松江市ガス事業の民間譲渡

更新日:2023年09月11日

松江市は都市ガス事業を持っております。供給区域は旧松江市内のみで、総延長243.3キロのガス管を通じて、1万2,145件のお客さまに都市ガスを供給しています。

現在、お客さまの件数が常に右肩下がりの状況にあります。令和4年で1万2,145件ですが、平成24年は1万3,941件、さらに遡って平成10年においては1万6,226件と、大きく減ってきています。オール電化住宅などガス以外の燃料との競合、人口の減少などにより、過去20年以上にわたって減少の一途をたどっています。

販売量についても、家庭用はお客さまの数の減少とともに減少しています。医療用については大型病院の動向等に左右され、コロナ禍による空調需要により近年増加しています。商業用は、他の燃料への転換などによって減少傾向にあります。

全国の都市ガスを取り巻く環境についてですが、平成28年に電力の小売、発電が全面自由化され、平成29年にはガスの小売も全面自由化され、電気、ガス以外の異業種からの参入が増え、「総合エネルギー市場化」が進み、料金メニューやサービス内容を競う時代が到来しています。

民間都市ガス事業者が実施している主なサービスとして、ガスのみならず電気、インターネットなどのセット販売、ポイントの付与、電子マネーなどでのポイント還元、また、水周りのトラブルにも対応するといった生活支援サービスといったところがあります。多様なサービスを提供することで、お客様の満足度が向上している状況です。社会情勢についても人口減少、カーボンニュートラルの取り組みなど、時代に即したサービス提供が求められています。

しかしながら、松江市ガス局は法令等により、原則ガス販売しかできず、安全安心な都市ガス事業を継続すると同時にお客様のニーズに基づくサービス提供、地域活性化への貢献を果たすためには、経営形態の変更が必要ではないかという考えに至ったところです。

そして今回、松江市のガス事業について民間譲渡を考えています。お客さま、地域経済、松江市の「三方よし」の持続可能な都市ガス事業を実現するため民間譲渡が最良の選択であると判断したところです。

今後、想定されるスケジュールです。今年の2月議会で質問があり、ガス事業の民間譲渡について早期に結論を得ることが必要であり、速やかに検討を進めるという意思表明を行いました。7月上旬に全てのお客さまに現在のガス事業の状況についての資料を配布し、7月30、31日にお客さま向けの説明会を開催し、77名の方にご参加いただきました。

9月議会において、ガス事業の譲渡先を選定する委員会を設置する条例、また準備経費あるいはこの委員会の経費の補正予算について提出する予定です。その後、来年の1月から12月の間で譲渡先を選定します。令和7年の1月から3月に譲渡契約を締結し、令和7年の4月からの業務の引継ぎを想定しています。

ガス事業については民営化、民間譲渡を図ることでサービス水準の向上も目指していきたいと考え、持続可能で安定的なガス供給に向けて事業形態を変更してまいりたいと考えているところでごす。

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