令和7年6月市長所信表明
令和7年6月所信表明(概要版) (PDFファイル: 17.9MB)
令和7年6月所信表明(冊子版) (PDFファイル: 348.0KB)
はじめに
松江市議会6月定例会の開会にあたり、今後4年間の私の市政運営について、所信を申し述べさせていただきます。
1期目の4年間は、新型コロナウイルス感染症への対応や豪雨災害からの復旧、物価高騰対策などの「守り」を固めると同時に、起業・創業の支援、「脱炭素先行地域」・「SDGs未来都市」への選定とその実践、新たな子育て支援策の投入、産業振興を導く海外でのトップセールスなど、「攻め」の施策を積極的に展開してまいりました。
2期目は、1期目に挙げることのできた成果と、着実に積み重ねてきた努力を礎に、市民の皆様、議員の皆様とともに、本市のさらなる飛躍を実現する4年間にしてまいる決意です。
引き続き、本市の目指す将来像「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」を創造するため力を尽くしてまいりますので、市民の皆様、議員の皆様には、ご理解ご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは初めに、2期目において、私が目指す市政とまちづくりに関して、3点、述べさせていただきます。
市民の皆様が松江の魅力・価値を実感し、生まれ育ったことへの誇りと愛着を育む
まず1点目は、「市民の皆様が松江の魅力や価値を実感し、生まれ育ったことへの誇りと愛着を育む市政」です。
松江には、自然・歴史・伝統文化をはじめ、胸を張って自慢できる地域資源が溢れています。しかしながら、それが私たちには当たり前すぎて「灯台下暗し」になり、関心を持たず認識できないまま成長し、ふるさとを離れていく、ということになってはいないでしょうか。
こどもたちが地元を知りその素晴らしさを噛み締めることができるよう、小学3年生による宍道湖でのしじみ漁や、小学6年生を対象とした「松江城授業プロジェクト」、昨年度から始めた中学2年生の職業体験イベント「MATSUE WAKU WORK」など、「ふるさと学習」の機会を継続的に設けてまいります。
また併せて、記者会見や本市ホームページを通じて、タイムリーでわかりやすい情報発信に努めるとともに、中核市市長会や全国から参加者を募る会議の場において、本市の魅力と先進的な取組みを内外に積極的に発信します。
市民の皆様と松江の魅力を共有し、「松江に住み続けたい」「生まれ育ててもらった松江に貢献したい」という意識を育み、みんなで知恵を出し合いその力を結集することで、松江の未来を切り拓いてまいる所存です。
市民の皆様がチャレンジできる環境とマインドを培い、みんなで応援する風土を育てる
2点目は、「市民の皆様がチャレンジできる環境とマインドを培い、それをみんなで応援する風土を育てること」です。
私たちの暮らす現代社会は、人口の減少と都市部への過度な集中、少子高齢化、国際競争力の低下による経済の停滞、気候変動による災害の頻発化・激甚化など、複雑で深刻な課題に直面しています。これらの難題を解決するに当たって、行政の力だけでは不十分であり、民間企業・団体、大学、NPO、町内会・自治会、公民館など社会を担う多様な主体の連携が必要不可欠です。
本市ではこれから、民間事業者をはじめとする多彩なプレイヤーの斬新なアイデア・技術・資金を生かして、質の高いサービスや新たな価値を創造するための「公民連携」を推進してまいります。
そのためにまず、民間企業、大学、金融機関などが一丸となって、多様な社会課題や市民ニーズに基づく行政課題の解決を図るための対話の場として、「(仮称)公民連携プラットフォーム」を創設します。
また、本市が有する既存施設・遊休資産の有効活用や、公共施設の更新・新設・運営に際して、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)やPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)といった「公民連携」の手法を積極的に採用します。
本市が目指す「公民連携」は、社会課題の解決に向けて、社会全体の利益や公共の福祉を重視する民間企業・団体と連携し、行政サービスの質を高めるとともに、民間の優れたサービスを行政に取り入れて、持続可能な社会の実現を目指すものです。
「公民連携」によって、積極的に課題解決にトライする風土を育て、新たなチャレンジを生み出すことで、本市が「課題解決先進市」となることを目指してまいります。
市民の皆様に寄り添い、議員の皆様とともに市政を推し進める
3点目は、「市民の皆様に寄り添い、議員の皆様とともに市政を推し進めること」です。
私は1期目の市政運営において、現場に出かけ、市民の皆様と直接対話することを大切にしてきました。2期目においても、市民の皆様一人ひとりが本市の構成員であることを自覚し市政に関心を持っていただけるよう、本市の現状や課題を共有して市民の皆様の声を聞き、市政に反映するための広聴活動に力を入れます。そして、松江市総合計画「MATSUE DREAMS 2030」に掲げる「未来の松江のあるべき姿」の実現に向けたチャレンジを、市民の皆様とともに考え実行してまいります。
その一環として、1期目にスタートした「ふらっと縁カフェ」「まちづくりを考える日」「ミライソウゾウ会議」に加え、私自身が地域へ出向き、若者、子育て世代からご高齢の方まで年代を問わず、市民の皆様と率直に意見を交わす機会を新たに設けます。さらに、民間企業・団体、NPOなど社会の最前線で活躍する方々や、次代を担う学生の皆様からもご意見を伺ってまいります。
そして、市政運営に当たっては、議員の皆様と我々執行部が緊密に連携を図り切磋琢磨しながら、「車の両輪」となって本市の歩みを進めることが、極めて重要と捉えております。
議員の皆様と、「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」の具体的な姿を共有し、力を合わせて本市が直面する難局を乗り越え、松江の未来を創造してまいりたいと考えておりますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
続いて、ただいま挙げさせていただいた3つの視点を踏まえた、本市が取り組むべき施策の具体例につきまして、本市の目指す将来像を「夢を実現できるまち」と「誇れるまち」の2本の柱に大別して、申し述べさせていただきます。
1.夢を実現できるまち・松江
まず、本市の目指す将来像の前段「夢を実現できるまち・松江」についてです。
夢を現実のものにするためには努力が欠かせませんが、自分一人ですべてをやり切るのは困難であり、成し遂げられたとしても相当の時間を要します。一方、関わりを持つ人がそれぞれ得意な分野で力を発揮し苦手な領域を補い合えば、ハードルは下がりゴールは近くなります。
もとより松江には、助け合い・支え合いの精神が今も息付いています。その強みを生かし「みんなでチャレンジできる松江」であることが、市民の夢の実現をもたらすと確信しています。
そして、とりわけチャレンジを志す若い世代にとって、子育てしやすいまちに暮らすことは大きなアドバンテージ(優位性・長所)になります。家庭を大切にしてワークライフバランスを確保しながら、安心して楽しく子育てできる社会環境が望まれます。
これらを前提に、本市が「夢を実現できるまち」となるために必要な要素として、「みんなでチャレンジできる松江」と「楽しく子育てできる松江」の2つの観点から、これからの4年間に実行したい取組みについて触れさせていただきます。
(1)みんなでチャレンジできる松江
まず、市民一人ひとりが、周囲の後押しを受けて、夢やアイデアの実現にトライできる「みんなでチャレンジできる松江」、年齢や職業や経験の有無を問わず、自分の可能性を広げられる松江となることを目指します。
【起業・創業の支援、新事業開発の促進とその実績化】
これまで本市では、地域産業・地域経済の活性化を図ることを目的に、起業・創業、新事業開発支援に力を入れてきました。令和5年1月には、起業支援や起業家教育の推進に向けて、市内の産学官金19団体で組織する「MATSUE起業エコシステムコンソーシアム」を立ち上げました。チャレンジしたいだれもが気軽に参加でき、専門家や先輩起業家から助言や支援を受けられるビジネスコミュニティ「MIX」では、セミナーや勉強会をこれまでに200回以上開催するなど活発に活動しています。
さらに、若者のチャレンジを後押しする民間主体のプログラムである、「SHIMANEみらい共創CHALLENGE」や「地域クラウド交流会」でのビジネスプランコンテストの開催も、
積極的に支援してまいりました。これらの結果、令和4年度から令和6年度までの3年間で4社の起業・創業が実現し、松江の起業のエコシステムが機能し始めています。
加えて、本市ゆかりのプログラミング言語「Ruby」を起点に地域の活性化を目指す「Ruby City MATSUEプロジェクト」のミッション(従来は「人材育成」「企業誘致」「コミュニティ活性化」)として、令和6年3月に「事業化支援」を加え、他分野との「掛け算」が得意なIT産業の強みを生かして、新産業の創出を図っています。さらに、「しまねOSS協議会」や「Ruby Association」など多様なコミュニティと連携することで、エンジニアやスタートアップ企業の成長を促し、地域経済のさらなる活性化につなげてまいります。
また、今年3月に設立した「まつえ水素活用協議会」では、クリーンエネルギーとして注目される水素のサプライチェーンについて、人口20万人規模のコンパクトな都市であることを強みとして、域内における水素の需給バランスを確保する「松江市モデル」の構築に取り組みます。また、同じくこの3月に、本市の水素導入にかかる潜在性調査が、資源エネルギー庁の補助事業に採択されたことから、新たなエネルギー源としての活用にかかる検討を加速してまいります。
今後も、起業・創業や新事業開発の機運や意欲を高めるべく、関係者間で足並みを揃えて多面的な支援を展開してまいる所存です。
【地域経済の活性化・雇用の創出】
加えて、本市では、地元企業の設備投資意欲や市外企業の立地ニーズに応えるため、松江だんだん道路の川津インターチェンジに程近い、下東川津町と上東川津町にまたがる「中尾地区」に新たな企業団地の造成を計画しています。令和9年中の分譲開始を目指して用地取得や土地の造成を進め、雇用の創出と地域産業の発展を目指します。
一方、土地の有効活用の観点から「市域内のバランスのとれた発展」を実現すべく、昭和45年に導入した現行の土地利用制度、いわゆる「線引き制度」の見直しを進めます。令和5年2月に制度改革を断行する方針を表明して以降、令和5年度には市内の全29公民館区で説明会を開催し、昨年度は市街化調整区域を有する19地域を対象に意見交換会を実施しました。今年度も、市街化調整区域を有する地域を中心に、制度の素案について市民の皆様と対話する機会を設け、適切な制度を設計すべく丁寧な議論を行います。
1期目に企画立案した、新たな企業団地の造成や土地利用制度の見直しを2期目に実行に移すことで、民間企業の事業所・生産拠点、商業施設や住宅の市内立地を促進し、「市域内のバランスのとれた発展」を導いてまいります。
【スマート農業・農林水産業の振興】
さらに、農業の持続的な発展も、本市の未来を切り拓くために欠くことのできない重要な要素であり、その実現に向けたチャレンジをサポートしてまいります。これまでも、いわゆる「儲かる農業」の普及啓発を図るため、農業の生産性向上と労働環境の改善に寄与する「スマート農業」に関するセミナーを開催し、アドバイザーを配置するなど、積極的に取り組んでまいりました。
今年度は、スマート農業機械の導入補助上限額を、従来の50万円から75万円に引き上げるとともに、対象となる事業主体についても拡充を図り、農業に従事される皆様のチャレンジをバックアップしてまいります。
さらに、計画的に農業を遂行するための将来ビジョンとして集落ごとに策定される「地域計画」(地域農業経営基盤強化促進計画)に基づき、その推進主体となる農業従事者を対象に農業機械設備の購入を支援することで、農地の維持と有効活用を図ります。
また、林業・水産業において新規就業者を確保・育成するために、これまで取り組んできた、漁船や漁具の購入、立木の伐採作業用機材の導入にかかる費用補助や、経営安定化のための給付金支給などについて、対象事業者のニーズに応じた施策を柔軟に実施してまいります。
そして、こうした取組みに加えて、農林水産業への就業を支援する研修や補助制度の充実・強化を図り、担い手となる意欲を持つ、地元の若者や都市部からの移住者を発掘します。併せて、第一次産業の高付加価値化を推進し、地域ブランドの育成や6次産業化を推進することで、安定した収益を得られる、持続可能な農林水産業のビジネスモデルを築いてまいります。
【持続可能な公共交通の構築】
また、「市域内のバランスのとれた発展」には、中心市街地や既存の集落を公共交通で有機的に結ぶ「コンパクト・プラス・ネットワーク」の構築が求められます。さらに、慢性的な運転士不足の中で、様々な交通手段のベストミックスにより、利便性が高く安定的に運行できる公共交通体系を形成しようと、現在関係者が一体となって検討を進めているところです。
昨年5月には、交通事業者、公共交通の利用者、運転士、地域の代表、行政など23の関係者と、有識者5名で構成する「公共交通で暮らしやすい未来を実現するプロジェクトチーム」を立ち上げました。11月には、本市と出雲市が合同で「バス運転体験会 バス・タクシー就業フェア」を初めて開催したところ、5人の運転士の新規採用(出雲市内の交通事業者による採用を含む)につながりました。
今年2月には、いわゆる「日本版ライドシェア」の本格導入に向けて、市内交通事業者2社計5名のドライバーによる実証運行を始めています。今年度は、「日本版ライドシェア」を活用したプロドライバーの育成を念頭に人件費の助成制度を設けるなど、交通事業者の皆様とともに知恵を出し合いながら、新たな仕組みづくりに努めてまいります。
加えて、本市では、自動運転バスやAIデマンドバスといった新たな公共交通の先進的な導入にチャレンジしています。自動運転バスは、運転士不足の打開策として期待されており、安全性の確保を前提に効率的かつ持続的に運行できるモデル路線の構築を目指します。今年4月には、ソフトバンクなどで構成するコンソーシアムによる、本市での自動運転バスの実証運行が総務省の委託事業に選定され、この10月から本市中心部を実証フィールドに運行のトライアルが始まる見込みです。
一方、AIデマンドバスは、予約状況に応じてAI・人工知能が最適な運行ルートを提案して走行する乗合バスであり、現在市内の4地区で運行しています。今年度は、各地区の利用促進協議会をはじめ利用者の皆様と、必要とされるサービス内容や将来にわたり持続可能な運行形態について協議を行い、他の交通手段との役割分担や料金体系を検討してまいります。
また、昨年12月には、一畑バスと本市交通局が、「共同経営計画」を策定することについて協定を締結しました。本計画に基づき、両者が役割や路線を分担することで経営の効率化を図るとともに、路線・ダイヤの再編成や2社共通サービスの導入によって、交通サービスの利便性向上がもたらされるものと期待しています。
本市では、今後も引き続き、自動運転やAIなど先端技術の活用や、「日本版ライドシェア」など新しい制度の導入にチャレンジし、使い勝手のよい公共交通ネットワークを構築することで、市民の皆様が暮らしやすく出かけたくなるまちづくりを進めてまいります。
【海外とのビジネス連携】
続いて、海外との交流・連携に関して、1期目においては、本市の中長期的な発展に向けた推進力となることを念頭に、従来より、姉妹都市提携など友好関係にあった都市(中国:杭州市・吉林市・銀川市、韓国:晋州市)との間で、コロナ禍により途絶えていた交流を再開し、相互の理解を深めることができました。また、本市が重点市場として位置付けているアメリカとフランスについては、私のトップセールスを中心に、キーパーソンとの相互理解の促進と良好な関係の構築に力を注いだところです。
2期目においても、こうした友好関係をさらに深化・発展すべく、積極的に取り組んでまいります。特に、インド・ケララ州は、インド哲学の権威であり本市の名誉市民でもある中村元博士のご縁により、中海・宍道湖・大山圏域とケララ州が官民それぞれの交流覚書を締結してから今年で10周年を迎えます。この節目を契機に、今年10月に圏域市長会とブロック経済協議会で訪印して覚書の更新を行い、民間事業者間のビジネス連携を推進します。
また、インバウンド観光やIT産業での連携を中心とする台北市との交流につきましては、今年8月に開催される「RubyConf Taiwan」や来年2月の「春節前建国花市」への参加と、台北市幹部との面会を通じて、行政間の関係を確固たるものにし、商業ベースでも成果が上がるよう努めてまいります。
さらに今年度は、秋から始まるNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」の放送を契機に、小泉八雲が幼少期を過ごしたアイルランドを訪問し、ビジネス・文化両面での交流の促進を図ってまいります。また、日本国際博覧会「大阪・関西万博」の開催を契機として、本市が重点市場とするフランスにおいて、本市認知度の向上とインバウンド誘客の促進を目的に、「茶の湯」や「城・城下町」をメインテーマとするトップセールスを行う予定です。
これらの国際的な交流や連携を通じて、本市の魅力を世界に発信し、中長期的な展望に立って地域経済の活性化を導いてまいります。
【だれもがいきいきと活躍でき安心して暮らせる社会環境の整備】
翻って、本市の新たな展望を切り拓くためには、その担い手となるすべての市民の皆様が活躍できる社会環境が求められます。国籍・年齢・性別や、性自認、障がいの有無などにかかわらず、だれもがいきいきと自分らしく快適に暮らし働くことのできる地域社会の構築を目指してまいります。
このうち女性活躍に関しては、『隗より始めよ』の精神で、市職員が働きやすい職場環境を整えるため、今年3月、市役所で働く女性職員のキャリア経験や、子育てとの両立に際しての悩みを共有すべく、「女性職員ワークライフスタイル事例集」という冊子を発刊しました。
また、昨年12月には、手話が「言語」であるとの認識のもとで、「障がいの有無にかかわらず、すべての市民が互いに尊重して支え合い、心豊かに安心して暮らせる共生社会の実現」を基本理念とした「松江市手話言語条例」を制定しました。
さらに、今年3月には、新たな(第6次)地域福祉計画を策定し、市民、行政、社会福祉協議会、町内会・自治会、公民館、民間事業者、社会福祉法人など、地域福祉を担う主体が連携しそれぞれの役割を果たすことで、すべての市民が支え合いともに生きるまちづくりを進めています。
今後も、女性や障がいのある人が活躍する事例の紹介や、民間事業者向けのセミナーの開催などを通じて、多様な価値観を尊重し、だれもが活躍できる社会を実現すべく取り組んでまいります。
(2)楽しく子育てできる松江
次に、本市では、安心して楽しみながら子育てができ、こどもが健やかに育つ社会環境、つまり、地域全体がこどもの成長に関わることで、未来を担うこどもたちが多様な経験を重ね、自らの可能性を高めていける松江を目指してまいります。
【DXによる行政サービスの利便性向上、子育てしやすい環境】
本市はこれまでも、若い世代の定住や移住を促し、人口の社会増と出生数の回復を図ることを念頭に置いて、まち全体で子育てを応援する機運の醸成と、社会環境の整備・充実に取り組んできました。
AI・人工知能を活用し、24時間・365日、子育てにおける悩みや疑問に寄り添い解決をお手伝いする「まつえの子育てAIコンシェルジュ」は、今年4月末時点でおよそ3千人の方に利用登録していただき、子育ての一助として積極的に活用されています。
また、保育所の入所手続きにかかる保護者の負担軽減を図るため、入所申込みから結果の受け取りまで、オンラインのみで行うことのできる「スマート申請」を導入し普及・啓発を図っています。この結果、今年4月の保育所入所希望者の過半を占める52%が、「スマート申請」を利用して手続きを行っておられます。今年度中には、本庁窓口でもオンラインでの申請ができるようシステムを改修することとしており、市民の皆様のニーズに応じた行政手続きの運用改善と利便性の向上を図ります。
そのほか、病児保育施設がいつでも予約できる「あずかるこちゃん」や、母子健康手帳を電子化した「母子モだんだん」など、これまでに、子育て世代を支援するアプリケーションを相次いで導入・提供してきましたが、今後も、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した各種手続きのオンライン化を拡充して市民の皆様の負担を軽減し、だれもが安心してこどもを育てられる環境を整備してまいります。
【こども家庭センターなどによる相談対応】
さらに、本市は、妊娠期から子育て期にわたり、妊産婦、子育て世帯、こどもたちに対する相談支援をワンストップで担う「こども家庭センター」を、令和5年4月に開設しました。児童福祉法により設置が努力義務化されるより1年早く開設して以降、家庭に関する相談や訪問の件数は大幅に増加しており、昨年度の相談件数は開設前に比べて1.4倍、訪問・面談件数は2.5倍になっています。その結果、児童虐待やこどもの貧困などの事案が発見しやすくなり、速やかかつ効果的に対処できるようになりました。
また、近年社会課題となっているヤングケアラーについては、令和5年度からこども子育て部内に「ヤングケアラーコーディネーター」を配置し、きめ細やかな実態の把握に努めています。必要な家庭には、育児や家事支援のヘルパーを派遣するとともに、個別の状況に応じて学校や地域と連携し、早期の支援につなげているところです。
加えて、「子育て世帯」「高齢者」「障がい者」などの分野を問わない総合相談窓口として、平成29年に社会福祉協議会に設置した「ふくしなんでも相談所」については、出張相談の実施や、福祉施設・薬局での相談窓口、いわゆるサテライトの設置拡大により、市民の皆様がより身近な場所で相談できる体制を充実させてまいります。
近時、福祉にまつわる課題や法制度が複雑化する中で、市民の皆様から寄せられる多岐にわたる相談を、最も適した専門家が円滑に受け止められるよう、福祉・医療・司法・教育など多くの関係機関が連携して、重層的・包括的に支援できるよう取り組みます。
これらを通じて、だれもが安心して相談でき、頼りになる温かいサポート体制を構築し、市民の皆様のご期待に応えてまいります。
【子育てを応援する機運の醸成】
そして、子育て支援に関しては、令和5年度から、「いいいくじ」と語呂合わせできる11月19日を本市の「子育ての日」と定め、地域全体で子育てを支える機運を高めるイベントやキャンペーンを実施しています。昨年10月に開催した「第2回子育ての日ファミリーイベント・ぐんぐんフェス」には約3千人の方にご来場いただき、「子育ての日」が市民の皆様に浸透してきたものと実感しています。こうした取組みを通じて、子育て世代だけでなく、すべての市民が一体となって地域ぐるみで子育てを応援し、こどもたちの健やかな成長を支える環境を育んでまいります。
さらに、出産による身体的・精神的負担を軽減し、育児の不安を和らげる「産後ケア」の一環として、助産師への子育て相談のあとに、赤ちゃんをあずけて温泉につかりリラックスできる「温泉ゆったり産後ケア」を、昨年10月にスタートしました。今年3月までに88件のご利用があり好評だったことから、今年度は年間を通して実施するとともに、新たに、母親同士が交流して「ママ友」をつくることのできる「みんなでHAPPY産後ケア」を始めています。
こうした取組みを中心に、行政と地域が一体となって子育てを支える社会基盤を築き、地域から温かい目で見守られることで、子育て世代が安心して暮らせるまちを目指してまいります。
2.誇れるまち・松江
次に、本市の目指す将来像の後段に掲げる「誇れるまち・松江」について触れさせていただきます。
松江の有する、自然・歴史・伝統文化などユニークな魅力を生かし、市民の皆様がふるさとに対する誇りと愛着を育めるよう、地域資源の活用や伝統行事の継承、松江らしい景観の保全などを進めます。また、郷土愛を深めるための「ふるさと学習」や、地域内の交流に資するイベントを充実させ、世代を超えてまちの魅力を共有できる社会環境を創ってまいります。
(1)市民の皆様がふるさとを良くしたいと考える松江
なにより、住む人にとって「誇れるまち」であることが、住む人を主役とする、前向きで積極的なまちづくりにつながります。市民の皆様が、世代や立場を超えて知恵を絞り協力し合うことが、松江の魅力を増進し、誇りや愛着をさらに高める好循環をもたらすものと捉えています。
【ふるさと学習機会の積極的な創出】
本市では、次代を担うこどもたちが松江への誇りと愛着を育むことができるよう、年次に応じた体験型のプログラムによる「ふるさと学習」の機会を積極的に創出しています。昨年度は、およそ1,300人の小学3年生が、しじみ漁師から指導を受けて宍道湖でしじみ漁を体験し、自然の恵みを直に感じることで、ユニークな生態系について学んでいます。さらに、市内すべての小学6年生、およそ1,700人が「松江城授業プロジェクト」を受講し、専門家のガイドを聞きながら松江城内を散策しました。登閣後は、松江歴史館を訪ね、城と城下町が築かれてから400年の歴史を刻む松江を実感することで、ふるさとに対する親しみや愛情が芽生えるものと確信しています。そして、今年1月には、市内の中学2年生1,807人を対象に、職業体験イベント「MATSUE WAKU WORK」を初めて開催しました。このイベントでは、アナウンサーや銀行員、警察官や消防士など様々な職業を体験することで、働く意義や楽しさを学ぶと同時に、地元に魅力的な仕事があることを知る機会になっています。参加した生徒へのアンケートでは、「自分の将来を考えることができた」「やりたい仕事の選択肢が増えた」といった感想が聞こえてきています。中学校の先生やブースを出展した企業からも、「有意義なイベントだった」「次回も参加したい」など肯定的な意見が大多数を占めており、今年11月に2回目の開催を予定しています。
これらの取組みを通じて、こどもたちが早い時期から、生まれ育った地元の魅力や価値を体感することで、ふるさとに対する愛着や誇りが育まれることを期待しています。
【多様な学びの環境の整備】
また、本市では、児童・生徒が自ら学び考える力を身に付けられるよう、それぞれの個性にフィットする学び方を選択できる環境の整備に取り組んでいます。昨年9月には、揖屋小学校に、中国5県の公立小学校では初めてとなる「ラーニングコモンズ」を設置しました。ラーニングコモンズは、こどもたちの自由な発想を促し、同時に「聞く耳」も持って、グループワークを実践する場として大いに活用されています。児童・生徒に配備しているタブレット端末を効果的に用いながら、主体性や創造力、協調性や共感力を養い、それぞれが個性を生かして自己表現できる学びの環境を整えてまいります。
加えて、学校に通うのが難しいこどもたちの支援にも積極的に取り組んでいます。こどもたちが安心して自分らしく、社会や人とつながることのできる場の一つとして、オンライン学習支援プログラム「ボタンねっと」を用意しています。オンラインでの授業や個別指導により、自分のペースで学びを得られ、名前や顔を出さずに参加することもできます。また、松江城やフォーゲルパーク、堀川遊覧船など現場からライブ配信を行う「おでかけタイム」は、松江の魅力に触れることができ、こどもたちに人気のコンテンツとなっています。今後も、専門スタッフによる相談対応や学習サポートの充実化を図り、こどもたちが社会とつながりながら、それぞれの学びを進められるよう努めてまいります。
【持続可能な町内会・自治会、公民館の構築】
そしてまた、学びの環境の充実は、あらゆる世代にとって重要であり、なかでも「生涯学習」を提供する公民館は、各地域に欠くことのできない存在となっています。同様に、本市各地域における安心できる暮らしや市民活動を支えているのは、町内会や自治会にほかなりません。
今年は、1市7町村の合併により新松江市が誕生してから20年の節目です。この20年間で本市の人口動態や社会構造は大きく変容し、少子高齢化や担い手不足が深刻化する中、町内会・自治会、公民館の果たすべき役割やその手法について、市民の皆様のご期待に応えられる持続可能な姿を考え、見直しを図る時期を迎えているものと考えています。
各地域のつながりを維持し、福祉・文化・防災などを支え、市民の皆様が安心できる生活環境を確保するには、持続可能な町内会・自治会の在り方や、住民と行政をつなぐ公民館の役割についての検討が急務となっています。これらの問題意識をクリアにすべく、今年度、地域の実情やニーズを踏まえた検討を行い、町内会・自治会、公民館を地域コミュニティの核とする、時代に即した地域づくりを、市民の皆様とともに進めてまいります。
(2)にぎわいのある松江
そして、市民の皆様が憩い・集い・楽しむことのできる、にぎわいのあるまちなみの形成にも取り組みます。
本市の有する豊かな自然・歴史・伝統文化を土台に、人の営みが調和し、暮らしやすく出かけたくなるまちとなるため、中心市街地の活性化に力を入れてまいります。
【松江駅前の再開発による集う・楽しむ空間の創出】
JR松江駅前の再開発については、令和5年12月に発足した「松江駅前デザイン会議」において、市民の皆様のアンケート結果や議員の皆様からいただいたご意見を踏まえて、中長期的な視点から松江駅前のあるべき姿についての検討が進められています。松江駅前を「人々が憩い集う松江の顔・玄関」とすべく、「松江駅前に必要な機能の配置」や「松江らしさの演出」「回遊性の向上・にぎわいにつながる仕掛けづくり」などについて議論がなされ、限られた駅前のスペースに求められる交通結節機能、交流・防災機能、サービス機能などを効果的に確保・配置した、複数の「松江駅前デザイン」が取りまとめられる見込みです。
これに基づき、松江駅前の将来像として最良と考えられるデザインを選択したうえで、市民の皆様に丁寧な説明を行い、検討の進捗状況について適宜共有を図りながら、松江駅前の再開発を着実に進めてまいります。
【総合体育館周辺エリアの整備による憩いの場とにぎわいづくり】
さらに、松江駅前からくにびき大橋でつながる、松江市総合体育館は、来年10月にスタートする男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE PREMIER(ビーリーグプレミア)」の参入基準に適合するホームアリーナとするため、今年8月から改修工事に着手します。観客席5,000席の確保、スイート・ラウンジの新設などの機能強化を図ることで、スポーツのみならず防災の拠点性も高めてまいります。さらに、この改修に合わせて、北公園や県立プール跡地を含む周辺エリアでのにぎわい創出を目指し、今年3月に「総合体育館周辺エリア未来ビジョン」を策定しました。今年度は、本ビジョンに基づくサウンディング調査を行い、「公民連携」による整備に向けた検討を進めてまいります。
【「かわまちづくり」の推進と防災力の強化】
加えて、本市中心部の宍道湖畔や大橋川の沿岸では、引き続き「水の都・松江」の魅力を実感できるイベントを開催します。昨年度は、「ミズベリング松江協議会」が中心となって企画したイベントに、7千人以上が参加しました。こうした活発な取組みが国に認められ、昨年9月には、岸公園と白潟公園が「河川空間のオープン化区域」に指定され、宍道湖畔を商業目的で利用しやすくなったことを契機として、水辺空間の利活用をさらに進めます。
また、本市が国と連携して策定した「宍道湖・大橋川かわまちづくり計画」に基づき、国が整備を進める宍道湖北岸の親水護岸のうち、コンサートを開催できるオープンスペース「水辺ステージ」が、今年4月に整備されました。今年11月には、だれもが気軽にくつろげ、様々なイベントにも利用できる「多目的テラス」の供用が開始される予定です。さらに、令和10年度には、宍道湖で水遊びが楽しめる「ちゃぷちゃぷ広場」を含む千鳥南公園全体の供用が見込まれています。国や県との連携によって、順次水辺エリアの機能強化を図り、市民の皆様や観光に訪れた皆様が「水の都・松江」を満喫できる親水空間を創出してまいります。
そして、本市では、豪雨災害の未然防止の観点から、国や県と連携し、大橋川改修や中海・宍道湖の湖岸堤防整備に計画的に取り組んでいます。市民の皆様の生命・身体・財産を守るとともに、環境や景観との調和を図り、水辺の活用、防災力の強化、都市機能の向上に取り組むことで、持続可能で魅力的な「かわまちづくり」を推進します。
【中心市街地の活性化】
加えて、本市中心市街地に古くから脈々と受け継がれてきた伝統文化を最大限生かして、にぎわいの創出を図るため、引き続き「職人商店街」の形成に取り組みます。「本市ならでは」の伝統的ものづくりを支える匠の技を見て・触れて・体験できる店舗を「線」で結び、職人文化が息づく商店街を形成することで、かけがえのない伝統を次世代へ継承してまいります。
これまで、JR松江駅と松江城の間に位置する6つの既存店舗が、「職人商店街」を構成する拠点としてリニューアルするとともに、空き店舗などを活用した4つの複合施設が新規にオープンしました。昨年10月には、「職人商店街」のハブとなる「カラコロ工房」がリニューアルオープンし、中心市街地の回遊性は徐々に向上しています。
今年度は、新たに「職人商店街」の認証制度を創設し、統一したデザイン看板を掲示するほか、デジタルマップの作成やデジタルスタンプラリーの実施により、回遊性をさらに高めてまいります。
併せて、令和5年6月に、およそ30年ぶりに復活した「まつえ土曜夜市」は、市街地における夜のにぎわい創出に貢献しています。昨年度実施した3回にわたる「土曜夜市」の来場者数は、延べ7万6千人に上りました。今年も、7月の白潟天満宮の夏祭りとタイアップするなど、5回の開催を予定しており、昼夜を問わず多くの人が訪れる機会が定着することで、さらなる活気を呼び込み、市街地の魅力を増進してまいります。
また、JR松江駅北口を出て、高架に沿って西向きに歩くと白潟天満宮へとつながる動線「市道鉄道北沿(きたぞい)線」を、昨年7月に「歩行者利便増進道路」、通称「ほこみち」に指定しました。先月24日には「ほこみち」の活用事業者であるJR西日本山陰開発が、「まつえ土曜夜市」と連携した「シャミネ's ナイト・マーケット」を初めて開催したところです。
こうした、まちなかのにぎわいづくりを通じて、JR松江駅と松江城を結ぶ「L字ライン」の回遊性向上を図り、市民の皆様、観光客の皆様が「松江ならでは」のまちあるきを楽しめる空間を創出することで、本市の魅力をさらに高めてまいります。
(3)「MATSUEブランド」の確立
そして、こうした取組みによって、松江の知名度・認知度を高め、ブランドイメージを確立してまいります。
島根県の外国人延べ宿泊者数は、47都道府県中最下位にあり、海外での本市の知名度は皆無と言っても過言ではありません。国内においても、残念ながら本市の存在は全国的に十分な認知を得ていません。
まずは、国内において注目される都市となるべく、地域資源をフル活用して新しいチャレンジを重ね、他市のモデルとなる先進的な政策を展開することが肝要です。ここ数年の取組みの成果として、昨年11月には、毎日新聞社と早稲田大学が共催する「第19回マニフェスト大賞」において「PDCAサイクル」を回してバージョンアップする手法が外部から高く評価され、首長部門の最優秀賞を受賞しました。加えて、本市総合計画は、その内容のわかりやすさとメッセージ性も評価され、他の自治体から多くの問い合わせを受けています。また、日本経済新聞社による「共働き子育てしやすい街ランキング」で上位にランクインするようになり、本市が進める子育てしやすいまちづくりに対して高い評価が寄せられるとともに、本市の30歳代における人口動態について、令和4年に「社会増」に転じて以降、その増加幅が着実に広がっています。
さらに、脱炭素に関する取組みでも、堀川遊覧船の電動化をはじめとして、全国から一目置かれる存在になっており、昨年10月には、地球環境行動会議が主催する「GEA(ギア)国際会議」に招聘を受け、上場企業の社長や著名な大学教授に並んでパネルディスカッションに登壇しました。また、今月12日には、環境省との共催により、全国の脱炭素先行地域指定自治体が一堂に会する「ゼロカーボンサミット」が、本市において開催されるなど、露出の機会は確実に増えています。
今後も、本市が誇るユニークな地域資源に磨きをかけて、その魅力を効果的に発信することで、国内外から関心を集めるまちにしてまいります。
【ユニークなコンテンツを生かしたインバウンド促進】
本市には、今日まで先人が大切に守り、受け継がれてきた、世界に誇るべき「ホンモノの日本」を実感できる地域資源が残っています。松江城、神魂神社、佐陀神能、青柴垣神事、ホーランエンヤ、茶の湯など、唯一無二の文化資源を、質の高いストーリー性を持った観光コンテンツへと磨き上げ、国内はもとより海外からの誘客促進を狙います。
その一例として、日本の歴史や伝統文化への造詣が深く、本市の重点市場の一つであるフランスについては、今年2月、在日フランス商工会議所の会員向けに「茶の湯」と「城・城下町」をテーマとしたPRイベントを行い、好評を得たところであり、今年度、パリでのトップセールスを通じて、「MATSUEブランド」の浸透を図ってまいります。
【小泉八雲・セツのドラマを生かした観光振興】
今年秋には、小泉八雲と妻・セツをモデルにしたNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」の放送がスタートします。本市にとって、知名度とブランド力を高める千載一遇のチャンスであり、全国のみならず世界に向けて、松江の日常の営みや自然・伝統文化の魅力を発信してまいります。
昨年12月に官民が連携して設立した「小泉八雲・セツのドラマをイカしてバケる松江推進協議会」を主体に、ロゴマークを考案・活用した誘客戦略を展開するとともに、小泉八雲記念館における小泉セツ企画展の開催を来年9月まで延長するなど、誘客プロモーションに力を注ぎます。
また、市民の皆様にも世代を問わず、広く八雲とセツへの理解を深めていただくため、ふたりの出会いや作品をともに生み出した経緯などをまとめた「(仮称)一から知りたい 小泉八雲とセツの物語」と題した小冊子を製作する予定です。
「ばけばけ」を契機に松江の魅力を最大限発信し、地域の価値を高めるとともに、持続的なブランド形成を図ってまいります。
終わりに
これから始まる市政の4年間は、新たな松江を築き上げるための「飛躍の時」にすべきものと決意しております。
これまでに、「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」を創造すべく蒔いた種は、着実に芽吹き、育ち、松江の未来を形作る原動力となっています。
次の4年は、市民の皆様と率直に意見を交わす場をより一層充実させるとともに、民間企業・団体、大学、NPO、町内会・自治会、公民館などとの積極的な「公民連携」を通じて、まちづくり、産業・観光・文化・スポーツ振興、福祉・医療の充実、子育て支援、教育、環境の保全・創造、防災をはじめ、あらゆる施策をバランスよく推進し、本市の持続可能な発展を導いてまいります。
今、私たちの積極果敢なチャレンジによって、本市の新しい「時代」を切り拓き、かけがえのない私たちのまちを、将来を担う「次代」へとつないでいかなければなりません。
市民の皆様、議員の皆様とともに、「夢を実現できるまち 誇れるまち 松江」の創造に力を尽くしてまいりますので、ご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。
この記事に関するお問い合わせ先
政策部 政策企画課
電話:0852-55-5173
ファックス:0852-55-5535
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更新日:2025年06月17日