会見議事録(全文)

更新日:2025年01月14日

松江市消防計画(案)パブリックコメントの実施

松江市消防計画(案)のパブリックコメントを募集します。

「松江市消防計画」、現在は「松江市消防力整備実施計画」と呼んでおりますが、令和4年4月に松江市消防本部のめざすべき姿を明らかにする計画として策定しました。基本理念として、「松江を守る」を掲げています。計画期間が令和4年から8年間ですが、6年度に見直しを行う旨があらかじめ規定されており、今般見直すものとなります。国が示す市町村消防計画に明確に位置づけて「松江市消防計画」に名称を変更したうえで、内容についても改定し、今回パブリックコメントにかけるものです。

計画を改正するポイントを7つまとめています。1つ目が、近年、災害が頻発化、激甚化、複雑化し、複合災害なども発生しているという社会情勢に鑑み、消防本部の出動状況なども加味した上での改正を行います。次に、計画の位置づけを明確にすべく、先ほど申し上げた「消防計画」へ名称変更をします。そして、実践的な消防活動を想定した内容への見直し。市民の皆さんや消防団等とのパートナーシップ・役割分担等にも触れ、新たにSDGsへの貢献に関する項目を追加。持続可能な組織や人材に関する記述を追加。整備目標についても、これまでの施策の進捗状況に基づいて更新。そして、皆さんに身近に感じていただく分かりやすい内容とすべく、写真、イラスト、見出しなどをたくさん追加しています。

パブリックコメントは、1月17日から2月16日まで1か月間行い、郵送、ファクス、メール、消防本部への持参等で受け付けます。皆様からご意見をお寄せいただき、計画をブラッシュアップしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

令和7年松江市消防出初式・フォトコンテスト

例年実施している消防出初め式を、今年は1月11日(土曜日)に行う予定です。内容は昨年と同様で、くにびきメッセを会場としています。参加者は消防本部職員と消防団員合わせて500名程度、また、車両は合わせて40台程度となります。

資料11,12ページは去年の模様です。まず10時から、くにびきメッセ大展示場で屋内式典を始め、10時35分からくにびきメッセ駐車場で、各消防団、消防本部、救急車、消防車等で分列行進を行います。その後、場所を松江城内堀に移し、11時5分から放水演技を行います。本市では消防団員による出前講座を実施していますが、この出前講座に参加してくれた小学校3年生、8人の児童も、この放水演技に参加予定です。合わせて、午前9時半から12時に島根県庁中庭に消防団広報ブースを設置します。消防車の乗車体験や消火器の使用体験などもできます。そして、11月に納車されたばかりの、秘密結社鷹の爪団の「吉田くん」がデザインされた消防車両の展示もありますので、お子様連れの方も含めてぜひ来ていただければと思います。

また、フォトコンテストも併せて実施します。先ほど申し上げたいろいろな企画について皆さんに撮影をしていただき、それを1月22日必着でご応募ください。応募方法は、消防本部や各消防署に持参あるいは郵送となります。1人3点以内、A4サイズ以上のもので、自宅のプリンタで印刷された写真でも構いません。資料13,14ページの写真は、前回フォトコンテストの上位4賞(議会議長賞、消防団長賞、市長賞、消防長賞)の作品です。審査会で選考のうえ、上位4賞と入賞5作品、計9作品を決定し、上位4賞について2月10日に表彰式を行います。入賞作品は消防本部ロビーで展示します。また応募作品は広報媒体などに使用させていただく予定としています。詳細については、消防出初め式のホームページをご覧ください。

また、あわせて、松江市では消防団員を募集しています。詳しくは地元の消防団あるいは消防本部消防団室までお問合せください。

そしてもう一つ、年末年始は空気が非常に乾燥しやすくなり、また、暖房器具なども用いられますので、火災が起こるリスクが総体的に高まる季節です。大掃除もされるかと思いますが、その際にコンセント回りの清掃をし、ショートが発生しないように、また、住宅用火災警報器の寿命が10年と言われていますので、これも点検いただければと思います。この内容について何かあれば消防本部予防課まで問合せください。

令和7年松江市はたちの集い

令和5年1月から成人式を改め、「はたちの集い」という形で実施しています。来年は1月12日(日曜日)の開催予定です。コロナが蔓延しているときには2回に分けて実施したこともありましたが、昨年と同様、1回で一括して実施します。10時開場、11時から開会となっています。今回は、実行委員会で式典の後にクイズ大会などのイベントも企画されていす。会場はくにびきメッセです。対象は、平成16年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた方、住民登録者数で見ますと1,929人となります。事前の参加申込み等は行っておりませんので、案内はがきは送らせていただきますが、持ってきていただく必要はありません。対象者年齢の方であればどなたでも参加できますので、当日、直接会場までお越しいただければと思います。

この「はたちの集い」は実行委員会方式で開催されています。主催としては松江市ですが、令和7年松江市はたちの集いを企画、運営する実行委員を公募し、8名を選ばせていただきました。今年7月から活動を開始し、先ほどのクイズ大会等、企画の内容や関係者への協力依頼などを行っていただいています。先般12月8日には私を訪ねていただき、企画の具体的な内容などについて意見交換も行いました。

その実行委員の皆さんに決めていただいたテーマが「“だんだん”沼る ふるさと松江」というものです。はたちの集いを通じてつながりが生まれる中で、感謝の気持ち「だんだん」と、松江の魅力にだんだん気づき、愛着が深まる「沼る」場となってほしいという思いを込めたものと聞いています。

このテーマの下、オープニングでは、地元在住の若手声楽家による松江市の歌の独唱があります。また、全国で活躍する松江ゆかりの方からのメッセージビデオの上映も予定されています。そして式典が一旦終了した後にイベント企画ということで、抽せん会、クイズ大会が予定されています。すてきな景品も用意されているということですので、対象の方はぜひご参加ください。

そしてまた、地元で活躍するアーティスト集団STA(Storyteller in Art)の方たち、高校生なども巻き込んでよくイベントをやっていただいてますが、この方たちが制作されたアートボードを設置したり、自撮りができる、あるいは着ぐるみと記念撮影ができるコーナーや、中学校のときにお世話になった恩師からのメッセージの掲示なども行うこととしています。

当日配られる式典パンフレットには、本市内の自然、歴史、文化などを感じるスポットやカフェなどの紹介や、松江にゆかりのある著名人からのサインや写真、応援メッセージなども掲載していると聞いています。

注意事項ですが、くにびきメッセへの入場は、保護者の方は認めておりません。対象者ご本人のみとなっています。ただし、障がいのある方で付添いが必要な方については例外です。ご留意ください。

今回、予定があったり、地元を離れなかなか戻ってこれない、出席できない方に向けて、式典の様子をユーチューブでライブ配信しますのでご覧いただければと思います。また、先ほど申し上げた中学校の先生からのメッセージについては、本市のホームページにも掲載しますので、こちらも併せてご覧ください。

今年度二十歳を迎える皆さんの参加をお待ちしています。

中学生向け職業体験イベント「MATSUE WAKU WORK」

中学生向けの職業体験イベントを来年1月21日に開催するお知らせです。

職業体験イベントの名前を「MATSUE WAKU WORK」と名づけています。開催日時は1月21日9時から16時、会場はくにびきメッセ大展示場、対象となるのは市内全ての、これは私立・国立も含めた、中学2年生の皆さんとなります。ふるさと松江に魅力的で社会の役に立つ仕事や会社があることを知っていただき、様々な分野の第一線で活躍する職業人に出会い、実際にその仕事に挑戦する機会を提供します。

市内の中学2年生は1,800人いますが、この全員を対象とした職業体験イベントとなります。本市では、こどもたちが職業を体験する、あるいは将来就きたい仕事について展望を持つような機会を積極的に設けています。これは官民一体となって取り組んでおり、小学生だと「わくわくお仕事体験フェス」や「おしごと体験KIDSフェス」、高校生や大学生だと、TSKグループさんがやっている「SHIMANEみらい共創CHALLENGE」や、「しまね1Day仕事体験」、松江市がやっている「まつえIT女子5Daysプログラム」(注意:現在は女子だけでなく男子も受けることができるプログラムに変更しています。) といったプログラムがありますが、中学生のところは空白地帯になっていました。

中学生の時期は、高校進学する際に職業選択も踏まえて将来の展望を抱く時期、将来何になりたいか、どんな仕事に就きたいかを能動的に考える時期で、この時期に職業体験イベントを開催することが中学生にとって将来を考える上で非常に重要と捉えています。また、地元企業の皆様にとっても、中学生が職業選択をする際に、自分たちの魅力を訴えていただいて、地元企業への就職を後押しすることも大きなテーマの一つと捉えています。

地元企業の方にも声をかけ、約60社が出展する予定です。例えば自動車整備士、アナウンサー、エンジニア、カメラマン、銀行員、看護師、和菓子職人、警察官など、なりたい職業を実際に体験し確かめてもらう機会になればと思っています。あと、この日を迎えるに当たって、事前学習をお願いしています。学びを深める「企業図鑑」を配付し、これを事前に勉強したうえで会場に出かけていただきます。

未来の自分に会える、可能性が広がる機会にしていただきたいと思っています。松江市はチャレンジと未来を応援しています。詳細については商工企画課までお問い合わせください。

Omoinotake 祝 NHK紅白歌合戦 初出場!

OmoinotakeがNHKの紅白歌合戦に初出場することとなりました。3人組のアーティストで、3人とも松江出身です。中学の同級生である藤井さん、福島さん、冨田さんが2012年に結成されたバンドで、東京の渋谷を中心にライブハウスでの音楽活動などを重ねていらっしゃいました。今年1月にリリースされた「幾億光年」という曲が二階堂ふみさん主演のドラマ主題歌に使われて大ヒットし、今回、初出場に至ったものと感じています。

この「幾億光年」のPV(プロモーションビデオ)に恋人役で登場するヒロインが高石あかりさん、「ばけばけ」のヒロインに決まった方で、楽曲は今年の1月にリリースされていますので、まだそういった話はなかったかと思いますが、非常に奇遇だなと感じるところです。

このOmoinotakeが紅白歌合戦初出場を果たしたということで、市内3か所のデジタルサイネージでお祝い動画を流しています。紅白歌合戦がある大みそかまで流していますので、皆様、ぜひ見ていただければと思います。30秒になりますが、ここで披露をさせていただきます。〔動画視聴〕

松江市は「まちそのものがアート」をめざしています。来年はOmoinotakeの凱旋ライブもあると聞いていますので、応援の機運も高めていきたいと思っています。各種SNSでもご覧になれますので、ぜひアクセスしてみてください。

松江市は、夢を実現できるまち、誇れるまちをめざし、Omoinotakeを応援すると同時に、夢の実現に向かう皆さんを応援しています。来るべき令和7年、2025年が皆様にとって飛躍の年となることを願いまして、今年最後の記者会見の私からのお話とさせていただきます。

質疑応答

(BSS山陰放送)消防計画について、持続可能な組織体制や人材確保というところを追加されたとのことでしたが、松江市ではバスの運転手なども成り手不足でなかなか厳しい状態が続いているかと思います。消防のほうは、組織全体としてどのような感じなのでしょうか。

(上定市長)組織体制については、当然、市民の皆様の安心・安全が確保される体制を整備しています。ただ、実際に消防職員への成り手がどんどん増えているかといったら、バスの運転手同様とまでは言いませんが、人材確保が簡単ではない状況にあります。消防職員がどういう仕事を担っているかを分かりやすく発信することで、具体的な仕事のイメージをしやすくしたいと思っていますし、消防職員になった方については、離職ができるだけないように、いろんな意見を聞く機会も頻繁に設けており、社会的に非常に意義がある仕事であることを分かっていただくような工夫も施して、人員の確保を図っているところです。

(BSS山陰放送)今年最後というところで、今年、松江市は、マンションの問題があったり、宿泊税の問題があったり、また、「ばけばけ」が来年決まったり、松江市全体もそうですし、市長自身も積極的に動かれた1年になったんじゃないかなと思います。今年1年を振り返った総括と、来年は市長選もあるわけですが、どんな松江市にしていきたい、来年どんなところに力を入れていきたいみたいなところがあれば、お聞かせいただけますか。

(上定市長)今年から動きを始めて、それが具体的な形になってきたものとして、例えば、去年12月から松江駅前デザイン会議を設置して、今年1月14日に一畑百貨店が閉店した後の松江駅前の活用、再開発について、議論を始めていただいています。まだ今結実している状況ではありませんが、松江の未来を考えるうえでは非常に大きなプロジェクトとなると考えています。また宿泊税についても、今年1年かけてかなり検討を進めました。隠岐4町村から意見をいただいたことも踏まえて、先般、11月議会において条例案を可決していただきました。今後、総務省との調整等もありますので、早くても来年12月に導入見込みとなっていますが、ある程度内容についても方向性が固まり、今後、特に宿泊事業者、あるいは観光事業者、松江観光協会等と話を始めていく素地が整ったものと考えています。今挙げたのは一例ですが、そういった具体的な動きが幾つも見えてきた年になったと振り返っています。

一方で、来年は、新松江市誕生、1市7町村が合併してから20年という節目の年になりますし、松江城が国宝指定を受けてから10周年になります。また、尾道松江線、中国やまなみ街道がつながってから10周年という節目も迎えます。これまでの10年なり20年を振り返って、さらには今後の10年、20年を見通していく年にしたいと思っているところです。

来年秋にはNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」の放送も開始されますので、これは松江の魅力を市内外に訴えていく千載一遇の機会だと思っています。内外とあえて申し上げたのは、インバウンド需要を含めて観光需要を取り込むだけではなく、むしろ市民の皆さんがここ松江にあるすばらしいものに気づきを得て、松江の魅力を再認識して、そして誇りや愛着を育てていく大きな機会になると思います。それが、一度この地を離れてもまた松江に帰ってきたいという定住の機運につながると思いますし、それ以外にも、Iターンですとか、松江でワーケーションをしたいとか、そういった希望にもつながっていくと。新たなことにどんどんチャレンジしていくまち松江がいろんな方にとって、そのフィールドとして最適であると思われるきっかけになるように導いていきたいと思っています。今年はいろんな意味で歩みが進められた年だと思っていますが、来年はさらに飛躍の年にしていきたいと感じているところです。

(山陰中央新報)以前、知事公舎の活用についての発表をいただきましたが、今の検討状況等はいかがでしょうか。

(上定市長)知事公舎については、塩見縄手という非常に好立地な場所で、県がもともと活用について考えられていたところ、松江市にも検討の依頼があり、結果として、松江市においてその活用方策を検討し実行に移していく方向で、県と話をしているところです。

具体的な利用計画等については、まだ今の段階で決まったものはありません。立地を生かしたうえで、たくさんの方に使っていただけるような施設とする。ただ、収益を生み出して持続可能なものにしていくことを行政だけでやっていくのはなかなか難しいと認識していますので、民間のノウハウ等も一緒に交ぜていただきながら、官民一体となって取り組んでいく必要があると認識しています。具体的な計画素案に当たるものについて、今、検討を順次進めているところです。具体性を持って皆様にお示しできるタイミングが来ましたら、速やかに見ていただくように準備したいと思っています。

(山陰中央新報)買い取るとか、借りるとか、取得方式についても今はまだ決まってないですか。

(上定市長)そうですね。島根県との間で現在協議を進めているところです。

(山陰中央新報)宿泊税について伺いたいですが、このほど議会で予算と条例が可決され、導入に向けた議論を進めておられると思うんですけれども、使い道・使途のところで、いろいろあるとは思うんですけれども、観光協会の体制強化とか、具体的にどういうものを想定しておられるかを改めてお伺いします。

(上定市長)宿泊税は、観光目的の方だけではなく、ビジネスの方からも、5,000円以上の宿泊料金の場合に200円を徴収するということで条例案を可決いただいたところですが、宿泊される方がお支払いいただくものになりますので、宿泊される方の利便性の向上に資するものでなければならないと思っています。

分かりやすいところで少し申し上げると、例えばインバウンド観光で来ていただいた宿泊者に対する多言語対応、あるいはキャッシュレス決済とか、そういったことがまだ整い切れていない状況があったり、また、松江の全体の観光誘客を進めていくに当たっても、宿泊された方の行動の動態が必ずしも把握できていない実情もあります。前泊がどこで、どこからどういうルートで来られて、次にどこへ向かわれてとか、そういったルートがある程度明らかになれば、それを追っかけるような形でツアーの商品を提供できたり、あるいは食事もそれにマッチするような提供ができると思います。そういったデータ収集や分析、そこから戦略につなげていくといったことを、宿泊税を用いながら実行に移していくことも一つ念頭に置いています。

観光協会については、今後、いわゆるDMO(デスティネーション・マネジメント・オーガニゼーション)といいますけども、観光の起点となるような組織を整えていくこと、観光協会を中心として松江市の観光誘客を図っていくことを念頭に置いています。そのための体制強化は先ほどのデータの収集、分析等も含めて必要になってきますので、その点も宿泊税の使途として考えている一つです。

(山陰中央新報)現在、市や商工会議所、実行委員会方式などで、鼕行列や水郷祭など大型イベントをやっておられますが、そういったものに使うというより、何か目玉となるような企画をDMO、観光協会が主体となって企画をしていくようなイメージですか。

(上定市長)松江市が主体になるもの、あるいは観光協会が主体になるものは出てくると思います。今、観光協会の人員は、松江市からの出向職員や会計年度任用職員となっていますが、現在、人員の募集をしており、プロパー職員の雇用、例えば民間の旅行会社等で観光に携わった経験があるような方を採用して体制の強化を図っていきたいと思っています。それと、現在やっているイベントに宿泊税を充当するのではなく、新たな取組に対して、あるいはその拡充に充当していくという方針で検討しています。宿泊税は付加価値を新たに生み出すような使い道で用いたいと思っています。

(山陰中央新報)どんなことを打ち出していくかとか、先ほど市長がおっしゃったニーズ調査とか、独立した組織として観光協会での検討もされていくような感じですか。

(上定市長)そうですね。観光協会に官民の英知を結集するような形で松江の観光の旗振り役になるような、そういった組織で新たなイベント等についても検討していくというのが今考えている理想的な姿ですね。

(山陰中央新報)先日、「ばけばけ」に関する協議会の設立がありましたが、その中で観光戦略プランの目標値の達成前倒しというようなこともおっしゃいましたけれども、そういう外部要因がある中で、やはり宿泊税とか、観光協会の体制強化というのは、それはそれで必要という認識ですか。

(上定市長)そうですね。宿泊税は宿泊していただく方から頂戴するものになりますので、その方たちが宿泊税を払ったけどリピートしたくないなと思われては宿泊税を頂いた意味がありません。インバウンドについては、今まであまり取り組めていなかったこともあり、かなり伸び代があると捉えていますし、新たな取組をすることで、宿泊された方が満足を感じ、また、ほかの人にもぜひ行ったらどうだと勧めてくれ、SNSで発信され、そこからまた次のお客さんに循環していく、ご本人も時間が足りなかったらもう一回来たいなと思っていただけるような使い道に宿泊税を使う。要は一過性のものでなくて、循環させていかなくてはいけないと感じています。長期的な目線において、宿泊税の使い道については、宿泊する方が増えれば、宿泊税ももまた増えていくわけですから、循環がもたらされるような形の運用にしていきたいと考えています。

(山陰中央新報)今年最後の会見ということで、市長の今年の漢字を教えてください。

(上定市長)それでは、(画面のほうに)したためさせていただきます。

〔筆記〕

もえいずるの「萌」という字です。先ほどお話ししましたが、新しい取組を、市長に就任してから3年半強がたちましたけども、これまで取り組んできました。種をまいて、水をやって、芽が出てきたものもあります。芽が出てきても、幹が太くなって、果実が、花が咲くというところにまで行っているものもちょっとは出てきたつもりではいるんですけど、まだまだ時間がかかるものも多いかと思います。そうした中で、来年はいろんな周年もあって、一つ節目の年ということにもなりますし、出てきた芽をしっかり育てて収穫まで結びつけていく、そういう年にしていきたいと思っています。

芽が出てきた例ということで申し上げると、この12月に日経新聞さん・日経BPさんが「共働き子育てしやすい街ランキング」を発表されました。松江市はありがたいことに2年連続で中四国地方第2位、全国の順位が去年は51位、それが47位に上がったということで、喜んでいます。共働き、子育てしやすいまちになるべく、子育て支援のDX化、あるいはこども家庭センターを1年前倒して去年4月に設置したりとか、いろいろな取組をかなりやってきたつもりでしたので、それを評価していただいたことは非常にありがたいと思っています。また、同じように毎日新聞さんも、早稲田大学マニフェスト研究会と一緒に、先月、マニフェスト大賞最優秀賞をいただきました。全国で3,000応募があった中で最優秀賞に選んでいただいたということも、これは松江市総合計画というマニフェストをつくり、それを具体的に実行に移し、また成果が上がってきてるというところまで評価していただきましたので、これを非常に大きな励みとして、今後もまた総合計画の実行に邁進したいと思っています。

もう一つは、松江市も人口が減少していますが、生まれる人よりも亡くなってしまう人のほうが多い、いわゆる自然減、そしてまた、出ていく人のほうが入ってくる人よりも多い社会減という状況が残念ながら継続しています。基本的に全国の地方都市全てそういった流れになっています。その中で、松江市については、30代に限ってですけども、社会増に転じている動きが出てきました。僅かではありますが、社会増になる傾向も見受けられるということで、ある程度、成果として先ほどの子育てしやすいまち等がつながっている面はあるかと分析しています。今後、その流れをさらに加速させて、なかなか人口を増やしていくというのが社会構造的に難しい面はありますけども、松江の魅力を先ほどの「ばけばけ」なども通じて発信することで、たくさんの外の方に関心を持っていただく、あるいはここで生まれ育った松江市民が誇り、愛着を感じて、将来ここで自分が育ててもらった恩返しをしたいと思ってもらえるようなまちにこれからもしていきたいと考えています。

(NHK松江放送局)まず原発のことで、この前の月曜日に発電が始まって、来月には営業運転が再開しますが、改めて市長の所感をいただきたいと思います。

(上定市長)先般、特重施設について事前了解をしたということで、中国電力の中川社長にもお越しいただき、意見交換もさせていただきました。これは令和4年2月に島根原子力発電所2号機に係る再稼働の事前了解をしたときと何ら変わるものではありませんが、安心・安全が確保されることを大前提として事前了解をしています。

原子力規制庁等の審査にかなう形で12月23日に再稼働を迎え、来年1月10日には営業運転の開始が予定されていますが、そういった工程が先にありきのものではないと思っており、約13年ぶりに稼働して予想していないような事象が起こらないとも限りませんし、先般の水位計の誤認の話などのように、重大なことには至らずとも、当初考えていたこととちょっとずれが生じるといった場面が生じました。そういったことを中国電力には真摯に受け止めてもらい、安心・安全の確保が大前提であるということをいま一度全社で認識をしていただきたいという思いで、先般も、特重施設の同意の場面ではありましたけども、私のほうからは重ねて付言をさせていただいたところです。

今後、1月10日以降についても、同じように市民にとっての安心・安全が確保されるということを松江市としてしっかり確認していく必要があると思いますし、そういった安全対策に万全を期していただくということを中国電力に対しても、また間接的には原子力規制委員会等に対しても松江市から訴えかけていきたいと思っています。

(NHK松江放送局)明日、松江駅前デザイン会議が開かれるということで、そこでデザインが恐らく出されて、来月は一畑百貨店が閉店してから1年ということで、何か一畑百貨店をめぐるところで市として把握されている動きとか、新たな動きがあったりしますか。

(上定市長)松江駅前デザイン会議で松江駅前デザインを固めていただき、それをベースにして具体的な骨格について、具体的なまちづくりを進めていく段になると思います。明日開かれますので、それを受ける形で市としての動きとなります。具体的な案を立案するに当たって、今の段階で例えば松江テルサ、あるいは地下駐車場をどうするかというのが何か具体的に決まっているわけでも全くなくて、まずは松江駅前デザインが出て、それを踏まえて松江市として考えをさらに深め、市民の皆さんや市議会議員の皆さんの意見を伺った上で検討を進めていくということになります。松江駅前デザインが明日、検討されるということですので、その状況については注視したいと思っています。

(時事通信)自治体の基幹業務システムの標準化についてお聞きします。国は標準化の期限を原則、来年度末とする一方で、間に合わない場合は2030年度頃までに移行できるように財政支援する方針を示しています。松江市も一部のシステムが移行期限に間に合わないものと承知していますが、この国の支援体制に対する所感をお聞きしたいのと、あわせて、システム移行に向けての現在の進捗状況を教えてください。

(上定市長)20の業務システムがありますが、全てについて来年度末までに終わるということは難しい状況です。これは全国の各自治体も同じ状況で、やはり実際に作業をしていただく方が限られていますので、同じタイミングでの各ベンダーの対応が全国的に難しいという状況にあります。こういった状況については、現場自治体の声として全国市長会や、中核市市長会などあらゆる場面を通じて政府に対しては訴えています。我々も好きでシステム整備が遅れるわけではありませんので、できるだけ早くやりたいものの、そういった体制が整っていない現状を訴え、また、政府からの財政的な支援も継続していただくように言っているところです。

今、標準化を進めている事業については、特段何かトラブルがあるわけではなくて、今後も粛々と進めることで、できるだけ早く政府が提唱しているシステムの標準化に向けて歩みを進めていきたいと思っています。今後、各自治体で標準化の動きがどんどん加速されていくと思いますので、我々も事業進捗についてきちんと確認をしながら、遅れのない形で進めていきたいと思っています。

(上定市長)今年1年、大変お世話になりまして、ありがとうございました。来年が皆様にとってもすてきな年になることを祈っております。また来年もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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