質疑応答
(読売新聞)今回、選挙を控えているため骨格予算編成ということでした。そういった中であっても、今回の編成でどういう思いを込めたのか、そこの部分をまずお聞きします。
(上定市長)コロナが終わり、生活が通常どおりに戻っていく中において、物価やエネルギー価格の高騰が市民の皆さんにとって非常に大きな負担になっている状況が見受けられます。本来であれば、景気がよくなって、支出面だけではなく、収入が増えていくという経済の好循環がもたらされるべきですが、なかなか賃上げのところまでたどり着いていない状況もあり、行政も歳出面のコストはかさんでいますが、税収についてはまだ楽観的に見込むことはできない状況で、家計負担軽減という観点から措置が必要という認識の下、今回、幾つかの施策を盛り込んだのが1点。もう一つは、かといって守るだけではなく、来年度、このへび年を飛躍の年にしていくということも含め、総合計画、5つの柱を設けており、その中にチャレンジングな項目をこれまでも盛り込んでいました。これまで続けてきた努力をさらに引き続き進化させ、また、確かなものにしていくための予算についても、攻めの予算として計上したつもりです。市民の皆さんの生活の負担が軽減されるのみならず、我々のこどもや孫の世代に残せるような、そういった新しい取組、チャレンジを重ねていきたい考えているところです。
(読売新聞)来年度、「ばけばけ」の放送、または松江城天守国宝指定10周年を迎えるということで、観光施策のほうに結構力を入れるのかなと思って資料を拝見しておりました。そこで、現状の松江市の観光施策ないしは観光の状況に対しての課題を含めた認識と、それを来年度、千載一遇のチャンスというお言葉もありましたが、こういうふうにやって、何か変えていきたいというようなところに関して伺います。
(上定市長)私は、例えば全国市長会とか、シンポジウム等があって東京等に出かけていく機会が結構あります。やはり松江の知名度が必ずしも浸透していないといいますか、認知されていないということがよくあります。松江市長の思いとしては、松江には非常に魅力的なものがたくさんあって、たくさんの方に来ていただく価値があると思っていますが、それに磨きをかけながら、積極的に、しっかり発信していく必要があると捉えています。とりわけ国内でも松江の認知度を上げていく必要があるとともに、海外にも訴求できる、非常に魅力的なまちだと自負しており、先般も東京で在日フランス商工会議所が主催する観光誘客イベントに登壇させていただきましたが、フランス人の方から非常に高い評価をいただいて、お茶とか和菓子を実際に味わっていただき、松江にぜひ行きたいと言っていただいています。そういったポテンシャルが高いことを自負した上で、しっかり磨きをかけて発信していく必要があると考えています。そうした中で、今回、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」に松江が取り上げられるのを、まさに千載一遇のチャンスと捉えており、この4月、5月ぐらいから松江でのロケも始まると聞いていますので、そこから松江の魅力をしっかり発信していけるよう準備を進めたいと思っています。ドラマは恐らく9月末あたりから始まって来年3月までということになりますが、その期間だけの一過性のものにするのではなく、その効果を持続していくことが重要だと思いますし、お隣の境港市さんは「ゲゲゲの女房」の効果をそのときの一過性にとどまらせず、たくさんの人出でにぎわう状況が見受けられますので、そういった事例を参考にしながら、松江の魅力の醸成とその向上、そして認知度、ブランド力についても身につけていきたいと考えています。
(山陰中央新報)当初予算にあたっての編成の考え方について、基金取崩し額が昨年に続いてかなり大きく、骨格予算ではありながら、いろんな事業等も入っています。松江市だけではなくどこも収入不足のところでのやりくりになっていますが、基金の取崩しも含めて将来負担率も結構高いと聞いており、そのあたりの市長の考えをお聞きします。
(上定市長)財政の健全性を保ちながら新しいチャレンジも続けていくという、非常に難しいバランスを取らなければならない状況にあります。おっしゃっていただいたとおり、松江市だけがそういった状況にあるわけではないですが、インフラの老朽化や箱物で今後整備していかなければならない大規模な投資もあり、そうした中で財政のやりくりに苦労している状況です。令和6年度についても財政調整基金や減債基金の取崩しをある程度予定していましたが、結果として、さほど取崩しをしなくて済みそうな状況にあります。だからといって来年度、楽観できるわけではないですが、たくさん出てきている新しいアイデアなどを一つ一つ吟味した上で厳選し、かつ、総花的にではなく選択と集中を図った上で予算項目に盛り込ませていただいたつもりです。財政が厳しい状況が、ここ一、二年で全く違う形に好転するとは思っていませんが、かといって、何ら新しいチャレンジをせずに漫然と守るだけで過ごしていくことにならないように、きちんと種まきをして水をやりながら、財政的なバランスを取っていく努力を積み重ねるつもりです。
(山陰中央新報)補正予算の部分で、松江魚市場の整備主体であるJFしまねに対して市が補助をされるということですが、改築されることに松江市としてどんな効果というか、期待をしておられますか。
(上定市長)例えば恵曇漁港は、過去には漁獲量も多くて、水産業を中心に盛り上がった時期もありました。現状は、漁獲高自体が全国的にも減っている現状があり、また魚市場自体の機能も昭和51年に東朝日町に移転してきてから劣化してきた状況があり、この魚市場を中心として水産業の振興を図っていく形になっていませんでした。今回、国からの予算が、最終的に3月初旬に内示予定ではありますが、見通しが立ってきたということで、国、県、市がそれぞれ負担をする形で予算措置をするものです。新鮮な魚介類を、市内はもとより全国各地に流通させていくということで水産業の振興を図ることができ、松江の第一次産業の振興を図る流れをつくり出していきたいと思っています。
(読売新聞)ゆるキャラについて、各候補作品への言及は控えますということでしたが、改めてゆるキャラをこういうふうに活用して、松江市民にとってこんな存在にしていきたいとか、そういった部分の市長の思いを伺います。
(上定市長)まずは、松江市民の、愛着が持てる、親しみやすいデザインが選ばれ、浸透することを願っています。今年6月に国宝5城の5市が集まってお城サミットをやります。一昨年は姫路で開催しており、そのときにも各市が任意でゆるキャラを連れてくることができました。有名な彦根城、彦根市のひこにゃんも来ており、そういう場に一緒に連れてきて松江のPRをするのに一役買ってもらえるようなキャラクターになればいいと思っていますし、こどもたちがキャラクターと一緒に写真撮りたいと思ってもらって、松江に対しての愛着を育めるような、そういったキャラクターになることを期待しているところです。
(毎日新聞)ゆるキャラについて、各デザインに対する市長のコメントはないということですが、全体的に、この10件のデザイン案に対する感想はいかがでしょうか。
(上定市長)ここまでの選考過程に私は関与しておりません。ただ、選ばれたものを見させていただくと、それぞれのコメントもしかりですが、松江のデザインということを皆さんいろいろ考えていただいた上で、多岐にわたるアイデアをお寄せいただいたなと思っているところで、いずれが選ばれたとしても、松江らしさというのは間違いないと思いますし、皆さんに親しんで、愛していただけるキャラクターになるのではないかと思っています。
(毎日新聞)総合体育館周辺エリアビジョンの資料P68について、パブリックコメント用の資料ということで10項目あります。市としては全て計画に盛り込んでいくという認識でしょうか。
(上定市長)現時点での未来ビジョンの案として、市としても検討会議の議論に参加した上でここまでできているという状況です。これをさらにブラッシュアップしていくに当たり、例えば、ここに書いてない機能でこれを盛り込むべきとか、この機能はなくてもいいとか、そういった意見をいただいて検討していきます。この10項目に限っているわけではないですし、あるいはこれは入れなくていいという意見があれば、その理由も含めて検討していくことになろうかと思います。
(毎日新聞)パブリックコメントを踏まえて、飲食店とか小売店とか、具体的にどういう店舗を入れていくかというのも考えていくと。
(上定市長)そうですね。実際にどういった手法で整備していくのか、財源の手当て等も当然必要になってきますし、全国でも官民連携でやっているPFI等を利用した取組もあります。まずは全体のプランといいますか、どういった機能を持つべきかという骨格を決め、それをまたプロポーザル等によって民間の皆さんの意見なども伺って、整備の手法について改めて考えていくことになろうかと思います。
(NHK松江放送局)給食費の改定について、小・中学校などは値上がりを防いだということ、公立保育所・幼保園に関しては月額100円ではあるものの値上げになったということですが、値上がりを抑え切れなかったところについての受け止めを伺います。
(上定市長) 公立保育所・幼保園については、本来であれば国の基準額の上昇で300円上げるところを100円に抑制したという観点で、小・中・義務教育学校、幼稚園と同じ取扱いにしているつもりです。食材費の値上がりが顕著な状況にあり、中でもお米の価格上昇は、7か月間で33%と非常に大きな上昇で、かつ、それが収束するかどうか分からない状況にあります。そうした中で家計負担の軽減を図っていく、かつ、こどもたちに安心して食べてもらえる安全な給食を提供していくのが最大のミッションですので、その際に、大変忍びないものの、給食費がある程度上がっていくことは皆様に甘受いただく必要があるという認識を持っています。それをできるだけ軽減すべく、今回も予算措置をしたものと私は受け止めていますし、そのように皆様にもご理解いただきたいと思っています。
(毎日新聞)ドッグランについて、今回、社会実験として田和山で1か所やるということですが、この公園の広さはどれぐらいでしょうか。
(上定市長)今、数字を持ち合わせていないので、後ほどお答えします。
(毎日新聞)それと、今回は社会実験ですが、松江市としてはドッグランに前向きに取り組まれますか。今後、何か所つくっていくとか、意気込みというか。
(上定市長)現在、何か所整備するという数量目標を立てているわけではありませんが、Park Visionの中には盛り込んでおり、具体的な実証をしながらニーズを確認した上で、必要なドッグランを整備していくことを考えています。ただ、どういった形でのドッグランの整備がいいかは、我々、まだノウハウがないものですから、それを今回、実験的にやってみることによって、大体の勘どころをつかんで、その上で予算がどれぐらい必要か、どれぐらいの広さが適しているのか、整備しても使われなかったら意味がないですし、ニーズとのマッチングを今回の社会実験を通じて明らかにしていくことが第一歩かなと思っています。既存の公園でドッグランを整備する方針で、新しくドッグランのための公園を造るということまでは考えていません。
(島根日日新聞)ゆるキャラについて、2点お願いします。投票期間が3月9日までですが、その後の決定等のスケジュールが決まっていれば教えていただきたいと思います。
(上定市長)今回の投票を終え、選定委員会に諮らせていただいて必要な手続を進めてまいります。新松江市合併20周年等の行事がありますので、そのどこかのタイミングでお披露目することを検討していますが、着ぐるみの制作にかかる時間等もありますので、今のところで、はっきり、いつの段階でお披露目できるかは申し上げにくいところです。あと、キャラクターデザインの決定後、名前の募集等も考えているところで、その応募状況、選考状況などを踏まえた上で、最終的なスケジュールも確定させていこうと考えています。
(島根日日新聞)それともう1点、松江の観光のキャラクターとして「あっぱれくん」がいますが、その関係というか、今後「あっぱれくん」の運命はどうなるのでしょうか。
(上定市長)「あっぱれくん」は合併前の旧松江市がつくったキャラクターと認識していますが、なかなか浸透は図れていないところもあります。松江城マラソンなどには「しじみ姫」と一緒に登場しており、またそういったケースに応じて「あっぱれくん」もうまく使っていきたいと思っています。
(公園緑地課)先ほどのドッグランに関してのご質問で、開催場所となる田和山西広場公園の広さは1,099平米です。
(上定市長)今回、田和山でやってみまして、狭い広いとか、そのあたりについても考察をした上で、次にどういう展開を持っていくのか考えたいと思っています。
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更新日:2025年03月05日