいと思いますので、譲渡先の選定委員会のほうでしっかりと議論を取り交わしていただきたいと思います。

(TSK)事業者さんがあるという試算はいかがですか。

(上定市長)今の段階で何とも言えないです。当然相手のある話ですし、譲渡の要綱のようなものも何も出していませんので、譲渡先というのを今の段階で見据えられているわけではありません。

(TSK)仮に難航した場合に、どうしたら進められるか何か考えがありますか。

(上定市長)まだ今の段階で何か妥協点を探るという必要もないと思っていますので、企業価値の算定等を適正に行った上で、将来性について客観的な判断をしてもらい、金額的にお互いが納得できるような形で合意形成したいという思いです。

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