高齢者帯状疱疹予防接種
令和7年4月から高齢者を対象とした帯状疱疹ワクチン予防接種が、予防接種法に基づく定期予防接種となりました。
なお、予防接種を受けることは義務ではなく、ご本人が接種を希望した場合のみ接種できます。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)とワクチン
帯状疱疹は、過去に水痘にかかった時に体の中に潜伏した、水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経支配領域に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水泡が出現する病気です。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹の予防にはワクチン接種が有効です。接種についてはかかりつけ医にご相談ください。
令和7年度の対象者と予診票について
令和7年度の対象者は、松江市に住民登録している人で、令和7年4月1日から令和8年3月31日までに以下の年齢に該当する人です。今年度の対象者には令和7年4月上旬に予診票を郵送しています。
- (注意1)以下の対象者が定期接種となるのは令和7年度限りです。5年後、再度定期接種の対象にはなりません。来年度以降に接種する場合は、任意接種となり全額自己負担となりますので、ご注意ください。
- (注意2)令和6年度までに帯状疱疹ワクチンの接種を完了している人は対象外ですが、以下の対象者で、当該予防接種を行う必要があると医師が判断した場合は対象となります。
令和7年度中の年齢が65歳の人
令和7年度中の年齢 | 対象者の生年月日 |
65歳 | 昭和35年4月2日から昭和36年4月1日生まれの人 |
令和7年度中の年齢が下記の表に該当する人(経過措置)
令和7年度中の年齢 | 対象者の生年月日 |
70歳 | 昭和30年4月2日から昭和31年4月1日生まれの人 |
75歳 | 昭和25年4月2日から昭和26年4月1日生まれの人 |
80歳 | 昭和20年4月2日から昭和21年4月1日生まれの人 |
85歳 | 昭和15年4月2日から昭和16年4月1日生まれの人 |
90歳 | 昭和10年4月2日から昭和11年4月1日生まれの人 |
95歳 | 昭和5年4月2日から昭和6年4月1日生まれの人 |
100歳 | 大正14年4月2日から大正15年4月1日生まれの人 |
令和7年度中の年齢が101歳以上の人(令和7年度のみ)
令和7年度中の年齢 | 対象者の生年月日 |
101歳以上 | 大正14年4月1日以前の生まれの人 |
101歳以上の人は令和7年度に限って全員対象となります。
下記の障がいを有する人
満60歳以上満65歳未満で、ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する人(免疫機能の障がいで身体障がい者手帳1級相当)
自己負担金
帯状疱疹ワクチンは2つの種類があります。医師と相談して接種してください。
ワクチンの種類 | 接種回数 | 1回あたりの自己負担額 | 医療機関での支払い合計額 |
生ワクチン | 1回 | 2,500円 | 2,500円 |
不活化ワクチン | 2回 | 9,000円 | 18,000円 |
(注意)生活保護世帯の人は無料になります。生活保護受給証明書の原本を医療機関に提出してください。
実施場所
接種可能な医療機関は下記のファイルからご確認ください。
令和7年度高齢者帯状疱疹予防接種受託医療機関一覧 (PDFファイル: 199.3KB)
持ち物
- 郵送した予診票(予診票がないと接種できません)
- マイナンバーカード等(生年月日が確認できるもの)
- 健康手帳(所持している人)
- (生活保護世帯の人は)生活保護受給証明書の原本
使用する帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研の乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」®)と不活化ワクチン (GSK 社のシングリックス®)の2種類があり、接種回数や接種方法、接種スケジュール、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
ワクチンの製品名 | 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」® | シングリックス® |
ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種方法 |
皮下に接種 (インフルエンザと同じ) |
筋肉内に接種 (新型コロナと同じ) |
接種回数 | 1回 | 2回 |
接種間隔 | ー | 通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 |
いずれのワクチンも、医師が特に必要と認めた場合は、インフルエンザワクチンや新型コロナワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチンなどの他のワクチンと同時接種が可能です。ただし、生ワクチン(阪大微研)については、他の生ワクチンと27日以上の間隔を置いて接種する必要があります。
(厚生労働省「帯状疱疹の予防接種についての説明書」より引用)
帯状疱疹ワクチンの効果
帯状疱疹ワクチンの効果については以下のように報告されています。
生ワクチン(阪大微研) | 不活化ワクチン(GSK社) | |
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | ー | 7割程度の予防効果 |
また、合併症の1つである、帯状疱疹後神経痛(PHN)に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、不活化ワクチンは9割以上と報告されています。
(厚生労働省「帯状疱疹の予防接種についての説明書」より引用)
帯状疱疹ワクチンの副反応
帯状疱疹ワクチンの接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、不活化ワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(阪大微研) | 不活化ワクチン(GSK社) |
70%以上 | ー | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤*、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* | 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
*ワクチンを接種した部位の症状(各社の添付文書より厚生労働省にて作成)
(厚生労働省「帯状疱疹の予防接種についての説明書」より引用)
健康被害救済制度について
予防接種は、感染症を予防するために重要なものですが、健康被害(病気になったり障がいが残ったりすること)が起こることがあります。極めてまれではあるものの、副反応による健康被害をなくすことはできなことから、救済制度が設けられています。
詳細は次のリンク先をご覧ください。
注意事項
- 定期接種の対象者がすでに一部の接種を任意接種として行った場合は、残りの接種を定期接種として扱います。
- 帯状疱疹ワクチンの交互接種(2種類の異なるワクチンを組み合わせて接種すること)はできません。
- 帯状疱疹にかかったことのある人も対象の年齢であれば定期接種として受けられます。
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部 健康推進課
郵便番号:690-0045 松江市乃白町32番地2 保健福祉総合センター内
電話:0852-60-8162(保健総務係)
電話:0852-60-8174(保健企画係)
電話:0852-60-8154(地域保健グループ橋北)
電話:0852-60-8156(地域保健グループ橋南)
電話:0852-60-8173(予防接種室)
ファックス:0852-60-8160
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更新日:2025年05月07日