田和山史跡公園の改修工事

更新日:2023年02月01日

  田和山史跡公園の改修工事についてです。田和山史跡公園は2005年のオープンから17年が経過し、現在様々な課題が出てきています。1つ目は木製の橋が老朽化し、安全上の問題が出てきています。2つ目は公園に照明を備えていないことから特に夜が暗く、階段が多い場所もございますので安全面から利用しづらい面があるのと、当然防犯上の問題もあります。3つ目として、山頂から乃木の町並みや宍道湖が一望できる場所になっていますが、木がちょっと成長し過ぎて視界を遮り眺望が台なしになっている状況もございます。

  今回、再整備をする目的は、この史跡公園を継続して安心安全に利用できる施設とするということです。具体的には危険箇所の補修や老朽化した設備の改修、また機能強化、長寿命化のための改修というのを行います。

  再整備の内容ですが、事業期間は令和4年度から9年度までの6年間という長い工事となります。主な工事内容は老朽化した木製の橋、手すりなどの改修、夜間照明の設置とライトアップ、眺望を妨げている樹木の伐採、またAR、VRを活用した映像展示を予定しています。

  基本方針として、工事に取りかかるに当たり、できるだけ利用者の皆様が今と変わらず利用できる形というのを念頭に置いています。利用者が少ない冬場の工事と史跡公園をブロックごとに分け順次工事を行うことで、工事期間中もできるだけ山頂までの立ち入りを可能としたいと思っております。また、いつからここは使えないというような周知についても徹底していきたいと考えています。

  令和4年度以降の工事計画です。この黄色い部分が立入りを制限するエリアで、赤い部分が工事をするエリアということになります。11月24日から来年の3月30日まで最初の工事を行いますので、園内の全域の立入りができなくなります。ただし、年末年始は初日の出を見る会というのも毎年開催されておりまして、このときは工事を一部止め西側の進入路から入ることを可能とします。よって、元旦に恒例で行われている初日の出を見る会も開催し、初日の出、御来光を見ていただくことが可能になります。

  令和5年、6年は、黄色い部分が立入りの制限エリアとなり、この青の動線を通って山頂部に立ち入っていただくことができます。7年度、8年度は工事箇所がちょっと変わってまいります。この青の動線を使っていただいて山頂部までの立入りはできる状況になります。8年度は山頂部の整備を行う予定ですので山頂部に立入りができない状況になることをお含みおきください。9年度において最終的に多目的広場、駐車場等の整備を行います。

  AR、VRの映像展示についても並行して整備を進めてまいります。これは同志社大学と現在共同研究をしておりますAR、VRの技術を用いたものでして、松江歴史館において松江城への登閣をVRで実施し、実際にこの夏休みから一般の皆様にも体験いただいております。それを今回この田和山にも広げ、現在の田和山の山頂から見た宍道湖側を見た時に、恐らく昔はこういった地形であっただろうと。これはちょっと絵を描いてみたものですが、これをリアルに文献による研究等をした上で、弥生時代がどういうふうになっていたかということが見えるようにVR、ARを活用してまいります。例えば弥生時代の松江はこうだったよと。今住んでるところって湖だったんだね、あるいは海だったんだねということが見えるような、またそういった仕組みを考えていきたいと思っています。

  もう一つは竪穴住居についても復元映像の展示をしていくことを考えています。こちらは令和5年度、令和6年度に実施する予定です。遺構にタブレットをかざすと、当時の住居の姿や構造が見られるという工夫を施していきたいと考えておりまして、弥生時代の人が実際出てきてどういった生活をしていたのかということも分かるような仕組みを整えていきたいと考えております。こうした取り組みを通じて、特に子供たちの学習効果を上げる、今タブレット端末も配付をしていますので、そういった技術を活用してできるだけ学習効果があるような形の映像展示というのを検討してまいります。

  最後に、完成後のこの田和山の史跡公園のイメージです。現状、外から見ますと樹木に覆い隠されて何があるのか分からない状態なんですが、完成後の昼のイメージと夜のイメージということで、ライトアップ等も行うことを予定しています。「たわやまん」というキャラクターがございますので、皆様もぜひお見知りおきください。ご理解、ご協力のほど、何とぞよろしくお願いいたします。

この記事に関するお問い合わせ先

政策部 広報課
電話:0852-55-5125
ファックス:0852-55-5665
お問い合わせフォーム