会見議事録(全文)

更新日:2025年05月15日

市長就任記者会見(4月24日)

(上定市長)皆さん、改めまして、おはようございます。市長就任記者会見にお出かけいただきまして、誠にありがとうございます。

今般の松江市長選挙によりまして、市民の皆様から温かい御支援をいただきまして、2期目の負託を頂戴いたしました。市政運営を引き続き担わせていただくのに、身の引き締まる思いです。

2期目を担わせていただくに当たりまして、初心を忘れずに、かつ、新たな気持ちで市民の皆様の御期待に応えるべく、全力で職員のみんなと一緒に邁進していきたいと思っております。

とりわけメディアの皆様には、これからもまた新たなチャレンジについて取り上げていただいて、松江が動き出していると、松江が着実に実績を重ねているといった点について市民の皆様にも広く共有していただければと思っておりますし、また、執行部あるいは私のほうからも、情報共有をできる限り皆様と頻繁にさせていただいて、市政の透明性も高めていきたいというふうに思っているところです。皆様の御支援を引き続きよろしくお願いいたします。

(質疑応答)

(山陰中央新報社)最初に、投開票日翌日の朝にもいろいろ伺っておりますけども、2期目に向けての意気込みですとか、どういうところに取り組みたいかということを、まず伺えますでしょうか。

(上定市長)1期目に取組を重ねて、その成果も一定程度は上がってきていると思います。市民の皆様から御負託をいただいて、継続的に1期目に立てました総合計画の政策を着実に実行に移していきたいと思っております。

そして、具体的に進めていきたい内容については、かなり幅広いんですが、順を追って言わせていただければ、まずは、中心市街地につきましては、JR松江駅前、総合体育館周辺エリアについて、現在、再開発の計画を立てつつあります。それを実行に移していくということ。

そしてまた、起業や創業の支援、サポートをこれからも継続していくことで、あわせて、雇用とにぎわいの創出を図っていきたいというのが一つ。

そして、バランスの取れた市域内の発展を目指していくということは、かねてより標榜させていただいておりまして、市の中心部のみならず、郊外部においても、現在、川津インターチェンジ近くの中尾地区で新しい企業団地の計画があります。これを実現に移していくこと。

また、第一次産業についても重要な産業だと思っておりまして、そうした中でDXを活用したスマート農業でしたり、最先端の養殖技術を活用した漁業の振興なども図ってまいります。

また、あわせて、この秋からは、NHKの連続テレビ小説の舞台として取り上げられ、「ばけばけ」がスタートするということもあって、松江の観光の魅力、またブランド力を高めていく千載一遇のチャンスと捉えています。この機会を全国、世界に対して訴求できる機会としていきたいと思っているところです。

そして今後も、1期目に特に力を入れてきました子育て支援には、継続的に取り組んでいきます。子育て世代のみならず、女性でありましたり高齢の方であったり障がいのある方など、松江に暮らす皆さん誰もが安心して安全に、穏やかに生活できるような環境を整えるべく、助成制度を設けたり、そういった機運が醸成されるようなPRの機会、イベント等にも取り組んでまいります。

そして、誰もが地域の課題を自分事として捉えて、地域の課題をみんなで解決していく仕組みや、そういった文化の醸成も図っていきたいと思います。

それと、こどもたちに対する、いわゆるふるさと学習の機会というものを1期目においても積極的に設けてきました。これは総合計画の中でうたっております「誇れるまち 松江」といったところと、「夢を実現できるまち」と標榜しておりますが、特に今年の1月に「MATSUE WAKU WORK」という職業体験イベントを松江商工会議所の皆様、61社の市内の企業、団体の皆様と一緒に開催させていただきました。大変評判もよくて、中学2年生を対象とした職業体験のイベントで、松江にこんな仕事があるのだと、こういった、自分の夢をかなえることができそうだといった展望を中学2年生に持っていただく絶好の機会となりました。このイベントをまた今年度も開催していきたいと思っておりまして、こどもたちが、この場所が誇れるところだということだけでなく、今後、こどもたちが育っていくに当たって、この地に恩返しをしたい、この地の魅力をさらに高め、地域の活性化を図っていきたいと能動的に思えるようなまちをつくっていきたいと思っております。

一つ、若干まとめて言うと、ここに生まれ育つ人への投資というのがすごく重要だと着眼しておりまして、そのためにチャレンジができる環境をつくっていったり、あるいは子育てしやすい環境があって、この地でこどもを産み育てたいという機運が高まるような、それが人口減少や少子高齢化という、今、喫緊の地方都市が抱えている問題に対する解決策になるのではないかと考えておりまして、引き続き取組を充実、強化していきたいと思っているところです。

(日本海テレビ)改めて今日、市役所に戻ってこられて、これから市政を一緒にされる職員の方に拍手で出迎えられましたが、どういう気持ちだったかというのをお聞かせください。

(上定市長)1期目、4年前にも同じように歓迎を受けて市役所に入って、職員の皆さんに挨拶をしました。そのときは、言葉を選ばず言えば、敵地に乗り込んでいくような感覚が若干あったんです。これからいろんなことを変えていかなきゃいけないと思っていましたし、実際、職員の皆さんともその場で初めてお会いしていますので。それが今回は、ホームグラウンドに戻ってきたという、印象ですね。当然ですけど、知っている職員に迎えてもらって、これから一緒に頑張っていこうねという、私としても、そのスタンスで戻ってきたなという印象でした。

先ほど、就任式の中で、副市長から言葉をもらって、私もお話しさせていただきましたけど、まさに私が先頭に立って引っ張っていくのはそうなんですが、職員の皆さんと一緒にやらないと意味がないというか、私一人でできることって、これ1期目も含めて痛感しましたけど、非常に限られていて、むしろ、いろいろ実現できた実際の政策というのは、私が一人の力で実現したものなんて一個もありません。職員が汗をかいて、あるいはアイデアも出すところから、私ももちろんいろいろアイデアを出したり、皆さんと議論するのはしょっちゅうやっていますが、職員からすごくチャレンジングなアイデアが出てきて、あ、それいいじゃないかというふうにやって取組が進んだものがほとんどなので。職員と共に市政を担っていくというのが、今日、皆さんに迎えてもらって、改めて決意としても私も固まり、これから市民の皆さんのために頑張っていこうということを職員のみんなと共有させていただいて、とてもよかったなと思っております。

(NHK)先ほどの質問の中で、中心市街地、JR松江駅前の再開発についてですが、デザイン会議が去年12月に行われて、まだ今年は行われていないと思うのですが、今後、その見通し、また、市としてどのように関わっていきたいのか。そこについてお伺いします。

(上定市長)松江市と松江商工会議所で松江駅前デザイン会議というのを一昨年の12月につくりまして、それから議論を重ねていただいています。JR松江駅前に去年の1月14日、一畑百貨店が閉店した後、商業の灯が乏しくなっているという事実があります。松江駅というのが山陰の玄関口として機能すべき、非常に重要な拠点だと認識しておりますので、今後、デザイン会議を主体として具体的なデザインをまとめていただいて、その上で、市としてそれを、またその内容についても精査した上で、実行に向けて汗をかいていきたいと思っています。

いつまでも松江駅前に商業の灯が乏しくなっているという状態が続くのは好ましくないものと思っていますので、デザイン会議とも話しながら、スピード感を持って、時間軸を持って取り組んでいきたいと思っております。

(NHK)2期目に向けて、何かもう既に具体にこういう課題に対してこうした政策で解決していきたいなど、何かそういったものがありますでしょうか。

(上定市長)今後、また新体制を6月以降、6月議会において、新しい政策も織り込んだ上で補正予算として、議会に諮らせていただきたいと思っておりまして、これまで取り組んできたことで一定の効果が現れたことについては当然深掘りをしていきますし、また新たなチャレンジについても幾つか、前回、2月の議会で今年度の予算を立てたときには、ある程度ベースはありますが、骨格予算に多少肉づけをしたというものでした。それに加えて今回、議員の皆さんも替わられていますので、その新しい体制において、また新たな施策について提案をさせていただく、あるいはこれまで継続的に取り組んできた内容についても、新しく就任された議員の皆様にも内容について分かっていただいて、今後どういった展開をしていくのがいいのかを議員の皆様とも話させていただいて、新たな取組につないでいきたいと思っています。

(山陰中央新報社)6月議会で補正のことが出ました。ちょっと気が早いですが、肉づけの規模感ですとか、例えば肉づけの予算の中で意識していくようなことですとか、現段階のところで、市長の中で思っておられるところを、もしあればお伺いできますか。

(上定市長)具体的ではないのですが、一定程度、2月議会に今年度予算をかけるときにはいろんな議論をしていまして、その中で、6月議会に諮り、補正予算でつけていただくのがタイミングとしていいものについては、今回、提案をさせていただこうと思っています。またこれから、まずは市役所の中で議論を深めていって、議員の皆さんとまた議論をしていってというプロセスになりますので、今のところで何か考えていて、具体的にお諮りしようと思っているものが頭にあるわけではありません。

(NHK)2期目において、いろいろあるとは思うんですが、一番、市長の中での課題って、どういったものだと思っていますか。

(上定市長)2期目においてというよりは、松江市が抱えている課題という意味で申し上げると、やはり我々のこどもや孫の世代に残せるような誇れる未来を切り開いていかなきゃいけないと思っているので、将来に対する投資、これイコール人への投資ということにもなるのですが、こどもたちが未来を切り開けるような土壌をつくっていく必要があると思うんですね。比較的伝統的で保守的なまちなので、その中でも新たなチャレンジをすることで変えていかなきゃいけないものが多々あろうかと思います。それを性急に進めるといろんなフリクションが起こってくる面もあると思うので、もちろん丁寧に進めていくことが必要であり、かつ、若干矛盾しますけど、スピード感を持って取り組んでいかないと、時代の流れに押されてしまって、結局時代についていけてないということもあり得るので、むしろ課題を先進的に抱えているまちであるがゆえに、先進的な解決策をつくり、全国のロールモデルとなるような取組についてもチャレンジしていくと。国にもいろんな支援をしてもらえる制度がありますので、国あるいは県ともしっかり話をした上で、全国にも訴えていけるような先端的なまちになっていく必要があると思います。

結果としてそういった新たな取組、政策がかみ合うようになれば、松江だったらいろんな夢が実現できるんだというのは、これは松江市民だけではなくて、ほかの地域の方も、松江に来れば自分たちの夢が実現できるという環境があれば、当然人も集まってくるはずですので、それが人口減少や高齢化に対する対策にもなっていくでしょうし、何よりここに生まれ育ったこどもたちが誇りを持つだけではなくて、新たなチャレンジがこの場でできるというふうに感じ取れることが、持続可能な魅力ある松江になるものと捉えていますので、取組としては、2期目だからということではないですけど、1期目に引き続いて「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」の創造に向けて力強く踏み出したいなと思っております。

(朝日新聞)公共交通の維持に向けていろいろ、AIデマンドバスとか自動運転など、取組をされているんですが、今後、スケジュール感と、例えばAIデマンドバスをさらに広げていくのかとか、また、利用料の問題もあるかと思うんですが、その辺のお考えを教えてください。

(上定市長)公共交通は、体系的に今、見直しを図っている途中でして、それぞれにまたスケジュール感があったり、これから、官民一体となって協議会とかワーキンググループで話を進めていきます。一つだけスケジュールがあるってものではないんですが、例えば今触れていただいたAIデマンドバスについては、今年度は新たな路線開設というのは今のところ予定していません。むしろ先ほどおっしゃっていただいた料金体系だとか、あるいは今4路線ありますけど、それぞれかなり特徴があって、例えばスクールバスの代替機能を果たしているものがあったり、ほかのJRとか一畑電車に結節しているものがあったり、それぞれの使い勝手が若干異なりますので、意図的にそういったいろんなバリエーションの路線を今敷いているというのもあるのですが、その辺りを整理して、次にどういった形のAIデマンドバス、あるいは別の公共交通も含めてなんですけど、どういうのがフィットするのかというのを考えていきたいと思っています。将来的には、AIデマンドバスに限らず、公共交通が結節して、それぞれ1つずつが単体で動くのではなくて、全体の公共交通体系として最適なものを取り入れていきたいと思っています。

その中のアイデアとしてあるのが、例えば昨年から運行を始めたライドシェアであったり、これも第二種免許を持たなくてもタクシーのように利用できるということで始めておりますし、自動運転についても、これまた国の予算とも連動しながら、既に取組は始めており、去年の10月に、ソフトバンクと提携し、具体的な実証がスタートしておりますので、そういった中での最適な公共交通の在り方というのを官民一体となって、利用者の方も含めて取り組んでいきたいと思っています。

デジタル化の波が相当押し寄せており、私が就任したときなんて、バスもICカードの利用がほぼなかったのが、今はもう7割8割はICカードで公共交通、バスの利用もなされていて、結果的にそれが全部データとして取り入れられます。実際は回送バスではないのに空気を運んでいるようなことがあってはいけませんから、そういった、今、基幹路線としてバスが利用されている、そのバスの在り方の見直し、これは一畑バスと松江市交通局の市営バスとの共同経営計画などを通じて見直しを図っていくということになりますが、いずれにしても、そういったDXの活用なり、新たなチャレンジとなりますけども、既存の事業者の皆様と膝詰めで、松江にとって最適な公共交通の形を検討していきたいと思っています。そういった意味では、今、それぞれのワーキンググループ等で検討を進めて、時間軸を持ってやっています。全体的な整合を図っていくという作業を、どの段階かでうまくやっていきたいと思っているところです。

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