表彰業務概要(松江市新庁舎整備基本設計・実施設計業務委託)

本業務の表彰技術者である、株式会社石本建築事務所の監理技術者（当時）佐藤維氏は受賞の感想を、「当社、小草建築設計事務所、矢野建築設計事務所の3社設計共同体にて取り組んでまいりました設計業務が、このように評価いただき大変光栄に感じております。松江市の新庁舎プロジェクトご担当者及び関係者の方々に様々なご指導をいただきながら、この栄誉あるプロジェクトに携われたことに、こころより感謝申し上げます。竣工まで長い年月を要しますが、引き続き責任をもって業務に取り組んでまいります。」（佐藤氏）、「この度は優良建設工事等表彰を頂き、誠にありがとうございます。本業務においては設計チームの地元業者として、地域住民の方々や市内の様々な団体の方々からご意見やご協力を頂き、業務にも反映することが出来ました。受賞させて頂いたのもご協力いただいたみなさまのお陰だと感謝しております。」（小草氏）、「大変光栄で今後の励みとなります。ありがとうございます。」

（矢野氏）と話す。本業務で苦労したことは、「複数の敷地による建替フローの計画です。経済的かつ効率的な建て替え計画を心がけ設計を進めました。」、注目してほしいところは、「宍道湖に面したステップ状の外観と、室内から連続する屋外テラスです。竣工後は、市民の皆様によって様々にご活用いただけることを期待しています。」（佐藤氏）、心掛けたことは、「松江市民の方々が、気軽に利用したくなるような、松江らしさを感じ、市民のよりどころとなる市庁舎を目指したことや、宍道湖畔や松江城からの景観を守り、松江の街並みに溶け込む景観形成に配慮したことです。また、地場産材の活用や、歴史的にも古くから使われている材料にこだわった点も注目して頂きたいです」（小草氏）、「石本・小草・矢野、三社のJVにおいて、松江らしさ（風土）が何であるか、そして末永くかわいがっていただける庁舎（もちろん使い勝手も含め）を追求したことです」（矢野氏）と語る。

仕事における今後の目標は、「ひとつでも多く、より良い建築を造りつづけることです。」（佐藤氏）、「これからも、より多くの方々によろこんで頂ける建物の設計や、まちづくりに邁進していきたいと思います。」（小草氏）、「建築設計を通じて松江市に多くの魅力ある建築で国際文化観光都市の発展に役立ちたい。」、やりがいについては、「私共の構想が実際に形となり、市民の方々に喜んで使っていただけた時にやりがいを感じます。」（佐藤氏）、「建物づくりを通じて、様々な方々の生活や人生に携われること。また、まちづくりの一端を担うことが出来ることです。」（小草氏）、「考え抜いた建物が実現できる。」（矢野氏）と話す。これから建設業界を目指す人へは、「建築の設計・監理は、まちや建物の景観や防災といったハードだけでなく、そこに暮らすひとの日々の暮らしに深く関わり、よりよい変化を生み出すことのできる職業だと思います。」（佐藤氏）、「建築設計を通じて、携わる多くの人とのつながりや、ものづくりの喜びなどを体験し、社会の一員としても大きな役割を担える仕事だと思います。」（小草氏）、「現在建設の設計者が高齢化しています。松江市の将来の為、ぜひ若い方が設計を目指していただきたい。」（矢野氏）とメッセージを送った。最後に、それぞれの会社について紹介してもらいました。「中立的な立場の専門家集団として『良い建築を通じて未来を拓く』ことを目指す設計事務所です。業務エリアは全国にわたりますが、松江市とのご縁は深く、いままでに松江テルサ・市立病院・島根銀行本店・市庁舎の4件で設計・監理をさせていただいており、私自身も市民病院以降の3件に携わることができました。今後も、このご縁を大切に松江市の皆様に更なる貢献をさせていただければと思います。」（株式会社石本建築事務所）、「地域に根差した設計事務所として、様々な方々との対話を重ね、永く愛される建築を実現します」（株式会社小草建築設計事務所）、「多くの一級建築士を抱え、多岐に渡り設計活動をしております。」（矢野建築設計事務所）