表彰工事概要(消防本部庁舎外壁改修工事)
表彰工事の概要
部門名 | 一般建築工事(中規模) |
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工事名 | 消防本部庁舎外壁改修工事 |
工期 | 令和元年8月30日から令和2年3月10日まで |
工事場所 | 学園南一丁目 |
表彰事業者名 | 松江土建株式会社 |
代表者名 | 代表取締役社長川上裕治氏 |
表彰技術者名 | 主任技術者中島光輝氏 |
工事概要 |
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表彰理由 | 本工事は、緊急出動を要する消防施設において施設を使用しながらの工事でしたが、積極的に関係者との調整を図り、施工方法、施工順序および動線計画等を工夫するなど臨機応変な対応により、緊急出動業務に支障をきたすことなく工事を竣工させました。品質、工程管理ともに適切であり、全体として優良な工事でした。 |
現場レポート(表彰工事紹介・技術者インタビュー)
松江市消防本部は、北消防署を併設し、日々多くの119番通報を受けて指令を出すなど、消防活動の中枢である。その庁舎は近年、老朽化により、外壁のタイルの落下や雨漏りなどが懸念されていた。そこで、消防職員や通行人の安全を守るとともに、建物の劣化を防ぎ、今後も健全に庁舎を使い続けることを目的として、本工事を行うこととなった。
外壁のタイルを補修する方法として複数の案が検討されたが、産業廃棄物の少なさや、コスト面や工期面でのメリットを考えた結果、既存のタイルを張り替えるのではなく、存置したまま改修することが最適だと判断された。それを実現するため、本工事では「タイルガードネット工法」が採用された。この工法は、タイルの目地(タイルとタイルの間)にエポキシ樹脂を注入し、タイルガードとよばれるピンを刺したうえで、ポリマーセメントモルタルを塗ることで、タイルが剥がれ落ちることを防ぐものである。
表彰技術者である松江土建株式会社の主任技術者(当時)中島光輝氏は、受賞について「会社や協力業者からのサポートのお陰で受賞できたと思うので感謝しています。また、受賞を周りから褒められることも増え、今後の業務の励みとなっています。」と語る。
施工時の苦労については「本工事は冬場にかけての工事で、天候に左右されることを考慮して、終盤に余裕を持たせた工程を計画しましたが、作業員不足などが原因で思うように工事が進まず苦労しました。ただ、幸いにも天候に恵まれ、工期内に無事施工でき、仕上がりの品質も満足できるものとなりました。」と話す。
一方で、24時間消防職員や緊急車両が活動する消防本部という特別な場所だからこそ、施工に際して細心の注意が払われた。「消防本部・北消防署の施設運営に支障が出ないように、工区管理や緊急車両等の動線確保、第三者の施設出入りに対しての安全に配慮しました。また、工事の計画を関係者の方々にご協力、ご理解いただけたことが非常に助かりました。」と振り返る。
松江土建株式会社
(写真左)代表取締役社長 川上氏
(写真右)主任技術者 中島氏
中島氏は、技術者としての今後の目標について「まだまだ経験や知識不足なところがあるので、日々の業務の中で吸収していきたいです。また、求められるモノに対してより品質の高いモノを提供できる人材になりたいです。」と語る。
また、建設産業で働くことについても聞いた。「ひとつの建物を造るのに多くの人が関わっています。1人ではできないことが形になっていく楽しさや、工事中に苦労した分、完成したときに達成感を感じられることが、やはりやりがいかと思います。また、今回のように表彰されたり、発注者の方に喜ばれたりするのは素直に嬉しく思います。」
これから建設業界を目指す人に対しては「建設業はどの地域でも必要とされる職業です。ただ、人手が不足している職種があったり、職人の高齢化が進んでいたりと先々技術力の低下の恐れがあります。ICT(情報通信技術)や新たな工法が登場しても、やはり人手は必要です。少しでもものづくりに興味があれば、一緒に建設業界で活躍していただきたいです。」とエールを送った。
最後に、中島氏が所属する松江土建株式会社のいいところを聞くと、「現場で困ったときのサポートがしっかり受けられるところです。」との答えが返ってきた。
重要拠点としての機能を保ち続ける消防本部庁舎は、これからも市民の安心・安全を守っていくことだろう。
(注意)事業者PR資料は次のリンク、ファイルをご覧ください。
(注意)本記事の内容は取材当時のものです。
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更新日:2023年02月01日