現庁舎の状況

更新日:2023年02月01日

現庁舎の配置と概要

 本庁舎は、松江市の中央部、宍道湖を南に臨む風光明媚な場所にあり、複数の建物から成り立っています。

現在の本庁舎の配置

現在の本庁舎の配置図

(注意)スマートフォン等で縦横比が異なって表示される場合は、現在の本庁舎の配置図をご覧ください。

現在の本庁舎の概要

建物一覧表

(注意)スマートフォン等で縦横比が異なって表示される場合は、建物一覧表をご覧ください。

現庁舎の老朽化の状況

耐震診断

 平成19年度、20年度に耐震診断を実施した結果は、下表のとおりです。旧別館を除き、構造耐震指標(Is値)が0.6を下回る階があり、現行基準に見合う耐震性を持っていません。特にIs値が0.3前後の階がある第4別館は、大地震時において倒壊の危険性が高いと判断されました。

構造耐震指標(Is値)一覧

構造耐震指標(Is値)一覧表

(注意)スマートフォン等で縦横比が異なって表示される場合は、構造耐震指標(Is値)一覧表をご覧ください。

  • 第2別館、第3別館、職員会館は、現在、執務室として使用しておらず、元々庁舎として建築されたものではなく、建物の規模が小さいことから耐震診断の対象外としたものです。
  • 本館西棟は、平成17年に新耐震基準に基づいて建築された新しい建物であるため、同じく耐震診断の対象外としたものです。

躯体の残存耐用年数調査

 この調査は、平成26年度に実施したもので、調査結果は下表のとおりです。鉄筋かぶり厚さ(コンクリートの表面から鉄筋表面までの距離)とコンクリートの中性化の深さを元に残存耐用年数を推定したもので、本館本棟・北棟においては、残存耐用年数はそれぞれ5年、11年となりました。

躯体の残存耐用年数調査結果一覧

躯体の残存耐用年数調査結果一覧表

(注意)スマートフォン等で縦横比が異なって表示される場合は、躯体の残存耐用年数調査結果一覧表をご覧ください。

躯体以外の劣化状況

 躯体以外の各部(屋根・屋上、外壁、開口部、内部床・壁・天井、電気設備、給排水衛生設備、空調設備等)は、経年による劣化が進行していると判断されました。

  • 外部仕上げ:屋上防水、外壁等の劣化が進み、躯体に影響が及んでいる。
  • 内部仕上げ:クラック、剥離、漏水痕など、劣化が進んでいる。
  • 電気設備:全般的に更新が必要です。特に、非常時において電源の二重化はされておらず、非常用発電機を含め非常電源の整備が必要。
  • 機械設備:全般的に経年劣化が進んでおり更新が必要。

主な劣化事象

庁舎躯体等の写真

本館本棟北側柱脚

出隅主筋沿いに大きなクラックが入っている。この部分のコンクリートをはつり、内部の鉄筋の状態を確認した。

本館本棟北側柱脚に縦にひびが入っている写真
本館本棟北側柱脚の内部の鉄筋の中身をはがした状態の写真

第4別館外壁

第4別館の窓ガラスの下外壁にひびが入っている写真

外壁の全面にクラックが入っている。室内への漏水やコンクリート内部にある鉄筋が錆びる原因になる。

本館1階庇

本館の1階庇にひびが入っている写真

庇やバルコニー、外部階段にも随所にクラックがみられる。剥落によるコンクリート片の落下に注意が必要。

別館屋上

別館の屋上に水がたまり、左側の立上がり部の防水層が剥がれている写真

排水が詰まっており、雨天時には水がたまる。立上がり部の防水層が摩耗し、剥がれている。

本館中庭の地盤沈下

本館の中庭が地盤沈下して段差になっている写真

建物廻りが地盤沈下しており、舗装やタイルが暴れ、随所に段差が生じている。

本館内部壁

本館の内部壁に縦にひびが入っている状態の写真

屋内壁や梁型・柱型にもクラックが見られる。

本館2階天井

本館の2階天井がたわんでいる状態写真

木下地で、たわみがある。漏水痕が随所にある。壁はクラックが多数あり、モルタルも浮いている。

別館外部金物の腐食

別館の外部金物の柵が腐食している写真

外部の金物(手すりなど)が錆により腐食している。

第4別館屋上にある設備機器

第4別館の屋上の錆がついている設備機器を上から撮影した写真

設備機器は耐用年数を経過している。屋外にある機器は錆が見られる。

本館汚水管の腐食・詰まり

本館の汚水管の腐食が進んでいる状態の写真

建設当時からの排水管(鋼管)のため腐食が進んでいる。管内の錆コブにより流れが悪くなっている。

現庁舎の課題と新庁舎整備の必要性

現庁舎の課題 

  1. 耐震性の不足、災害対策機能の不足
  2. 老朽化の進行による安全性の低下、環境負荷が高く非効率
  3. 窓口の分散化による市民サービスの低下、窓口スペースの狭あい、執務室の狭あい
  4. バリアフリーの欠如、快適性の不足

 上記の課題の対策としては「既存庁舎の大規模改修」と「新庁舎建替え」が考えられますが、大規模改修を行っても躯体の寿命が延びるものではなく、ライフサイクルコストの比較においても大規模改修は建替えに比べて割高となるという結果が出ました。

下矢印

これらのことを総合的に判断し、「新庁舎建替え」を検討することとなりました。

この記事に関するお問い合わせ先

財政部 新庁舎整備課
電話:0852-55-5454
ファックス:0852-55-5570​​​​​​​
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