公立幼稚園の再編について

更新日:2025年02月01日

松江市の公立幼稚園は、平成26年には26園あり、園児数は850人を超えていました。しかし、共働き世帯の増加による保育所ニーズの高まり等により、令和5年には園児数は300人以下に減少し、令和7年2月現在では6園が休園している状況です。

人間形成の基礎を培う極めて重要な幼児期に、主体性や社会的態度を身につけていくには、多くの同年齢の友達と関わることができる規模による教育・保育環境が望まれます。

本市では、こどもにとって望ましい集団規模で生活できる環境を整えるため、令和5年3月に「松江市幼稚園・保育所・認定こども園あり方計画」を策定しました。

その中で、公立幼稚園・保育所等においては活力ある幼児教育・保育を推進するため中学校区を一つの単位とし、年齢別のクラス編成ができる園児数20名を基準として再編を検討するという考え方を示しました。

令和6年3月には再編の区域と対象となる幼稚園を具体的に公表し、令和6年4月から8月にかけて説明会を開催しました。そこでいただいた以下のご意見を踏まえ、検討事項を整理し、令和6年11月より保護者の皆様や地域の皆様向けに説明会を開催しています。

<4月から8月にかけての説明でいただいた主な意見>

  • 再編時期(いつ再編するのか)
  • 弁当の提供はされるのか
  • 幼稚園のPR(預かり保育を実施していることが市民が知らないのでは)
  • 通園手段(交通手段がなく、再編され自宅から距離があると通うことが出来ない)
  • 園の名称や園歌はあらためるのか
【参考】松江市内の公立幼稚園数及び園児数の推移(毎年4月時点・幼保園を除く)
H26 H27 H28 H29 H30 H31 R2 R3 R4 R5 R6
園数 26 26 26 26 24 23 21 20 19 19 15
園児数 859 802 773 742 689 616 550 481 362 295 226

【休園】生馬・恵曇(平成30年)、竹矢(令和2年)、本庄(令和3年)、大野(令和4年)、忌部(令和6年)

【幼保園化】やくも(平成31年)、出雲郷・意東・揖屋(令和6年)

【統合】大谷・玉湯(令和2年)

再編の考え方

市立幼稚園においては再編するメリットを活かしながら教育・保育環境の充実を図ります。

なお、幼稚園が再編されることにより、幼児教育への影響を懸念されるご意見もありますが、平成30年に幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携認定こども園教育・保育要領が改訂され、それぞれの施設で3歳児から5歳児の教育の共通化、小学校就学時のこどもの育ちの方向性が示されるなど、どの幼児教育、保育施設も同じ方向性をもって次代を担う大切なこどもを育てる施設であると位置づけられました。本市においても、本市の目指すこどもの姿と目指す保育者像を示して共有化することを目的に「松江市幼児教育こどもまんなかビジョン」を令和6年3月に策定し、新たに0歳児から5歳児までに育てたい力とその力を育む保育者の支援などのカリキュラム等を盛り込むなど、幼児教育の充実に力を入れています。

このビジョンの浸透にむけて研修の開催や指導の充実を図るなど、今後も市内全ての幼稚園、保育所、認定こども園等でさらに質の高い幼児教育が行われるよう積極的に取組を進めてまいります。

再編の方針

  • 活力ある幼児教育・保育を推進するため、中学校区を単位とし、年齢別のクラス編成ができる園児数20名を基準に再編します。
  • 再編後、廃止となる施設の建物等の利活用は、地元の意向を踏まえ活用策を検討します。

検討事項

令和6年4月から8月にかけての説明会にていただいたご意見を踏まえ、以下の「充実を図る事項」「配慮する事項」について検討しております。 検討事項については、保護者の皆様や地域の皆様のご意見を元に検討を進めていきます。

充実を図る事項

(1)教育・保育環境の充実

多くの同年齢の友達と関わることができる集団規模となり、人間形成の基礎を培う極めて重要な幼児期に、主体性や社会的態度がより身につけることできる教育・保育環境となります。

また、財務資源を集中的に投資できることから、より安心安全な保育環境を作ることができます。

(2)弁当提供

再編された令和10年度からの弁当提供に向けて調整をしていきます。

(3)幼稚園における子育て支援機能の充実

育児不安やストレスを感じる保護者の相談体制を充実させるため、未就園児の保護者などが、市立幼稚園といった身近な場所で、子育て相談や支援、他の保護者や地域住民との交流が行えるよう検討を進めます。

(4)幼稚園のPRの充実(預かり保育、カリキュラム)

市公式ホームページやSNSでの情報発信の充実を図ります。

(5)カリキュラムや年間行事、特色、地域との交流等の継承

カリキュラムや年間行事、特色、地域との交流について継承されるよう、令和8年度から令和 9年度にかけて再編予定の幼稚園間で協議します。

(6)園名や園歌、園章

園名や園歌、園章は、令和10年度に向けて検討を進めます。

(7)保幼小連携の推進

現在の保幼小連携が継続されるよう、隣接する小学校との保幼小連携を図ります。また、同一中学校区内にある小学校との交流も検討するほか、幼稚園の再編に限らず、保幼小連携の充実を図ります。

配慮する事項

(1)再編時期と再編区域

<再編時期>

   令和10年4月再編(ただし、途中であっても在籍児数が3名未満もしくは1世帯となった場合は休園)

令和7年度に入園した園児が卒園する令和9年度末をもって再編を図ることとし、令和7年12月の募集時期(令和8年4月入園)から再編時期など具体の周知を図ります。(令和6年12月の募集時期では再編計画について周知します)

<再編区域>各校区の青色の幼稚園舎を使用予定

再編する区域については、安心安全な教育ができるよう、施設の老朽化等を勘案し、以下の通りとします。なお、「第二中・本庄中校区」で使用する園舎はあらためて検討します。

【第一中校区】   城北、生馬(休園中)

【第二中・本庄中校区】   母衣、川津、朝酌、持田、本庄(休園中)検討中

【第三中校区】   中央、雑賀

【第四中・湖東中校区】   古志原、大庭、竹矢(休園中)

【湖南中校区】   幼保園のぎ、忌部(休園中)

【湖北中校区】   古江、秋鹿、大野(休園中) 湖北幼稚園に再編

【鹿島中校区】   佐太、講武、恵曇(休園中)

今回の再編の対象外・・・【第四中校区】津田【玉湯学園校区】たまゆ 

(2)通園タクシー

園児数が減少し、計画より早く休園する場合で、幼稚園への通園を希望するが、通園手段がない園児には令和9年度末まで通園タクシーの運行を検討します。

(3)職員配置

園児数が減少し、計画より早く休園する場合は園児を安定的に保育できるよう、職員配置については配慮します。

(4)特別支援幼児教室の継続

ニーズを勘案しながら、現行の教室数を確保できるよう努めます。

この記事に関するお問い合わせ先

こども子育て部 こども政策課
電話:0852-55-5666 (こども政策係)
電話:0852-55-5032(安心子育て係)
ファックス:0852-55-5562
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