市長定例記者会見(令和3年3月24日)

更新日:2023年02月01日

参考資料

(時事通信)市長から人事異動について説明をお願いします。
(松浦市長)4月1日付の人事異動の概要について説明します。組織・人員体制については人口減少対策への取り組み、それから新型コロナウイルス感染対策とワクチン接種の体制整備が必要なことから、見直すべきところは積極的に見直し、効果的・効率的に業務を遂行するためのものにしています。次に組織・機構の見直しの主な内容は、まず1点目が新型コロナウイルスワクチン接種体制です。1月15日にワクチン接種実施本部を設置していますが、4月からのワクチン接種に万全を期すために専任部長を配置することにしました。実施本部は現在10名体制ですが、これを増員して14名体制とします。2点目は新型コロナウイルスの感染症対策として保健所の組織強化を図ります。保健所職員を2人増員したうえで現在の衛生指導課を分割し、食品衛生課と薬事感染症対策課を設置します。また、市保健衛生課についても保健所と連携して対応するため1名増員します。3点目は松江城所管の一元化で、これまで歴史まちづくり部、観光振興部に分かれていた松江城に関する事務の所管を歴史まちづくり部に一元化します。4点目は公園と緑地保全に関する事務を、これまでの歴史まちづくり部から都市整備部へ移管します。これは公共土木施設の整備、維持管理と利活用をスムーズに行える体制にするためのものです。5点目はマイナンバーカードの普及体制の強化です。市民課のマイナンバーカード交付促進室を2人増員し、イオン窓口の申請受付・交付体制を強化することにしています。
次に令和3年4月1日の人事異動についてです。市長選挙の年は、原則として6月1日付で人事異動をしますので4月1日の異動は必要最小限度にとどめていましたが、今回はたくさんの部長級職員が定年退職を迎えることや、新型コロナウイルス感染症対策を継続して対応する必要があることから、行政の継続性を維持していくための人事異動を4月1日に行ったところです。また、副市長と企業局長が任期を迎えますが、これに伴う人事異動などについては新しい市長の下で行っていただくことになります。今回の人事異動の規模は企業局を含めて全体で641人、昨年度と比較して15人の増です。昨年度は原則として4月1日に行う人事異動でしたけれどもそれを15人上回っており、4年前の市長選挙の年の4月異動と比較すると201人の増となっています。3月31日付の退職者は71人、4月1日付の新規採用者は75人です。女性の管理職は前年度から6人増えて38人となり、管理職に占める女性職員の割合は24.7%、目標の20%を大きく上回ることになりました。今後は新たに目標を設定し直して対応していく必要があると思っています。

主な人事異動者について説明します。まず、最優先課題である新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた危機管理体制に万全を期していくために、2人の部長を勤務延長としたところです。延長するのは総務部長の講武直樹と健康部長の小塚豊の両名です。その他の部長級は、政策部長は現在の産業経済部長の山根幸二、産業経済部長に都市整備部次長の森原透、健康部新型コロナウイルスワクチン接種事業部長に政策部地域振興事業部長の足立保、子育て部長に財政部次長の林忠典、環境保全部長に観光振興部次長の花形泰道、都市整備部長に都市整備部次長の爲國岳彦、会計管理者に教育委員会次長の杉谷薫、副教育長に教育委員会次長の寺本恵子と、島根県教員教育委員会から出向の成相和弘、市議会事務局長に市議会事務局次長の福島恵美子、監査委員事務局長に財政部次長の林真樹、上下水道局上下水道部長に吉岡秀樹、上下水道局上下水道部技監に中倉隆、市立病院看護局長に吉岡佐知子をそれぞれ起用したところです。説明は以上ですので質問などがあればお願いします。
(時事通信)人事異動に関して質問がある社はお願いします。
(山陰中央新報)新型コロナウイルス関連で健康部に部長が2人になるということですが、部長の業務のすみ分けをもう少し教えてください。
(松浦市長)新型コロナウイルスの対応をスムーズにやっていかなければいけないということですが、担当の小塚健康部長は通常だと今回で定年退職となります。新部長にいきなりバトンタッチとなると軌道に乗るまでに時間がかかるということで、当面は2人体制でやることにしています。小塚部長には勤務延長をかけていますので、新任となる足立部長は当面見習いながらやっていき、ゆくゆくはバトンタッチをしていくという考え方です。
(山陰中央新報)これまで感染者が出ると小塚健康部長から記者発表がありましたが、そういったことはこれまでどおりという認識でいいですか。
(健康部長)私からお答えいたします。基本的に健康部長を小塚が引き続きやりますので、これまでと同じような対応になります。4月になったら新型コロナウイルスワクチン接種を本格的に進めていかないといけませんので、これがスムーズにできるように、足立は保健センターにあるワクチン接種実施本部に当面専任して指揮管理をする形を考えています。
(山陰中央新報)保健衛生課の増員は保健師ですか。
(総務部長)保健師ではなくて事務職員を増員します。
(山陰中央新報)総務部長に伺いますが、新型コロナウイルスワクチン接種実施本部に担当部長を配置して、職員も正規職員10人から4月1日に14人に増員するとなっているのは、ワクチン接種実施本部の正規職員の人数の増ということですか。
(総務部長)はい。これは実施本部の職員の数です。
(山陰中央新報)勤務延長の期間は、例えば1年とか期間はありますか。
(松浦市長)勤務延長は1年を単位にしています。辞令上は1年という形になると思いますが、必要がなくなった場合には途中で交代することもあり得ます。
(山陰中央新報)先ほどの市長の説明では、新しい健康部長だとスムーズに業務がいかないことが考えられるということでしたが、軌道に乗ればそこで勤務延長が解除される可能性があるという感じでしょうか。
(松浦市長)それはあると思います。もちろんワクチン接種を当面やってもらうということですが、市民の皆さんから見てこれまで全くやっていない人が一人だけ交代で入ることに不安感を持たれると思いますので、そこらも考慮して対応していきたいと思います。
(朝日新聞)これまで松江市でこういう形で勤務延長というのはありましたか。
(松浦市長)今の星野副市長が政策部長で定年退職になるときに勤務延長をかけたケースがあります。
(朝日新聞)星野さんの場合は何かの事業があって延長したということですか。
(松浦市長)政策部はかなり重要なポストですので後任に適任者がいないというような場合で勤務延長をかけました。
(山陰中央新報)女性の管理職の登用に関してですが、部長級にも何人か名前がありますけれども前年度と比較して増やした理由を教えてください。
(松浦市長)今回、意図的に増やしたということではありません。これまでずっと女性に占める管理職の割合は20%を目標に置いて、それをクリアするよう時間をかけて女性職員を育成してきたのが、今回、部長級や管理職に登用する人が増えたということです。特に何か機械的に増やしたということではありません。
(朝日新聞)女性の管理職の登用率ですが、松江市の場合は何級以上を管理職としていますか。
(総務部長)課長級以上です。
(TSK)人事異動でコロナ対策のための加配はわかりますが、それ以外にもまちづくりなどの部署での増員、松江城所管の一元化や公園緑地課の都市整備部への移管などがありますが、次の市長にバトンタッチする中で松浦市長がこの人事異動に込めた思いなどはありますか。
(松浦市長)松江城についてはこれまでも一つの課題としてありました。それは松江城を2つの部が所管をしているということです。一方は観光、もう一方は文化財というそれぞれの視点でやっていましたが、一つの文化財を複数の部で所管することになるといろいろうまくいかないこともあるので、一つの部で所管するのがよいのではないかということがありました。どっちが所管するかについては、文化財をきちっと維持管理をした上で観光に活用しようということで文化財の維持管理に基本を置いてやくために歴史まちづくり部での所管の一元化に踏み切ったということです。それから土木施設についても一元化を図っていくということで、公園部門を都市整備部に移管しました。これもかねてから言ってきましたが公共空間の利活用という大きな課題があって、公共空間といった場合には公園のほか、道路、河川敷などが同じような考え方で管理、利活用をやっていく必要があるのではないかということで都市整備部に一元化しました。それ以外の政策的な視点で組織を変えるようなことは新しい市長の下でやっていただく必要があると思っています。
(TSK)国では今LINEの問題で各自治体に対して利用している場合の報告を求めたりしていますが、松江市でLINEの問題で影響はありますか。
(総務部長)大きな支障はないものと考えています。
(TSK)お城まつりに関しての発表では今年も観賞だけにしてくださいという呼びかけがあり、2年連続で縮小という形になりましたが、市長からどういうふうに花見をしてほしいというのがあれば教えてください。
(松浦市長)早く通常の姿に戻ってほしいという気持ちはありますが、そこで密になってクラスターが発生するようなことだけは避けないといけない、国もしきりとそう言っていますので致し方ない話かなと思っています。

(時事通信)人事案件以外の質問があればお願いします。
(NHK)市長としては最後の市議会を終えられて任期も残り1カ月を切っているところで、改めて20年以上にわたるかじ取りの中で印象に残った出来事と、任期も残り少なくなってやり残したと感じることもあると思いますが、そういったことを新しい市長にどうしてほしいかということを併せてお伺いします。
(松浦市長)予算にしても条例にしても議決をいただかないと執行できないのでいろいろな意味で難儀をしました。しかし、それは議員自身もそれぞれの地域や団体を代表して選出されていて、いろんな話や経験を踏まえての深い立場があると思いますからそういったものは尊重してやっていく必要があると思います。私のお別れの懇談会を議会で開いていただき、そこでも申し上げましたが、是々非々で議会は私たちに対応してこられたことに対して、私たちは感情的に対応するのではなく冷静に議員さんの立場とか人格とか人権、そういったことを踏まえて対応してきたつもりですし、これからもそういうことが大事なのではないかと思います。そのことが議会と執行部の良好な関係、制度が期待している関係になるのではないかと思っています。新しい市長さんが誰になっても自分が考えたことが議会を無視して何でもできるということではなくて、どちらもが有権者の代表ですので、言わば直接民主主義がぶつかるわけですからそれを踏まえて対応していただく必要があるんじゃないかと思います。決して感情的にならずに冷静に相手を重んじて対応していくことが一番の原点ではないかと思います。
(NHK)任期の中で特に思い出に残っている出来事はどういうところですか。
(松浦市長)市町村合併です。周辺の町村の人は当然自分たちのアイデンティティーがきちっと残るようにという気持ちがありますので対等合併を望んでおられました。それに対して市議会は人口比からいっても編入合併だという考えで、両者の言い分は私もよく分かっていました。合併を成就しなければいけないという思いの中で譲るところは譲って対等合併に踏み切ったわけですが、そこは市議会にも最終的には理解をいただき、そのことには本当に感謝しています。議会との関係で一番対立が強かったのはそこでしょうか。
(中国新聞)松江市の人口についてお伺いします。住民基本台帳ベースでは2月末で20万456人となって20万人の瀬戸際だと思います。その受け止めと、人口減少対策について改めて市長の考えをお伺いします。
(松浦市長)20万人というのは一つの象徴的な話ですので何としても守っていきたいと思いますが、人口減少の一番大きな原因になっているのは出生率、出生者数が急激に落ちているところではないかと思っています。4、5年前までは年間出生数が1,800人台でしたが、現在は1,500人を切るかどうかになって短期間に急激な減少が起こっていることを非常に憂慮しています。これを改善するには出生率を上げていくことが必要ですが、これは難しいことですので若い人たちに帰ってきてもらうとか、若い人たちにこちらにとどまって活躍していただくということだろうと思います。新年度の予算にも「まつえIT女子インターンシップ・プログラム事業費」などいろいろな工夫をしていますので全力を挙げてやっていってもらいたいと思います。
(TSK)玉湯の大谷小学校の閉校式があって140年の歴史に幕となりました。市長の出身である玉湯小学校も統合して、来年度は玉湯まがたま学園になると思いますが、地元の子どもたちの環境が変わっていくことに対しての市長の思いをお聞かせください。
(松浦市長)玉湯町には玉湯小学校と大谷小学校の2つがありましたが、大谷小学校の子どもが玉湯小学校に行くとなると通学方法などの問題もあってできませんでした。けれども今はスクールバスなどを活用すればできるようになりました。狭い玉湯町ですから、これからは大谷の出身だとか、どこそこの出身だということではなくて、気持ちを一つにしてやっていくような環境が生まれてくるのかなと感じています。大谷小学校に通ってそこを卒業した人にとってはそこで勉強した証がなくなってしまうような気持ちだと思いますが、それは玉湯小学校も同じことなので両者が前向きに捉えていただきたいと思います。竣工式でも話しましたが、玉湯町の中で明治の合併前のような意識をいつまでも残すのではなく、これからは玉湯町のいろいろな地域が、それぞれの特徴を生かした地域づくりをやっていただくのがいいのではないかと思います。大谷地区は松江でいうと忌部地区のようなところで自分たちの地域への愛着が非常に強いところですし、地域にはいろんな資源もありますから、そういうものを大事にしてもらう、そして大谷小学校を活用していろいろな事業が行われるという話も聞いていますので、あそこが一つの核となって地域の活性化に貢献してくれるということになると非常にいい話だと思います。
(時事通信)他になければ以上で記者会見を終了します。ありがとうございました。
(松浦市長)ありがとうございました。

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