市長定例記者会見議事録(全文)

更新日:2023年11月29日

令和5年11月議会 補正予算

11月議会で提案する、補正予算(第6号)となります。合計金額が21億5,816万円となっています。内訳は、新型コロナウイルス感染症対策、電力・ガス・食料品等価格高騰対策が2億151万円、その他の政策的事業が2億2,664万円。財務調整に関わる補正、この時期に財政調整基金の積立て・繰上償還などで調整することにしており、その合計が21億5,816万円となっています。

新型コロナウイルス感染症対策、地域の事業者を支援するということで、宿泊施設の高付加価値化のための事業者による改修の支援に1億円計上しています。観光庁の予算がつき、旅館、ホテル等の施設の高付加価値化を図り、宿泊単価を上げて、海外からのインバウンド観光客、富裕層にも来ていただけるための施設改修への支援です。今回も25事業者からそうしたニーズが寄せられており、今観光庁に申請をしているところで、まだ通ったわけではありませんが、予算とし提案するものです。具体的な対象事業は、宿泊施設の高付加価値化のための改修、観光施設の改修、また廃屋の撤去等に充てることとしています。 令和4年度に実施した事業の具体的例として、バリアフリー化、ホテル内の改装、露天風呂の設置などがございます。

次に、電力・ガス・食料品等価格高騰対策として、エネルギー価格高騰の影響を受けた指定管理者の支援です。松江市が指定管理制度で運営している施設、一例ですが、松江歴史館、市民活動センター(スティックビル)、松江フォーゲルパーク等で、エネルギー価格の高騰の影響を受けている、指定管理料の精算を行わない施設の光熱費、燃料費の価格高騰分の一部を補助するというもので、3,112万円の予算を計上しています。

次が「ひとづくり」、「雨の日でも遊べる空間」の充実です。明治安田生命保険様からの寄附金を財源として遊具を購入して雨の日でも遊べる空間の充実を図ります。前回の記者会見でもお話ししましたが、「わいわいルーム」というを、今年の夏に試験的に開設し非常に好評で、1日当たり平均80名の方に利用していただいておりました。これを本格的に12月16日から土曜日と祝日に開設します。今もある程度の遊具はありますが、今回明治安田生命保険様から子育て支援のためにということで寄附金を頂戴しましたので、滑り台、はしご、ボルダリング用のボードの購入費105万円を計上しています。

「つながりづくり」、プロスポーツ振興による地域活性化として、松江市総合体育館をホームアリーナとする島根スサノオマジックが新B1の入会基準を満たす形でのアリーナの改修を行うもので、これまで建設技術研究所という建設コンサルタントと調整、相談をしておりました。今回、債務負担行為ということで今年度に支出するものではございませんが、実施設計、改修工事については令和6年度から8年度まで、維持管理と運営については令和8年度から令和18年度までの合計42億2,247万円を債務負担行為としての設定するものです。主な改修内容としては、新しいB1の入会基準を満たすため5,000席の観客席の確保、スイートラウンジの新設、トイレの増設等です。一方で機能強化に係る改修としてLED照明の改修、温水洗浄便座の改修といったことを予定しています。

「どだいづくり」、安心・安全、社会資本整備として、新庁舎建設に係る建設資材価格の上昇への対応です。昨年の11月補正予算でいわゆるスライド条項の適用によって原材料費、資材価格の高騰等の影響を受けた事業費の増額の予算を組みました。今回も同様に資材価格等が高騰していることから、現状155億7,500万円から、新庁舎建設事業費全体の金額を159億6,500万円に増額するものです。 主な増額の要因は、杭工事等の費用がかさんでいまして、例えば鋼管については2022年6月の水準に比べて1.17倍、生コンクリートは1.3倍と資材価格の高騰が見てとれます。

価格の上昇で全体の事業費が押し上がっていますが、事業全体を通じたコスト縮減に向け、工事を請け負っていただいている事業者の皆さんと常にコミュニケーションをとりながら、努力、工夫、見直しを図っています。例えば外構部分の一部仕様の変更や、駐車場の出入口の屋根の寸法を小さくしたり、また移転方法の工夫ということで運搬用段ボールの再利用、不用な什器についても市民の皆さま向けに譲渡会の開催も予定しています。費用縮減についての工夫、努力をしながら、今後も新庁舎建設に臨んでまいりたいと考えております。

最後に、災害復旧に係る事業ということで、令和3年、5年に発生した大雨災害によって被災した箇所の復旧を進める費用として、農林水産施設、公共土木施設、教育施設等、合計で4,735万円の予算を計上しています。

28日から始まる11月議会に提案し、承認いただきたいと思っているところです。

杭州市友好都市提携20周年(出張報告)

杭州市との友好都市提携20周年を記念して、訪問してまいりましたので、そのご報告です。

11月12日から14日まで、中国の杭州市に行ってまいりました。杭州市は上海の西側にあり、人口1,200万人を超える大都市です。面積は四国と大体同じぐらいで、杭州市にある西湖という名前の湖と松江市の宍道湖が似ているというところをきっかけに友好提携がスタートし、今年20周年記念ということで行ってまいりました。

記念事業として、松江の魅力を杭州市民の皆さんに紹介するイベントを開催していただきました。また、今後の交流推進に向けた意見交換も行いました。そして松江市立皆美が丘女子高校が交流促進の覚書を結んでいる杭州第十四中学校も訪問しました。そして、この杭州市はいわゆるDXが進んだ街ということでスマートシティーの取り組みも視察してまいりました。

友好都市提携20周年の記念事業として11月13日から18日まで松江の週というのを開催していただき、13日に私が観光セミナーを行いました。市民の皆さま、旅行会社の皆さま向けの観光セミナーで、100人ぐらいの方に聞いていただけました。松江市の市産品の試食・試飲ができるコーナーを設け、また日本の絵馬を体験していただきました。松江を紹介する写真の展示も行いました。松江城や庭園、花、温泉などの松江市ならではの観光資源が中国でも受け入れられること、訴求できることを確認でき、実際に来場されたお客様の中の旅行会社9社から既にコンタクトを受けておりまして、今後松江の魅力についてオンラインでの説明会を開催することとしています。

杭州市の政治協商会議という、これは超党派で政策を立案していく会議になりますが、そこの副首席の方と面談しました。今後の交流について継続・深化を確認しています。一つは牡丹をはじめとする花をテーマとした観光、歴史・文化遺産を通じた文化交流など、互いの共通点を活かした具体的な連携を確認しています。

スマートシティと言われる杭州市の非常に近代的で発達している開発エリアの取り組みの視察もしています。都市交通などの都市インフラ管理、福祉サービスの提供などIT、IoT、あるいはAIを用いて提供しているシティブレインセンターや、中国最大のeコマース企業であるアリババの本社も見学しました。ちなみに日本人の建築家の隈研吾さんの設計による建物ということで、非常におしゃれな建物でした。

杭州第十四中学校も訪問しました。2003年に皆美が丘女子高校、当時の松江市立女子高校との間で友好交流に関する合意書というのを結んでいます。コロナ禍前は大体5人から10人が毎年行ったり来たりしながら交流を進めていましたが、ここ数年は中断しておりましたが、オンラインでの交流は続けています。来年の3月にもオンラインで交流をする予定ですが、実際に行き来する人的交流の実施も合意しています。

今後も杭州市との友好、連携を深め交流を進めていきたいと考えています。

新庁舎利活用の取組み

新庁舎の利活用のこれまで取り組みについて、ご報告します。

5月8日に1期棟がオープンし、新庁舎の利活用推進の取り組みを継続的に実施しています。5月にはオープニングイベント、6月には湘南乃風の若旦那、新羅慎二さんに来ていただきJUNKAN TALKというイベント、プラバまちなかコンサート。7月には新庁舎のフォトコンテスト、新庁舎テラス愛称コンテストを実施しました。8月の水郷祭では、おもいやりシート、まつえ応援シートを設置し、障がいをお持ちの方あるいは高齢の方等にだんだんテラスから水郷祭を楽しんでいただきました。こうした新庁舎を「見る」「知る」「使う」3つの利活用を推進しています。

新庁舎を「見る」ということで、見学会を6月から実施しています。見学に併せて、新庁舎の特徴、第2期工事の内容、だんだんテラスの利活用などについて担当から説明しており、今でも5人以上の団体で受付ています。見学場所は、市長室の前、議場、免震装置といったところで、6月から始めまだ半年弱ですが、延べ55団体、約1,000名の方にお越しいただいています。

新庁舎を「知る」ということで、新庁舎の出前講座を10月から実施しています。新庁舎と市役所の役割を学び、子どもたちと市職員が松江市の未来について一緒に考える出前講座ということで、小学校6年生を対象にしています。学校で実施する出前型と新庁舎に来ていただく来訪型と両方設けており、4つの小学校、11クラスで281人から申し込みをいただいています。6年生を対象としていますが、ほかの学年や中学生、高校生も受け付けますので、ぜひご連絡いただければと思います。

新庁舎を「使う」ということで、「新庁舎みんなのトライアル」を8月からやっています。民間の事業者など実際に新庁舎をまず活用していただき、具体的なルールを考えていく、どういったことに使うのが一番いいのかを検討する実証実験です。これまで19団体が34事業を実施されています。内容も非常に多岐にわたっていまして、ヨガ、朝市、コーラス、サルサ、子育て相談会などで、今後もたくさんの方に来ていただける新庁舎、日常的なにぎわいの場となるような興味深いご提案をいただきたいと考えています。

まつえ環境フェスティバル2023

まつえ環境フェスティバル「楽しくJUNKAN循環!はじめようSDGs」の開催のお知らせです。

11月26日に、松江市役所の1階エントランスとだんだんテラスで行います。

主な内容をご説明します。

若旦那こと新羅慎二さん来ていただき、市民参加型のワークショップを開催します。「みんなでつくろう!まつえの環境未来絵」と題し、ヨシで作ったヨシ紙に手形を押し、松江を守り伝えるための目標を書いてもらい1枚の作品にします。

「みんなでつくろう!おいしい干し柿」ということで、東出雲町の畑地区から講師の方をお招きし、干し柿を作ります。持ち帰って自宅で乾燥させて完成となります。柿の皮は会場内の生ごみを堆肥化するタンスコンポストに入れ、ごみを出さない工夫も学んでいただけます。

「みんなでつくろう!稲わらでしめ縄」は、お正月のしめ縄をお米を収穫した後の稲わらを利用して作ります。日本の伝統も学べ、資源循環の在り方についても学習する機会になると考えています。

表彰式、感謝状の贈呈も行います。松江市生活環境保全功労者表彰、クリーンまつえというごみ収集への協力をいただいた4団体への感謝状の贈呈。「将来こんな宍道湖になったらいいな」というテーマで小学生を対象に行った宍道湖の絵画コンクールの入賞作品を表彰します。会長賞は宍道小学校の6年生、永原夢乃さんが描かれた作品です。レジ・ごみ袋のイラストを募集しており、市長賞は島根大学附属義務教育学校8年生の平郡有那さんの作品です。学校や地域で環境活動を行っているこども環境活動感謝状の贈呈も行います。また、松江市の再生可能エネルギービジョンマスコットキャラクターの愛称の募集をしており、愛称の発表と表彰も行います。乃木小学校5年の佐々木咲さん命名の「ゼロタン」と決定しました。いわゆる脱炭素、カーボンニュートラル、炭素をゼロにしていくというのとゼロタンというちょっとかわいらしい響き、それを兼ね備えたキャラクターになっています。今後脱炭素を進めていく際に松江市のキャラクターとしてゼロタンをどんどん使っていきたいと考えています。省エネチャレンジシートという小学校4年生を対象に夏休みの省エネチャレンジをまとめる取り組みの優秀校を表彰します。最後に、グリーンのカーテンフォトコンテストの入賞者の表彰も行います。最優秀賞は徳田八雲さんです。

そのほかの、楽しく便利な企画もございます。環境映画、紙芝居の上映。SDGs学習交流会を松江環境整備事業協同組合と実施されたことのお礼でいただいた、しらゆり保育園、しらゆり第2保育園の園児の皆さんの絵を展示します。

フードドライブ、未使用の食品を社会福祉団体を通じてお届けする取り組みです。会場に未使用の食品を持ち寄っていただきたいと考えています。未開封で常温保存できるもの、そして賞味期限が来年の2月以降になっているもので、具体的にはお米、缶詰、瓶詰、フリーズドライ食品などです。社会福祉法人を通じて生活困窮世帯などにお届けします。

古着のリユースです。会場に不要な洋服を持ち込んでいただき、洋服をかけるハンガーを用意していますので、そこにかけていただく。一方で、それが欲しい方は自由に無料で持ち帰られるというもので、初めての取り組みですのでトライアルとしてやってみることにしています。

また、省エネや再生可能エネルギー、循環型社会に取り組んでいただいている企業の展示ブースもございます。たくさんの皆さまにお越しいただければと思います。よろしくお願いします。

「レジ・ごみ袋」デザイン決定

レジ・ごみ袋のデザインが決定しました。

レジ・ごみ袋とは、プラスチックごみの削減を目的に、今年の2月から販売を開始しています。指定のごみ袋は10枚入りで売られていましが、これをレジ袋として1枚ずつ売るようにしました。マイバッグを利用される人も多いと思いますが、買い物が少し多かったようなときにレジ袋を使う代わりとしてこのレジ・ごみ袋を使っていただくという取り組みです。

一方でごみ袋をレジ袋に使うのに抵抗があるという声もあり、そこでかわいいキャラクターをプリントしたレジ・ごみ袋を作ろうということで、図柄の募集をしました。

みしまや、イオンなどの計23店舗でこのレジ・ごみ袋は販売しており、今回はSDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業、脱炭素先行地域に本市が選定されましたのを記念して限定2万枚としてこの1月から販売する予定です。

355点という多数の応募をいただき、入賞作品を9点選んでいます。表彰式を11月26日のまつえ環境フェスティバルで行います。来年1月にはイオン松江で全応募作品を展示します。

市長賞は島根大学附属義務教育学校8年の平郡有那さんの作品、これが10リットルの袋になります。特別賞は島根大学附属義務教育学校6年の提嶋渚さんの作品で、20リットルの袋になります。これら2つのレジ・ごみ袋は1月から販売を予定し、それぞれ1万枚、合わせて2万枚の販売となります。

併せて、レジ・ごみ袋の販売協力店を募集しています。ぜひご協力いただける店舗の方は、ご連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

第45回まつえレディースハーフマラソン

令和5年度の国際文化観光都市まつえレディースハーフマラソンの参加者募集のお知らせです。

来年の3月17日日曜日、松江城大手前をスタートします。種目は4つ、ハーフマラソンこれは女性の方みの参加、それ以外の種目は性別問わず参加いただけます。詳しくは大会ホームページをご覧ください。申込方法は、インターネット(RUNNET)からの受付に限っていましたが、ジョギング2.6キロ、ちびっこマラソン1キロは郵便振替で申し込みいただけます。

このレディースハーフマラソンでは昨年度の大会で優勝された北川選手はその後の大会でも優勝し活躍されています。平成31年優勝された鈴木選手はパリ五輪の代表に内定されています。過去には高橋尚子選手、野口みずき選手のようなオリンピックの金メダリストも参加している若手女子選手の活躍に結びつく登竜門と言われている大会ですので、ぜひとも多くの方にご参加いただければと思います。

質疑応答

(共同通信)みんなのトライアルについて、実証実験後にはアンケートを取られたりもされていますか。

(上定市長)行っています。事業を実施された方、参加された方に声を寄せていただき、どこがよかった、あるいは不満に感じたことなどを検証して、トライアルを続けております。1期棟が今オープンしたところで、今後2期棟のオープンに合わせいろいろなイベントをやりたいと考えていますので、市民の皆さんにも幅広くご参加いただければと思います。

(共同通信)具体的によかった点とか改善したほうがいい点とかの声があれば教えていただきたいです。

(上定市長)私が知る限りですが、コンサートを行った際にブレーカーが落ちたことがございました。電気をつなぐ配電盤も確認できたのでそれ以後は起こっていませんが、やってみないと分からない部分もありますので、繰り返しやることで改善を図り、次のイベントの開催につなげていけると考えています。宍道湖が近く、見晴らしがよく気持ちよく過ごせた、机や椅子があるのでお弁当を持ってきて食べられて良かった。楽しめるしゆっくりできてありがたいという声をいただいています。

(山陰中央新報)体育館の整備について、債務負担行為が42億円ということで、現時点でこの改修についての規模感が判明しましたが、今後のスケジュールについてお願いします。

(上定市長)来年から公募を開始する予定です。実施設計、改修、維持管理、運営を一括で公募する予定です。デザイン・ビルド・オペレーション、DBO方式と言われるもので、スポーツ施設などを新たに造る場合、あるいは改修する場合には極めて一般的な手法です。今回、建設技術研究所と具体的な今後の改修に向けた段取りを調整してる中で、DBO方式で公募にかけるということを検討しているところです。来年に公募を行い、8年度までのところで実施設計、改修工事を完了する必要があります。8年度中に2026‐27シーズンが始まり、そこから維持管理、運営業務も始まりますので、そういったことを一括して請け負っていただくような、単体事業者というよりはコンソーシアム、企業連合体、新庁舎の建設工事ではJV、ジョイントベンチャーを組みましたが、そういった企業連合で受けていただくイメージを持っています。そういった今後の手続を来年から入っていき、もちろん予算も議会に提案し、議決いただきましたらそういった段取りに入っていきたいと考えています。

(山陰中央新報)企業連合体に受けていただいたほうがよりよい整備につながるということですか。

(上定市長)事業が多岐にわたりますので、実際の改修工事の部分はもちろん、運営業務もあり、それぞれ得意分野がある企業が一緒になって取り組んでいく。それはある種リスク分担でもあり、そういった取り組みをするのが極めて一般的ですが、単体でできる会社がいらっしゃればそれも可能だと思います。

(山陰中央新報)夏に発表された際に、バンダイナムコさんのほうからのふるさと納税を充てるということでしたが、幾ら寄附をいただくとかそういったことのやり取りはこれから始めていかれますか。

(上定市長)7月10日に、共同で記者会見を行い、そのときにふるさと納税も活用してというお話もいただいていますので、今後そういった調整を行い、ふるさと納税によるスポーツ施設の改修については広く募集もしていきたいと考えています。特に新B1基準のクリアをしていくために必要な金額が結構大きくかかりますので、島根スサノオマジックのスポンサーであるバンダイナムコさんももちろんですが、地元の企業等にも幅広く募集する形でみんなで一緒に改修の実現を図っていくことができればと考えているところです。

(読売新聞)バンダイナムコさん以外にも地元の企業にふるさと納税を募るという話でしたが、当初の主にバンダイナムコさんに負担してもらうというところから、お考えが変わったのは何が原因ですか。

(上定市長)そういったことではありません。バンダイナムコさんがふるさと納税を通じて今回の改修の資金についての手当てをしていただくというありがたい申出をいただいております。一方で、この松江、島根において活躍してほしいとお考えの企業、スポンサーもたくさんいらっしゃいますので、そういった方のご厚意にお応えできるように、こういった改修の機会を捉えて、手を挙げたいという企業がいらっしゃるのではないかという思いで、募集についても行いたいと考えています。

(読売新聞)お示ししていただいてる方針としては、夏に合同で記者会見やったときと同じということですか。

(上定市長)はい、何も変わっておりません。

(読売新聞)新庁舎の総工費の増額に関してですが、資材価格の高騰は世界的なもので、その影響を受けるのは新庁舎建設に関しては例外ではないということだと思いますが、一方でここまで総工費上がりに上がってまだ上がるのかと思われる市民の方がいらっしゃると思います。そういう方に対して、端的な言葉で納得できるようなお言葉をいただけますか。

(上定市長)今回たまたま新庁舎の利活用についても報告しましたが、この新庁舎は市民の皆さんのためのものですので、工事費が上がっているところにどう税金を使っていくかという意味では、市民の皆さんに戻していくということが必要だと思います。市民の皆さんの憩いの場、集いの場にし、利活用をしっかり取り組んでいくことが、この新庁舎を建ててよかったと思っていただける一番のポイントだと思っていますので、今後も先ほど申し上げたような工夫もしながらイベント等の開催、市民の皆さんに使っていただきやすい開けた新庁舎というのを造っていきたいと考えています。

(読売新聞)今回の増額はやむを得ないということですか。

(上定市長)やむを得ないものという認識です。

(読売新聞)それはどうしてなのか、もう一度聞いてもよろしいですか。

(上定市長)資材価格が世界的に高騰していますので、そうした中で一定のルールに基づいて一般的なスライド条項という契約条項に基づいた形での工事費の増額ですので、松江市の新庁舎に限って起こっているわけではありませんので、受け入れざるを得ないものと考えています。

(NHK)コスト削減に向けた工夫というところで、どの程度コスト削減につながったのか、もし数字上で分かれば教えていただけますか。

(上定市長)この取り組み自体は今回のスライド条項の値上がり分をこれで抑えたというよりは、当初計画していたものに加えていろいろなコスト削減の努力をしているということで掲げているものですので、必ずしもそのスライド条項の今回の分という捉え方ではないということはお含みおきください。その中で、実際工事が進むと設計の内容等の変更を余儀なくされるということも出てきています。その際に、事業者の皆さんと松江市でかなり密にコミュニケーションを図り、同様の機能が提供でき、少しでも安くて済むようなものを提案してもらい、それを取り入れる形にしています。できるだけ費用の削減には努めていまして、工事資材だけではなく、非常に少しの積み上げでしかないですが、運搬用の段ボールを再利用するといった職員の心がけという部分もあります。職員用のロッカーも効率的に配置しハンガーラックなどでの代用も行っており、そういった一つ一つがコストの削減につながっていくと考えているところです。資材価格の高騰のような大きなところは防ぎようもないので、それをいかに工夫して効率的、効果的に施工していくかといったところは、事業者の皆さんに、日々いろいろな提案をいただき、できるだけコストが縮減できる形での建設工事を進めていただいており、ありがたく感じています。

(読売新聞)債務負担行為に関して、42億2,200万円ということですが、今回の6号補正に計上しているけれど補正の総額には含んでないという理解でよろしいですか。

(上定市長)はい、債務負担行為として計上し、42億2,247万円となります。予算の執行は来年以降となります。 来年以降の長期的な債務負担ということで、今回は提案をさせていただきます。

(読売新聞)この42億2,200万円は、実施設計や改修工事、維持管理、運営を担う事業者さんに対してということでよろしいですか。

(上定市長)そのとおりです。

(中国新聞)ガス事業の民営化について、先日市議会で総務委員会と経済委員会の連合審査会があり、ガス局からも説明会などの直近の取り組みの説明がありました。その中で、市側の説明として地元の事業者の方々に民営化の方針そのものを含めてまだ理解は完全には得られていない状況ということでした。一方で、市長はこれまでも事業者さんとの意見交換会の際も譲渡選定委員会が設置された暁には地元事業者さんの手助けがないとこれまでやってこれなかったところについてはリクエストしたいとおっしゃっていました。現時点でまだ委員会は設置されていませんのでまだ先の話になると思います。先日の市の説明では地元事業者の配慮というような事柄もあったと思いますが、具体的にどういったリクエストをされるのか、お考えをお聞かせください。

(上定市長)今まで長きにわたって松江市のガス事業を支えてくださっている皆さまがいらっしゃることによってガス事業が安心・安全な形で営まれてきたという実績について、選定委員会に対して話したいと思っています。最終的に需要家の皆さん、市民の皆さんが安心できるガスの供給がないといけませんので、そのために少なくとも松江市としては今までガス事業を営む上では必要な存在であった皆さんのことを選定委員会のほうには客観的に評価していただくことが必要と思っています。これまでの実績であったり、今後安定運営するためにそういった皆さんの協力が必要といった話をさせていただこうと考えています。

(中国新聞)市長から選定委員会のほうに文面の形でリクエストされますか。

(上定市長)どういった手法になるかは、選定委員会を実際に設置してからということになりますが、確実にそういった声が届くようにしていきたいと考えています。

(中国新聞)地元の事業者の方々への説明や意見交換会は私たちが取材する場以外、事務局レベルであると思いますが、現時点でどれくらい理解を得られているかというところについてはどうお考えですか。

(上定市長)事業者の皆さまと実際の需要家の皆さまに対して、特に需要家の皆さまには公民館単位での説明会をずっと行っていまして、それが昨日終わったところで、事業者の皆さまと同様に説明を尽くしていくということが必要だと思っています。私も2度出席して事業者の皆さまとは意見交換させていただいていますので、今後またそういった必要があれば私もお話をして、理解をしていただけるように説明を尽くしていくということを今後も努めていきたいと考えています。

(日経新聞)一畑百貨店の跡地利用を含めた駅前再開発について、早ければ今年度中に検討委員会を設けるとておっしゃっていましたが、具体的なスケジュール、メンバー構成とかは見えてきましたか。

(上定市長)今検討を進めているところでして、できるだけ速やかに設置し、着手したいと考えています。

(日経新聞)年内という方針は変わりませんか。

(上定市長)可及的速やかにと思っています。1月14日が一畑百貨店の閉店ということになりますし、一畑百貨店の跡地だけではなくJR松江駅前の再開発、再整備というのは松江市としても積年の課題ですので、検討に早めに着手するにこしたことはないと考えています。

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