たばこによる健康被害など

更新日:2024年04月09日

たばこのリスク

  • たばこは、アスベスト等と並んで「ヒトへの発がん性を示す十分な証拠がある」とするグループ1に区分されています。たばこの煙には、4000種類以上の化学物質が存在し、その中の60種類以上の物質について発がん性が指摘されています。また、たばこの煙はDNAの損傷、炎症、酸化ストレス等のメカニズムを介して、がんや循環器疾患、呼吸器疾患等の健康リスクを高めることが指摘されています。
  • 喫煙は、慢性腎臓病(CKD)の発症と重症化の一因です。糖尿病の人が喫煙すると、腎臓の機能がさらに低下してCKDや透析に至るリスクが高まり、透析に至る期間も短くなるという報告もあります。
  • 喫煙本数が多いほど、糖尿病を発症しやすく吸わない人に比べて、全体で1.4倍、20本以上で1.6倍糖尿病にかかりやすいとの報告があります。
  • 喫煙は、糖代謝異常(血糖値の上昇、インスリン感受性の低下など)や脂質代謝異常(HDLコレステロールの低下、中性脂肪やLDLコレステロールの上昇)を引き起こします。
  • 喫煙はメタボリックシンドロームと同様に、循環器疾患のリスクを2倍高めます。喫煙とメタボリックシンドロームが重なると、循環器疾患のリスクはさらに高くなります。
  • 喫煙者は様々な病気にかかりやすいだけでなく、食生活の偏りや身体活動の不足といった生活習慣の乱れを併せ持つことが報告されています。

(出典:厚生労働省ホームページ)

「国立がん研究センターがん情報サービス」より

たばこを吸っている本人がなりやすいがんの種類の説明図

図3:たばこを吸っている本人がなりやすいがんの種類(科学的に明らかなもの:レベル1)

(厚生労働省「喫煙と健康喫煙の健康影響に関する検討会報告書」(2016年)より作成)

たばこの「五つのもったいない」

五つのもったいないー生活編ー

  1. 時間を奪われる…1日5分×15本で、一日1時間以上の時間を奪われる。
  2. 老けて見える…皮膚の黒ずみやしわが増え、乾燥肌になりやすい。
  3. たばこ代がかかる…例えば一箱(20本入り)410円のたばこを1日一箱吸うと、1年で約15万円かかる。
  4. 病気になって医療費がかかる…たばこは万病のもと。免疫力の低下も引き起こす。
  5. 家族も道連れ…受動喫煙のため、家族も病気になりやすい。親が喫煙すると子どもは、親が喫煙しない場合に比べ将来2、3倍喫煙しやすくなる。

五つのもったいないー仕事編ー

  1. 知らないうちにお客様に嫌がられている…たばこを吸わない人は匂いに敏感。
  2. 仕事をさぼっているように見られる…喫煙による労働生産性の損失は喫煙者1人で年間平均約20万円。
  3. 病気で休みがちになる…たばこを吸う人は、吸わない人に比べて2倍会社を休みやすい。
  4. ストレスがさらに増える…ニコチンを補給してイライラを一時的に抑えただけ。
  5. 火事の原因にもなる…火事の原因の第2位。

(出典:厚生労働省ホームページ)

たばこの煙を吸わされる「受動喫煙」について

国民の8割以上は非喫煙者です(厚生労働省平成27年国民栄養調査)。

受動喫煙の健康被害も深刻です。受動喫煙により、肺がん、虚血性心疾患で年間6,800人が亡くなっていると報告されています。

低体重児、乳幼児突然死症候群、子どもの呼吸器疾患や中耳炎も受動喫煙によってリスクが高くなります。

(出典:厚生労働省ホームページ)

禁煙したいと思ったら

禁煙で体内のニコチンが減ってくると、イライラ等の禁断症状が出現し、「やめたい」と思っていてもなかなかやめられず、吸ってしまうことが多くあります。

喫煙は「ニコチン依存症」という病気と捉え、禁煙外来の受診や禁煙補助薬などの医学的な治療により禁煙をスムーズに進めることができます。

また一定の要件を満たせば、禁煙治療に医療保険が適用されることになり、金銭的負担が軽減します

たばこに関する法律・通知等

健康増進法の一部を改正する法律(平成30年法律第78号)が成立し、令和2年4月1日から全面施行されました。これにより、望まない受動喫煙の防止がマナーからルールに変わります。

たばこと健康に関する情報

たばこの健康への影響について情報発信しているサイト

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