松江市における高齢者の移動支援および自動運転導入に関する提案(受付日:2026年3月30日)
寄せられたご意見
【1.背景】
松江市においては高齢化が進行しており、高齢者の日常生活における移動手段の確保が重要な課題となっています。特に買い物や通院といった生活行動において、移動手段の不足が生活の質の低下を招いています。
【2.現状の課題】
- タクシーの台数や運転手不足により、呼んでも利用できないケースが多い
- 地域によってはタクシー営業所が存在せず、交通空白が発生している
- 買い物支援(移動販売車等)のサービスが十分ではない
- 結果として高齢者自身が自動車を運転せざるを得ず、交通事故リスクが高まっている
【3.提案内容】
(1)コミュニティバスの充実
- 既存路線の増便および運行時間の見直し
- 利用実態に応じた柔軟なルート設定
- 小型車両の活用による効率的運行
(2)デマンド型交通の導入・拡充
- 予約制乗合交通の導入(電話・アプリ対応)
- 高齢者が使いやすい仕組みの整備
(3)自動運転技術の実証導入
- 交通量の少ない地域における実証実験の実施
- 買い物・通院ルートへの重点導入
- 将来的な本格運用を見据えた段階的整備
(4)国への制度・財政支援の要望
- 地方都市における自動運転導入支援の強化
- 補助金・規制緩和の拡充に関する提言
【4.期待される効果】
- 高齢者の外出機会の増加による健康維持および生活の質向上
- 交通事故リスクの低減
- 地域経済(商業施設等)の活性化
- 将来的な持続可能な地域交通モデルの構築
【5.実施の方向性】
- 短期:コミュニティバスの運行改善および現状調査の実施
- 中期:デマンド交通および自動運転の実証実験開始
- 長期:自動運転を含めた持続可能な地域交通体系の確立
ご意見に対する回答
ご高齢の方々をはじめ市民の皆様が、安心して穏やかに生活するためには、通院や買い物のための交通手段が欠かせません。
本市では、鉄道、路線バス、AIデマンドバスを含むコミュニティバス、タクシー、ライドシェアなど、多様な公共交通を組み合わせて交通の利便性を高めることで、「だれもが安心して、やさしく移動できるまち・松江」の実現を目指しています。
その一環として、令和8年4月から、本市交通局と一畑バスが、路線バスの共同運行を開始しております。等間隔ダイヤ、共通定期券、市街地中心部の一律運賃の導入などを通じて、利用される方々の利便性を高めると同時に、運転士や車両の効率化を図り、感染症拡大といった不測の事態にも耐えうる体制の確保に努めております。
併せて、令和8年4月よりバス路線を再編し、一畑バスの「マリンプラザ線」を、本市が運行する「島根コミュニティバス」に置き換えることで、島根町内から乗り換えなしで、複数のバス路線が経由する「川津」バス停まで往来できるようにいたしました。同じく、「御津コミュニティバス」につきましても、「春日南」バス停発着としていた運行便を、複数の路線が経由する「県民会館前」バス停まで延伸しております。
さらに、「東出雲コミュニティバス」については、上意東線、下意東線の2路線で、ご高齢の方の「お出かけ」需要が高い午前中の時間帯に、利用者からの予約に応じて、地域に精通した地元ドライバーによる効率的なデマンド運行を開始したところです。
八束地区、大野・秋鹿地区、八雲・忌部地区、宍道地区で運行しているAIデマンドバスに関しましても、従来の電話と専用アプリでの予約に加え、ご高齢の方も利用しやすいLINEでの予約受付をスタートしました。
こうした取組みを重ねることで、バス利用者の利便性向上と路線バスの効率的な運行を図り、ご指摘いただきました、ご高齢の方の外出機会の確保・拡大に努めてまいります。
一方で、全国的に課題となっている、バス・タクシーの運転士不足に対応するため、令和7年11月23日には、本市と出雲市、島根県旅客自動車協会が連携して「バス運転体験会&バス・タクシー就業フェア」を開催し、23名の就職意欲のある方に参加していただきました。
また、市内のタクシー事業者3社が、「日本版ライドシェア」の運行を始めており、午前中の移動ニーズへの対応とタクシードライバーの人材確保につなげています。
加えて、令和7年10月より、JR松江駅前から「テクノアークしまね」までの区間において、自動運転バスの実証実験を進めており、令和8年度も継続いたします。令和9年度に、「レベル4」(一定の走行区域や速度、走行環境などの特定の条件の下、システムがすべての運転操作を行う状態)の認可取得を目指して、早期の本格運行を実現すべく努めてまいります。
本市では、こうした施策を通じてバス・タクシーの運転士不足に対応すると同時に、交通事業者、公共交通の利用者、運転士、地域代表、行政からなる「松江市公共交通利用促進市民会議」の構成団体と連携して公共交通の利用を促進し、持続可能な公共交通体系の構築に取り組みます。
また、自動運転など先端的な取組みに当たり、国に対して制度面や財政面で支援を求めるとともに、路線バスやタクシーの運転士確保にかかる支援についても要望してまいる所存です。
この記事に関するお問い合わせ先
市民部 市民生活相談課
電話:0852-55-5169(市民活動推進係)、0852-55-5677(伺います係)
ファックス:0852-55-5544
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更新日:2026年05月19日