令和6年4月 組織再編・人事異動 の概要
令和6年4月 組織再編・人事異動の概要
この4月の組織再編と人事異動の概要についてご説明します。
まず、組織再編について、「まちづくり部」を新設します。まちづくりに関する諸課題に集中的に取り組む目的での新設となります。現行の都市整備部をまちづくり部と都市整備部の2つに分けることによって、機動的に、柔軟に、スピード感を持って、きめ細かい対応が可能になると考え、この4月1日から組織を再編します。部の再編はこのまちづくり部だけになります。
続いて、課・室の再編になります。
まず、政策部政策企画課に内室として「地域政策室」を新設します。松江市総合計画「MATSUE DREAMS 2030」でも市域内のバランスの取れた発展を標榜しており、その実現のために、行政と地域がより一層連携する必要があると考えています。それぞれユニークな地域特性を持っているのが松江市の特徴ですので、各地域の課題の解決に向けて、きめ細やかな振興策を企画し、それを支所と共に推進していくための部署になります。
次に、産業経済部に「新産業創造課」を新設します。まつえ産業支援センターの中にあった機能を独立して課の形で新設します。まつえ産業支援センターは、「ものづくり産業支援センター」と改称し、ものづくり産業の支援に特化します。新産業創造課では、Rubyを起点とするデジタル分野での産業連携の推進、MATSUE起業エコシステムによる起業・創業・新規事業創出の支援、台湾やインドなど海外との連携の強化といった点について取り組んでまいります。
次に、文化スポーツ部スポーツ課の中に「高校総体・国スポ・全スポ準備係」を新設します。全国高校総体のバレーボールが令和7年、令和12年には国民スポーツ大会と全国障害者スポーツ大会が島根県で開催されます。準備係を設置し、これらの開催に向けて、中央競技団体の視察の受入れなど、必要な準備を行います。
次に、まちづくり部交通政策課に「公共交通戦略室」を新設します。地域公共交通が、非常に難しい局面を迎えていることは、バスの減便や路線の撤退等からも、ご存じかと思います。地域公共交通計画に基づき、公共交通の再編を推進し、市民の皆さまのニーズに対応した交通ネットワークを確立していくために公共交通戦略室を設けるものです。路線バスやコミュニティバスの運行の効率化、そしてAIデマンドバスなどの新たなモビリティーも併せた形での交通ネットワークの在り方の検討の主体となる室になります。
最後、健康福祉部健康推進課に予防接種室を新設します。この3月末で新型コロナワクチンの特例臨時接種期間が終了することから、コロナワクチン接種事業課と健康推進課予防接種係を統合する形で新設するものです。
これらの組織再編を4月1日付で行います。全体の職員数は昨年の10月1日時点の本庁の市長事務部局、教育委員会、市議会、その他行政委員会、合わせて1,543名でした。これが、この4月1日時点で1,525人、18人の減となります。本庁において、新型コロナウイルス感染症対応のために保健所に配置していた任期付職員29人が減ります。東出雲の幼稚園が認定こども園となることに伴い、幼稚園教諭12名が教育委員会から市長部局に移り、人数全体としては18人減の1,525人。消防本部も併せると、1,794人から1,780人、また、企業局の合計を見ますと713人が738人に増えている状況となります。
次に、同じく4月1日付の人事異動についてです。
異動の規模は671人と昨年に比べると、数字としては大きくなっています。これは過去最高の新規職員を採用するということと、組織の再編も行いますので人数が増えています。
部長級の職員について、少し詳しく説明をします。まず、理事、政策部長は松浦徹さんです。産業経済部長からの昇任です。こどもの頃はバスの運転手が夢で、祖母と北松江駅、現在の松江しんじ湖温泉駅から一畑百貨店までバスに乗るのが楽しみだったということです。仕事の強みは実現できる方法を考えることです。
総務部長、小村隆さん、現任です。文章を書くことやスポーツが好きで、こどもの頃は新聞記者になりたかったそうです。毎年10月には地元の神社の奉納相撲で土俵に上がっています。
財政部長、佐目元昭さん、現任です。こどもの頃の夢は宇宙に関わる仕事。絵画への造詣が深く、油絵の個展を開いたこともあります。
財政部技監、高見保志さん、現任です。運動が得意でして、こどもの頃の夢は体育の先生。今年からスノーボードを始めました。
防災部長、安部俊一さん、現任です。こどもの頃はドラマの影響で刑事に憧れていました。家で犬と猫を飼っています。
産業経済部長、桑垣宏二さん、国際観光課長からの昇任です。仕事の強みは、企業を訪問して意見交換を行って、人的ネットワークを広げることです。
観光部長、福間千恵さん、観光部次長からの昇任です。こどもの頃、薬剤師に憧れていましたが、地元の大学に薬学部がなかったので、法律を学んで市役所に入りました。城や温泉を巡る旅行、スポーツ観戦が趣味です。
文化スポーツ部長、桑原賢司さん、こども子育て部次長からの昇任です。こどもの頃は警察官になりたかったものの、懸垂が一度もできなかったので諦めたそうです。現在は100キロマラソンや国宝松江城マラソンも完走するなど、大変なスポーツマンです。
市民部長、石倉昌志さん、市民部次長からの昇任です。こどもの頃は書店員になりたかったそうです。調理師免許を持っていて、料理に今も凝っています。
健康福祉部長、松原正さん、現任です。引っ越しが好きで、20代では7回、30代で5回引っ越しています。
こども子育て部長、玉木知江美さん、鹿島支所長からの昇任です。こどもの頃の夢はパン屋さんで、今でも焼きたてのパンの香りで幸せな気持ちになります。特技は、右手で文字を書きながら、左手に持つ消しゴムで文字が消せることです。
環境エネルギー部長、余村公彦さん、環境エネルギー部次長からの昇任です。歴史が好きで、こどもの頃は社会の先生になりたかったそうです。特技は鍋料理を再現することで、テレビやネットで紹介されている料理を作ることができます。
今回新設する、まちづくり部長、石本彰さん、都市整備部次長からの昇任です。小学校の文集に書いた将来の夢は社長。料理教室に参加していて、得意料理はタンドリーチキンです。
まちづくり部政策監、永井秀之さん、経済産業部次長からの昇任です。動物が好きで、環境問題にも興味があり自然保護レンジャーに憧れていたそうです。地元出身のミュージシャンや芸人のライブに出かけています。
都市整備部長、井上雅雄さん、現任です。こどもの頃は切符を切る車掌さんに憧れていたそうです。高校時代は円盤投げの選手で、県総体で5位に入賞し、現在も世界陸上やオリンピックなどの観戦が趣味です。
会計管理者、大谷敦夫さん、現任です。運動大好き少年だったので、スポーツ選手になりたかったそうです。カラオケで100点を出したことがあります。
消防長、井ノ下秀彦さん、北消防署長からの昇任です。こどもの頃は人を助ける仮面ライダーに憧れ、消防士になりました。阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震などでの豊富な出動経験があり、全国に同じ志を持った仲間がいることが誇りです。
市議会事務局長、田中孝一さん、現任です。こどもの頃はサッカー部で、サッカー選手に憧れていました。家では小まめに掃除をしており、お風呂のカランはぴっかぴかです。
副教育長、藤原雅輝さん、教育委員会次長からの昇任です。青年海外協力隊に憧れ、世界中で井戸を掘るのが夢でした。高校時代はバドミントン部でインターハイに出場し、会場内で陣内貴美子さんとすれ違ったことがあります。
同じく副教育長、川上諭さん、県の教育庁からの異動となります。父親が教員だった影響もあって、幼稚園の卒園式で小学校の教員になりたいと言っていたそうです。メダカの飼育が趣味で、今も4種類のメダカを飼っています。
監査委員事務局長、杉谷薫さん、現任です。こどもの頃の夢は、社会に役立つ仕事。出雲の北山を縦走したことがあります。
上下水道部長、杉谷雄二さん、上下水道局次長からの昇任です。平成18年度に日本水道協会調査部に研修派遣され、そのときに築いたネットワークを大切にして、今も全国各地とつながっています。
上下水道部技監、桂昭治さん、都市整備部次長からの昇任です。こどもの頃はレーシングドライバーになるのが夢でした。三角関数や平方根などの計算に用いる物差し、計算尺を使うことができます。
市立病院副院長、辻靖博さん、現在は診療局長です。こどもの頃は宇宙飛行士かパイロットになるのが夢でした。横浜生まれの横浜育ちの浜っ子です。
同じく市立病院の副院長、吉岡佐知子さん、現在は看護局長です。こどもの頃はキャビンアテンダントに憧れていました。仕事の強みは高齢者の看護で、全国に老人看護専門看護師の仲間がいて、情報交換をしています。
市立病院看護局長、赤江壽美子さん、現在は総合支援センターの副センター長です。小学生の頃から看護師を目指していました。人の名前を覚えるのが得意で、一度通った道も記憶しています。
市立病院事務局長、石川章弘さん、市立病院事務局次長からの昇任です。草刈り機、チェーンソー、除雪機などの扱いが得意で、週末は自宅周辺の山で作業をしています。
こういった部長級の職員で、今後、松江市として積極的な取り組みを推進してまいりますので、よろしくお願いします。
そして、今回の異動に伴い、管理職に占める女性職員の比率、いわゆる女性登用率が前年度より上がっています。令和5年度は25.6%、4人に1人が女性ということでした。令和6年度が27.7%、部長級で1人減りましたが、次長級あるいは課長級、若い世代の女性の管理職が増えており、今後も期待しているところです。
さらに、外部機関への長期研修派遣が新たに2つ加わります。これまでもジェトロニューヨーク事務所、中国財務局、文化庁、原子力規制庁、島根県東京事務所、宝塚市に職員を派遣していますが、新たに株式会社日本政策投資銀行に職員を派遣します。民間企業、地方自治体を対象とするプロジェクトの企画、運営などの実務を通じて松江市の課題や施策に対する幅広い見識、コスト意識、発想力、創造力、行動力などを習得する目的です。もう一つが、内閣府の地方創生推進事務局です。国の政策立案に携わり地方創生のために必要な政策などを学ぶとともに、全国の地方自治体、中央官庁、民間企業とのネットワークの構築を目的としています。
新規採用は、先ほど過去最多と申し上げましたが、本庁と教育委員会で87人、消防本部、交通局、市立病院と合計しますと148名となります。
最後に、来年度の職員採用試験についてです。これまでよりも前倒しの先行日程を導入します。3月22日から募集を開始し、7月上旬の最終合格発表を予定しています。皆さんに受験していただきやすいように、SPI3という適正検査を採用します。そして、一次試験はテストセンター方式といって、全国どこでも受けられる形にします。土木技術員は、職務経験が5年以上の方については専門試験を不要とします。この先行日程での採用は、一般事務員10名程度、土木技術員4名程度、募集期間は4月15日までです。皆さんのご応募をお待ちしています。
質疑応答
(山陰中央新報)組織再編で、まちづくり部の新設はこの前発表いただきましたが、そこに公共交通戦略室を置くというのは、特に注力してやるというお考えですか。
(上定市長)公共交通への対応力の強化という観点で、人員の増強も考えています。まちづくり部を新設する中で、交通政策については、都市整備部からまちづくり部にいくことになります。その中でも特に公共交通政策については、昨今のいろいろな動きがある中で、新たな公共交通の在り方を模索、検討しているところで、そういった対応力の強化を図る目的で設置します。
(山陰中央新報)市民ニーズに対応ということですが、この戦略室のほうでニーズ調査などが必要になれば担われるということですか。
(上定市長)公共交通政策全般を取り扱いますので、その中で市民の皆さまからご意見をいただく窓口というのもこの戦略室になります。
(読売新聞)まちづくり部について、殿町のマンション問題の関係で、景観もこのまちづくり部の所管になると思いますが、例えば条例改正のたたき台などもこの部が中心となってやるという理解でよろしいですか。
(上定市長)そのとおりです。景観政策はまちづくり部になりますので、この部で企画立案をしていきます。
(NKT)まちづくり部について、都市計画、市街地整備、まちづくり、先ほどのマンションの景観問題、駅前デザイン会議、松江市の諸課題が主にこのまちづくり部の担当になると思いますが、改めてまちづくり部に期待するものを教えていただけますか。
(上定市長)都市整備部は、社会インフラをつくり、それを運用していくところで、担う業務も非常に重要で、災害対策を含めてインフラの整備、老朽化が進んできている面もあり、限られた予算をしっかり効果的に、安心・安全なまちづくりをしていくという役割を主に担います。一方で、新たなまちづくりに対する戦略的なアプローチをまちづくり部に期待しているところで、これまでは都市整備部一つでやっていたことで、言葉が適切でないかもしれませんが、守りと攻めの部分を両方とも都市整備部で担っていたというところがありました。全部ではないですが、ある程度攻めの部分といいますか、新しいまちづくりといったところについて、まちづくり部が担うことを想定しています。ただ、例えば大橋川の拡幅などは、これは守る、洪水から守っていく防災対策だけでなく「かわまちづくり」という観点で、水辺で憩える空間をつくっていくことも都市整備部が担いますので、攻め、守りだけではもちろんないですが、特に新たな発想の中でまちづくりを主導していく役割をまちづくり部には大変期待しているところです。
(NHK)高層マンションについて、今後の改正について、大まかなスケジュールをお聞かせください。
(上定市長)景観規制について、松江らしい景観を保全していく観点で見直しを考えており、できるだけ速やかにと思っています。松江市の景観計画は条例に基づくもので、この改正は順調に進んで1年ぐらいかかります。加えて考えているのは、景観法あるいは都市計画法、いわゆる法律にのっとった形での規制を強化するものです。これは大体2年ぐらいかかりますが、強制力・拘束力は相対的に強いものになります。この2つで検討することを考えており、今後、議会の皆さま、あるいは市民の皆さまの意見も聞きながらということになりますので、速やかに、きめ細かく丁寧に説明していきたいと考えています。
(毎日新聞)京阪電鉄不動産のマンションに対して、市長はこれからどう向き合っていかれますか。
(上定市長)京阪電鉄不動産とは社長あるいは担当役員の方と話をしています。私自身が何度も大阪に足を運ぶのは難しいですが、京阪電鉄不動産の方がいらっしゃることはありますので、そういった際にはぜひ改めて話もしたいと考えています。何か楽観的な展望は正直ありませんが、今後、松江の地でマンション建設を進められますので、私自身が実際に担当役員等と会うことで、状況の確認はしっかりしていきたいと考えています。
(毎日新聞)職人商店街について、助成対象を拡大ということですが、どういう構想でやっていきたいというのはありますか。
(上定市長)職人商店街の店舗も随分増え、回遊性も高まってこようかと思います。今までは伝統工芸の老舗のリニューアル資金を主に対象にしていました。今回は、例えば賃貸でお試し店舗を開店するような場合や、伝統工芸だけではなく、現代工芸も対象としています。出雲かんべの里で、現代工芸をやられている方がたくさんいらっしゃり、「いろは舎」という、物販スペースもあります。そういった方に中心市街地でのお試し出店というようなことも想定しています。一本筋は通しておきたくて、やはり職人の皆さんがいる、ものづくりがあるまちですので、その一つの筋というのはぶれずに、いろいろな方、特に若い方が活躍できるような商店街としての広がりを見せていきたいと考え、職人商店街、令和6年度にちょっとステップアップして、助成の対象も増やしています。
(読売新聞)殿町のマンションですが、2月上旬の着工予定から1か月以上たちますが、まだ着工の様子は見られません。着工する場合には連絡が欲しいといったことは伝えておられますか。
(上定市長)具体的に着工時期を教えて欲しいといった話をしているわけではないですが、私が3月11日に話ししたときには3月中に着工するということでした。恐らく、資材の調達だとか、能登半島地震などの影響もあって、ずれるところはあるのではという気はしています。
(読売新聞)実際に着工すると、止めることはかなり難しくなるのではと思いますが、例えば着工しても、粘り強く先方に働きかけとか、何か引き続きやっていこうという思いはお持ちですか。
(上定市長)着工したからといって、何もコンタクトしないということはありません。
(島根日日新聞)宿泊税について、検討委員会で新たな財源として必要という報告書が出ましたが、これに対して、県知事が観光だけではなくて、ビジネス・通院など、県庁所在地ですから多様な目的で宿泊する人に、一律に200円の課税はおかしいのではと、パブリックコメントにも意見を出したいとおっしゃっています。言わば県と市が対立するような構図になっていますが、今の市長の考えとして、免税点を設ける考えはないですか。
(上定市長)先般、検討委員会から報告書をもらったところですので、それを踏まえて検討を進めてまいります。その中で、当然パブリックコメントの手続も踏みますし、そういった意見を取りまとめた上で、市としての考えをしっかり明らかにしていきたいと思っているところです。
(島根日日新聞)免税点を設けるかどうかについては白紙ということですか。
(上定市長)これから検討してまいります。
(島根日日新聞)報告書は一律200円ということですが、それに沿わないこともあるということですか。
(上定市長)報告書は我々にいただいたもので、報告書をそのままパブリックコメントに出すのではなく、我々のほうで検討した意見を加味したものをパブリックコメントに付し、さらにいただいたご意見で検討を進めてまいります。
(島根日日新聞)免税点を設ける可能性もあるということですね。
(上定市長)可能性がないかあるかといえば、あります。
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更新日:2024年03月25日