市長定例記者会見議事録(全文)
チャットGPTの試行活用(状況報告)
チャットGPTの試行活用をしており、現在の状況についてです。
チャットGPTとは、人工知能(AI)を使い、質問に対して自然で滑らかな回答が生成されるというところが特徴です。情報の検索のほかに、文章の作成、アイデアの提案といったことも可能であり、行政事務に活用する自治体も増えています。一方で、懸念事項もあり、回答が正確性を欠いたり、著作権を侵害するおそれや、蓄積されたAI学習用データの漏えいといったことも指摘されています。
松江市では、このチャットGPTを用いて事務の効率化が図れるのか、試行活用している段階です。7月20日から9月29日まで期間を区切り、一定のルールの下で具体的な活用を進めてまいりました。4つの区分に分けて、現状の考察をご説明します。
1つ目が「情報検索」、用語や略語の意味、サービス・イベントの照会、法令・制度等の説明・解釈などの検索に活用をしています。グーグルやヤフーでの検索では、表示されたサイトを1つずつ開き、知りたい内容があるかを探す手間がかかるのに対し、チャットGPTでは回答が直接生成され、引用サイトも表示されるため、検索時間が短縮されています。
2つ目、「文書生成」、庁内会議の通知文、挨拶文、市有の施設の紹介文の草案作成です。会議の名称だけで文書生成を指示しても生成されませんが、通知したい内容を具体的に入力すると、体裁の整った草案ができます。好事例を職員間で共有することによって利用シーンが広がると考えています。
3つ目、「アイデア出し」、職員採用試験を多くの人が受験してもらえるキャッチフレーズ、市の公園に行きたくなるキャッチフレーズの検討などに用いています。複数のアイデアが即座に生成されるメリットがありますが、市内に存在しない施設名を含む回答が出てくることもあり、正確性の確認が必要ですが、時間の短縮や思わぬ発想のアイデアが期待できます。
最後に、「コード生成」、表計算ソフト(エクセル)でデータ抽出・集計するときの関数、計算式を生成。これも回答が直接的に生成され、検索時間が短縮されます。一方で、データ抽出の条件を増やすなどの丁寧な質問が必要であり、これについても好事例を共有することで利用シーンが広がると考えています。
これら活用の試行から見えたことですが、検索やアイデア出しの検討等に係る時間短縮が期待できます。好事例を職員間で共有することで、利用シーンの拡大や業務の効率化が期待できると結論づけています。そして、正確な情報かどうかの確認は必要であり、具体的で丁寧な質問が必要になります。
これらに基づき、今後も活用、検証を継続することで、どういった行政事務に使うことができるのかというところの検証を図りたいと考えています。
例えば議会での質問への回答の作成などには引き続き使用しないといったルールについては改めて周知した上で進めていくのと、生成AI自体が発展途上にありますので、社会の動向の変化等も踏まえた上で、適宜使用ルールの見直しなどを図ってまいります。
インドとの産業連携に向けた訪問
10月23日から29日、山陰インド協会の経済視察団が派遣されます。目的としては、インド・ケララ州とのコロナ禍後の経済連携推進に向けた協議・意見交換で、松江市としても、私が参加し、市としては6年ぶり5回目の訪印になります。
2015年に経済連携の覚書を締結し、様々な連携が進んでいましたが、残念ながらコロナ禍もあり、止まっているものがたくさんあります。それを巻き直していくというのが大きな命題になります。環境・防災分野等でのビジネス展開、プログラミング言語Ruby・ITを生かしたビジネス連携、その他の産業分野での連携についての意見交換、そして連携協定、覚書の巻き直しを図っていきたいと考えています。
今回、実際に意見交換をする相手方として既に決まっているところでは、在インド日本国大使館、JETROニューデリー、環境・防災分野などで、中海・宍道湖・大山圏域、山陰インド協会のカバーしているエリアで連携実績のある産業分野における新たなビジネス展開について議論を深めていきたいと考えています。
また、インドのモディ首相の経済政策ブレーンのアミット・カプール氏とも面談する予定です。インドの首相の側近の方ですので、今後、インドと、この中海・宍道湖・大山圏域がどのように連携して経済発展に結びつけていけるかといった議題について議論をしてまいりたいと考えています。
そして、マヒンドラ&マヒンドラ社を訪問し、三菱マヒンドラ農機との連携に係る圏域の経済発展についての意見交換もしてまいります。
加えて、中海・宍道湖・大山圏域とケララ州の政府で協定を2015年に結んでおり、今でも有効ですが、その内容の見直し等が必要であれば、そういった議論も深めた上で検討してまいりたいと考えています。ケララ州政府、印日商工会ケララ(INJACK)を訪問し、経済連携の在り方等についても議論を深めたいと考えています。
ケララ州立ITパークというのがあり、松江は起業エコシステムを立ち上げ、海外のネットワークも創出していきたいと考えていますので、このITパーク内の企業との面談によって、Rubyを生かしたIT連携等を図っていきたいと考えています。
脱炭素化に向けたユーグレナとの協定締結
株式会社ユーグレナは、東京に本社がある企業で、ユーグレナ、日本語で言うとミドリムシのことですが、このミドリムシを大量に培養する技術をお持ちです。これを使った食品、化粧品、バイオ燃料の製造・開発を手がけられています。企業の社是として「Sustainability First」を掲げ、サステナビリティ、持続可能性が高まるような事業を全国で展開されています。
今回は、このユーグレナと循環型社会の地方都市モデルの構築、カーボンニュートラルの推進、バイオ燃料の普及啓発という内容で協定を締結し、調印式と給油式を行います。
ユーグレナのバイオ燃料事業は、石油あるいは石炭等のいわゆる化石燃料に代わるバイオ燃料ということで世界で注目されています。その需要は年々増加しており、2018年に実証プラントを竣工され、バイオ燃料を使用しているプロジェクトの事例が84件以上あります。このユーグレナの次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」といいますのが、原料として使用済みの食用油などのバイオマスを使用し、従来型のバイオ燃料と異なり、市販の軽油と同じ構造であり、エンジンへの負荷や悪影響がないということです。既に実用化されており、隅田川の屋形船、サンフレッチェ広島の選手の送迎バス、都営バス、福岡の路線バス、石垣島マラソンの先導車両などに使用されています。
今回、松江市では海岸漂着ごみ、古紙回収等に使用する清掃収集車に使用したいと考えています。この「サステオ」を使うことで、自然保護、資源保護と同時に石油燃料の使用を抑制するといった取り組みになります。
10月15日に市民による清掃活動、クリーンまつえがございます。それに合わせて、清掃4組合にボランティアで出ていただきゴミを回収しますが、このごみ収集車4台に「サステオ」を給油して、環境美化と同時にカーボンニュートラルのへの取り組みを啓発するものです。
今後の松江市とユーグレナとの連携の予定ですが、リサイクル処理施設内で運行してるフォークリフト等について、バイオ燃料の使用を検討してまいります。さらに、バイオ燃料の原料となる廃食油の、市民の皆さんからの回収を今後検討していきたいと考えています。脱炭素化と環境美化の両立によって、サステナブルな地域社会の実現を目指してまいります。
脱炭素化に向けた西松建設からの人材受入
企業版ふるさと納税を活用した人材の受入れを行います。カーボンニュートラル、脱炭素の分野で進んだ取り組みをされている西松建設より派遣いただきます。
企業版ふるさと納税によって人件費相当額を賄うもので、カーボンニュートラル推進事業に関して、この制度を利用した人材派遣をいただきます。
11月1日からスタートし、西松建設と共にカーボンニュートラルの取り組みを進めてまいります。この制度を利用してカーボンニュートラルの推進に関する人材派遣は、全国で3例目となります。
10月18日に、西松建設の高瀬社長にお越しいただき、調印式を行います。
西松建設は、ゼロエミッション・シティ構想といいまして、二酸化炭素を含めた持続可能な地域循環社会の構築、地域社会との共創・共生を進められています。今回も自治体と組むことで、持続可能なまちづくりに貢献したいという思いで合意に達したものです。松江市としても、西松建設からのサポートを受けて、脱炭素の取り組みを進めてまいります。
カラコロ工房出店テナント募集
カラコロ工房は現在、改修中で、来年の10月にオープンする予定ですが、出店テナントの募集を始めます。
10月のリニューアル後のイメージですが、本館の1階はマルシェで、松江の地産品を中心とした上質な日常を楽しめる新しいマーケットとなる予定です。また、カラコロFOOD HALLは、朝から夜までにぎわうフードセンターとしての機能を期待しています。2階、3階はものづくり体験を、年齢や国籍を問わず楽しめる体験フロアとする予定です。水の都・松江の「豊かな日常」を体感できる場所にしていきたいと考えています。
このFOOD HALLについて、飲食店10店舗を募集します。山陰地方の食材をメニューに取り入れること。規格外野菜・未利用魚の活用などフードロスの削減に向けた取り組みやSDGs達成に向けた活動を積極的に行うこと。にぎわいが朝から夜まで楽しめるFOOD HALLを目指していますので、モーニング営業またはランチ営業に加えて、ディナータイム営業を行うことを主な募集要件としています。
募集期間は、10月13日から12月22日までで、説明会を10月31日に開催する予定です。ご応募をお待ちしています。
OSS活用ビジネスプランコンテスト2024
第16回松江オープンソース活用ビジネスプランコンテストを開催します。
「Ruby City MATSUE」「プログラミング言語Rubyの街・松江」と銘打ってITの振興を図っており、ビジネス活用部門と学生部門の2つの部門のビジネスプランコンテストをこれまで15回、開催しています。
コンテストの審査員は、審査委員長をしまねOSS協議会の井上会長に、審査委員にはその道の専門の方に入っていただき、私も審査委員として参加します。審査委員の方々から、コンテストの最終審査会でビジネスプランに対するフィードバックもしていただく予定です。
昨年度、学生部門では、島根大学のチームKoekakeが、災害発生時に移動困難者と支援者を結ぶマッチングアプリを、ビジネス活用部門は、チームGrand Closetが、高齢者向けのファッションのサブスクリプションサービスについて受賞されています。
また、過去には受賞プランが事業化されたものもあります。例えば2015年の学生部門の奨励賞の麻生さんは、家電などの商品の売却先を比較検討するプラットフォームを立ち上げ事業化をされています。また、2021年にビジネス活用部門で最優秀賞を取られた福間さんと細田さんは、食品衛生管理支援システムで事業化を図られています。
さらに、松江市が主体的に取り組んでいるMATSUE起業エコシステムとコラボする予定です。最終審査をするときに、MIXと連動したイベント、トークセッション等も開催し、出てきたビジネスプランを具体的に事業化していく際に、MATSUE起業エコシステムを活用していただくという循環をつくっていきたいと考えています。
プランの応募締切りが来年の1月9日、最終審査会を2月17日に予定しています。ご応募をお待ちしています。
全国水源の里シンポジウムの開催
第15回全国水源の里シンポジウムを今年11月に開催します。
この水源の里とは、過疎・高齢化が進行し、コミュニティーの維持などの地域活動が困難な状況に直面している集落のことで、そういった地域の活性化を図るために、平成19年に水源の里連絡協議会が設立され、松江市もメンバーになっています。いわゆる流域自治体で、上流は下流を思い、下流は上流に感謝するという流域連携を基本理念にして、水源の里の再生・振興に向けた事業を展開しています。このシンポジウムについては、協議会に参加する143市町村が持ち回りで開催し、流域連携の必要性を全国にアピールする場となっています。
今回、松江を会場に11月21日にシンポジウムを開催します。大会テーマは、「オロチ退治でローカル・サステナビリティ~斐伊川流域の持続可能なまちづくりを目指して~」です。松江市を含む7市2町の斐伊川の流域の、いわゆる斐伊川と神戸川の治水事業を一緒にやっている市町で、連携していこうという取り組みです。このシンポジウムの開催を契機として、その絆を深め、流域連携の必要性を全国にアピールしてまいります。
プログラムの内容です。オープニングは正調関乃五本松節で始まり、国土交通省出雲河川事務所の小谷所長と島根県立大学の田中先生の基調講演。パネルディスカッションでは、松江市のSDGsアドバイザーの島根大学の松本先生をコーディネーターに、パネリストには、斐伊川流域でまちづくりを担っていただいている方にご登壇をいただきます。入場無料となっておりますので、ぜひご来場いただければと思います。
松江市農林水産祭/松江菊花展
農林水産祭についてのお知らせです。久しぶりのフルスペックでの開催となります。10月29日に松江総合運動公園の中央広場で開催します。今回の農林水産祭の魅力をお伝えします。
50団体が出店し、松江のおいしいものがたくさん集まります。松江で取れた旬の野菜、果物、お米、シジミなどが並び、松江の食材を扱った干物、ジャム、あんぽ柿、スイーツなどの加工品もたくさん取りそろえています。その場で飲食できるものもたくさん用意しています。
ステージパフォーマンスは市内で活躍されている7団体が出演し、合計約200人の方が、松江商業の吹奏楽部を筆頭に、ヒップホップ、吹奏楽、歌、太鼓、まがたま太鼓等を披露していただきます。
恒例の無料配布は、数量限定ですが、宍道湖産のシジミ汁、松江産の新米のすくい取り、菌体肥料の配布もございます。
そして、新しいイベントの企画もあります。もちまき、特産品が当たる抽せん会、トラクターや田植機のような働く機械の展示、操縦の体験できる機械もあります。ヤギとの触れ合いの体験、木のストロー作り体験も行います。皆さまのご来場をお待ちしています。
松江菊花展は、毎年開催しており、73回目となりますが、今回は松江大根島牡丹と初めてコラボします。10月28日から11月12日まで、松江城山公園の馬溜で行い、入場料は無料です。
出品部門は10部門を設けており、50人の方から500鉢の出展をいただきます。文部科学大臣賞、農林水産大臣賞、島根県知事賞などの賞の贈呈を行います。松江農林高校の生徒の方の作品も展示しています。
今回の見どころが、初めて行う松江大根島牡丹とのコラボです。牡丹と菊を使った大型のフラワーアレンジメントやボタンの鉢植え等が展示され、苗の販売も行います。ぜひご期待ください。松江歴史館・特別展「漆壺斎と勝軍木庵」
松江歴史館の特別展「漆壺斎と勝軍木庵」を開催します。10月20日から12月10日までとなっています。
小島漆壺斎(こじましっこさい)は、7代目藩主松平不昧公から厚遇され、不昧公好みの茶器を手がけています。代々、塗りと蒔絵に定評があり、今回は初代の漆壺斎から7代の漆壺斎、そしてその後継者の方までの、作品を約50点、一堂に紹介しています。
勝軍木庵光英(ぬるであんみつひで)は、9代目藩主松平斉貴に重用された方で、豪華な高蒔絵を得意としており、その息子の春光も華やかな作品を多数残しています。この勝軍木庵親子の作品約30点も展示しています。
あわせて、記念講演会として、漆壺斎の漆の師匠の羊遊斎と漆壺斎の蒔絵について研究されている三井記念美術館の小林学芸課長をお迎えし講演をいただきます。
11月19日には、「漆の鑑賞を楽しむ」という講座を松江歴史館の学芸員が行い、学芸員のギャラリートークもございますので、ぜひお出かけいただければと思います。
質疑応答
(山陰中央新報) チャットGPTについて、前回の発表では、あくまでも試行ということでしたが、今後は期限を区切らずにずっと利用されるということですか。
(上定市長)期限は区切っておらず、試行期間を延長する形になります。今後の技術革新や社会動向を注視し、アンテナを張りながら、できるだけ効率的に、正確に、市民の皆さんへの行政サービスの水準が向上するような形の使い方を引き続き検討していきたいと思っています。
(山陰中央新報)まだ試行段階ではあるけれど、今度は期限を区切っているわけではないということですか。
(上定市長)そうですね。この分野にはうまく利用できそうだとか、固定的に利用していくなどの進展があれば、また皆さんに共有させていただきたいと思っています。
(山陰中央新報)ユーグレナさんとの連携について、この「サステオ」を給油することで、ごみ収集車の性能がよくなるということがありますか。
(上定市長)性能がよくなるものではないです。いわゆる化石燃料を使うことによって、自然環境を害している状況が緩和されるといった狙いがあります。このバイオディーゼルの燃料を、市有の車両に使用し、実際の運行実績を見ながら、価格的なところもありますので、そういったことを勘案した上で、できるだけ環境に優しい取り組みを進めていく、まずは一歩としたいと考えています。
(山陰中央新報)今回、ごみの収集車ということですが、例えば職員の方が普通に業務で使う車などに増やしていくようなお考えもありますか。
(上定市長)軽油の代替という形になりますので、ガソリン車にそのまま使えるものではないですが、今、考えているのは、リサイクル処理施設内で運行しているフォークリフトなどに利用できるのではと思っておりまして、今回、実際の使い勝手を確認しながら拡大を検討していきたいと考えています。
(毎日新聞)チャットGPTについて、試験的に活用されて、何か具体的にこんなキャッチフレーズを作ったとか、イベントの挨拶文作りましたみたいなものはありますか。
(上定市長)そういった状況になれば、ぜひお伝えしたいと思います。今のところ、まだ実用化したという実績はございませんので、そういった試行も重ねている現状です。
(毎日新聞)何か実際にAIが事務作業を代わりにできるようになることが確認できれば、職員数を減らすといったことも考えられますか。
(上定市長)将来的に考えられると思いますが、今の段階で1人分の業務を担えるという実感が持てているわけではなく、使い勝手のところで、必ず人が介して違いがないかといったところを確認する必要があり、今回の試行から、人数を減らせるという実感は、まだないです。今後また検討していきたいと考えています。
(毎日新聞)カラコロ工房の事業者の募集についてですが、県外企業や、大手のチェーンも募集の要件に当てはまりますか。
(上定市長)募集要件に、例えばチェーン店を除くといった内容を盛り込んではないですが、まちづくり全体に対する思いとして、松江というまちが非常に伝統的な個性あふれるユニークな場所だという認識を私自身が持っています。そこにチェーン店が、言い方は悪いですが、どこにでもあるような形で立地していく町並みというのは、必ずしも松江のユニークさには合わないのではないかという思いがあります。地元の企業が経営され、地元に根差した形が望ましい姿ではあると思います。ただ、それだけではなく、市外の方の発想で、松江にこれまでなかったような概念が入ってくるというのも、歓迎すべきだと思います。その中で新しい発見、あるいは若干の競争もあった上で、いい商品が出てくるといったところも必要だと思っていますので、私個人の思いになりますが、どこにでもあるまちではなくて、松江らしさが感じれるなあというところが一つポイントとして上げられます。今回も山陰地方の食材や、この山陰地方のSDGs達成に向けた活動につながるといったところを、要件にしているところです。
(NHK)脱炭素に関連して、西松建設からの人材受入れについてですが、何人受け入れて、具体的にどういった事業に関わられますか。
(上定市長)1名の方を受け入れます。西松建設において脱炭素の取り組みなど、いわゆる再エネ等を進めていらっしゃった経験のある方ですので、松江市ではカーボンニュートラルの取り組みを進めており、そこに即戦力として関わっていただけるものと期待しています。
(NHK)一部報道で、一畑百貨店がテナント誘致を進められているという報道がありましたが、松江市とはどこまで共有され、どういった認識をお持ちなのかお伺いします。
(上定市長)今の段階で、1月14日に閉店する一畑百貨店について、何か公式にアナウンスできるものはございません。一畑百貨店とは従来から、特に従業員の方の雇用や取引先に対する影響といったところについては、日々、連携を図っております。関係者が集まる会議も継続しています。もし何か進展があれば、松江市からなのか一畑百貨店あるいは一畑電鉄から発表させていただくことになるかと思います。
(NHK)先ほど行われた細田議長の会見で、衆議院の議長は辞職されますが議員は続けられるということで、それについて市長の所感をお願いします。
(上定市長)今日の会見は拝見しておりませんが、細田先生には、これまでも松江市から、あるいは8市長会等を通じて色々なお願い事をしており、親身になっていただいておりますので、体調を整えられた上で、継続的にご支援いただきたいという思いを持っております。非常に力強く支援をいただいている経緯もありますので、ぜひとも体調を整えられた上で、職務に邁進していただきたいという思いです。
(山陰中央新報)県庁前に、高さ約60メートルの分譲マンションの建設計画があり、市内では合銀に次ぐ高さになるようで、市の景観計画の規定に抵触するのではという懸念もありますが、市長としてのお考えをお聞かせください。
(上定市長)景観条例等に照らして適切かどうかという協議をしていくことになります。現在、行っている最中だと聞いているところです。松江の伝統的な景観を保全するために高さ規制等が設定されているというところを踏まえた対応を当然、松江市としても求めていきますし、それをご理解をしていただいた上で事業を進めていただけるものと考えているところです。
(山陰中央新報)今協議中ということですが、仮に、抵触するようなことになった場合は、開発事業者の方に何か市から要望するということもありますか。
(上定市長)当然協議を進めていく過程において、それぞれの主張があると思いますので、折り合えるように調整をしていくということに尽きると思います。
(山陰中央新報)松江市に限らず、近年、こういったマンション計画があり、そういった高い建物が乱立していくことについては、何かお考えがありますか。
(上定市長)松江という町並みが高層ビル群になって、どことも変わらない地方都市になるということは避けたいと思いますし、そのために条例等で景観を損ねないようにしておりますので、そういった理解が進むように松江市からもアナウンスしていかなければならないと考えています。松江らしい町並みを、職人商店街などの取り組みを通じてですが、今後もできるだけ市民の皆さんからのご意見も踏まえた上で、私が思っている松江らしさというのは、皆さんの思いと違うところもあると思いますので、それを集約しながら、駅前も含めてのまちづくりに、しっかり取り組んでいく必要があるという認識は強く持っております。松江らしい町並みをつくっていくようなまちづくりを進めていきたいと考えています。
(山陰中央新報)8月下旬の会見でありましたが、大橋川沿いの街路樹について、伐採を惜しむ声や反対の声も聞かれますが、地元への説明や意見集約をされるお考えがありますか。
(上定市長)伐採に当たって、地元の皆さんとの協議の場を持っております。皆さんに親しまれた景観ですし、私自身もあの川沿いの柳の風情は好きですので、しっかり守っていきたいと思っています。ただ、今回は、いわゆる根腐れにより、大風などで倒壊のおそれがあり、そのまま保持しておくのが難しく、危険性も非常に高いので、緊急的に5本伐採しています。
今後については、植え替えを検討しており、今は一部伐採したところに、こういった事情で伐採しましたという看板を掲げています。できるだけ早いタイミングで、柳は結構伸びるのが早いですので、植え替えをして、前のような風情が取り戻されるようにしていきたいと考えています。それに当たっても、地元住民の皆さんとは、しっかりコミュニケーションを図らせていただいた上で進めてまいります。
(BSS)チャットGPTについて、業務の効率化について何かしら意図を持って検証されている部分がありますか。
(上定市長)デジタル戦略課という部署をキーにして、いいアイデアがあれば横展開をしたいと考えています。先ほどルールの中で触れましたが、過度に依存することなく、庁内の業務の効率化を図ることができるものとして捉えていますので、各部署でその可能性を考えながら業務に当たっています。
(BSS)試行段階が延長されるというところで、第2段階に入る意味合いもあるのかと思いますがいかがですか。
(上定市長)今回の第1段階で何か結論が出たというわけではなく、むしろ、もう少し使ってみないと分からないことが分かったというところですので、少し時間をかけて、ルールも設けながら、市民の皆さんにご心配などが生じないような形で進めていきたいと考えています。
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更新日:2023年10月26日