市営バスの路線・ダイヤ改正

更新日:2024年03月06日

市営バスの路線・ダイヤの改正についてです。

4月1日から松江市交通局が運行している市営バスの全路線についての見直しを行い、路線ダイヤを改正します。労働規制等が今年の4月から厳しくなる、いわゆる2024年問題に対応するとともに、利便性の維持・向上を図るものです。単なる路線の廃止・変更ということではなく、交通局、あるいは松江市全体として工夫を凝らして、路線の見直しを図っています。松江市交通局の運行するバスについては、過半の方がICカードを利用していただいていますので、乗降データに基づく分析と、運転士の意見・気づきを取り入れ、市民の皆さんへの影響が極力少なくなるように工夫しています。現在、運転士不足、そしてコロナ禍以降公共交通の利用者が戻ってきていないといった厳しい状況の中でも利便性を維持し、高められるように工夫を凝らしています。

工夫のポイントとして5つ上げております。1つ目、交通空白地が生じないようにする。2つ目、通学に影響しないように、極力朝の便を確保する。3つ目、複雑でわかりにくり路線・系統を整理・集約しわかりやすくする。4つ目、便利な循環路線とわかりやすい運賃を新設する。最後5つ目、市営バス・一畑バス共通定期の導入です。

まず、1つ目、交通空白地が生じないように、現在運行している便、バス停を廃止しても、市営バスのほかの路線や一畑バスの路線で賄える、バス以外にもJRや一畑電車が利用できる路線、区間を厳選し、代替交通についても確認し、できる限り影響が出ない形にしています。路線廃止の区間と代替経路の例として、川津線の川津~平成ニュータウン間は一畑バス万原線、マリンプラザ線が代替経路の役割を果たします。竹矢線の馬潟~手間間は市営バスの竹矢線、東松江駅を利用してJR山陰本線。朝日ヶ丘線の運転免許センター~授産センターは朝日ヶ丘駅を利用して一畑電車で代替が利くといった整理をしています。

2つ目、通学に影響しないよう朝の便の確保です。市内のバスで通学する児童生徒の多い小・中学校、高校と連携し、利用実態を精査し、朝の便を確保し、夕方も一定の学生の皆さんのニーズがありますので、そこにも配慮をしています。今回の変更前後で、平日のダイヤの時間帯ごとのバスの便数を比較しますと、全体の運行便数は、377便からマイナス69便となっています。その中で、学生の皆さんに影響がある時間帯のバスの減便数をできるだけ抑える努力をしています。

3つ目、複雑で分かりにくい路線・系統を整理・集約して分かりやすくしています。路線によってはいろいろなバス停から発着しており、同じバス停で乗っても、どこに着くのかというのが系統によってまちまちでした。非常に複雑で、松江駅に行きたいと思って乗ったのに行かなかったというケースもありました。松江駅は、交通の要衝ですので、当然JRにも乗り継ぎができますので、松江駅で乗り換えできるように路線の見直しを行っています。ICカードのデータを活用し、利用が少ないところは廃止、ダイヤの減便をしています。例えば、川津線では9つの系統がありましたが、4月以降は2系統にします。系統数は減らしていますが、必ずしも不便になるということではなく、むしろ分かりやすくするための系統数の減少と言うことができます。全体でこれまでの113系統を48系統に集約・統合します。数字として不便になるように感じられるかもしれませんが、系統が減ることによって分かりやすくなると考えています。路線が長いことによって、人員の確保が必要になり、その人員数が不足するという状況でしたが、路線を短く切って運転時間を短縮することで、人員の節減にもつなげています。

4つ目、便利な循環路線と分かりやすい運賃の新設ということで、「病院循環線」と「あじさいループ線」を新設します。「あじさいループ線」とは上東川津町のあじさい団地から県民会館を経由し松江駅に行く路線。「病院循環線」は日赤、松江駅から市立病院、県立大学の辺りを結ぶ路線です。あじさいループ線は今まで3系統に分かれており、非常に分かりにくく、非効率な状況でした。これを4月以降は、一つの線に統合して循環線としますので非常に分かりやすくなります。病院循環線については、これまで病院に行く際にどの路線に乗っていいか分からないという声をいただいておりました。この病院循環線に乗ることによって、日赤、松江医療センター、記念病院、市立病院、生協病院にループ型でたどり着くことができ、均一性の運賃210円を導入します。運賃について、既存の法吉ループ線も含め、循環路線の運賃を、どこからどこまで乗っても均一性の運賃を導入し、また、ゾーンを分けて、ゾーンの中で行き来は一定の料金、ゾーンを隔てて行く分には一定の料金とする地帯性(ゾーン)運賃に改定をする条例の改正案を2月議会に提出する予定です。

5つ目、市営バスと一畑バスの共通定期の導入です。

4月1日から両方のバスで使える共通定期券を導入します。今までは〇〇バス停から□□バス停までという定期券でしたが、運賃指定いわゆる金額式の定期券になります。ご注意いただきたいのは、紙のものではなくてICOCA、交通系ICカードに共通定期券を搭載するということになります。指定する運賃以内の運行区間では、市営バス、一畑バスとも乗降できますし、重複している区間は、どちらのバスにも乗車できます。例えば、美保関ターミナルと古志原を結ぶ路線、現行は区間式ですので、美保関ターミナルから松江駅を経由して古志原に行くという路線のみの乗車でした。これが今回、770円区間の金額式定期券になりますので、770円以内については乗り放題ということになります。一方で、この共通定期券の導入に合わせて、定期券の割引率というのが少し低減します。今までは4割引きだったものが3割引き、通学の場合は5割引きだったのが4割引きということになりますが、先ほどのような運賃の中で自由に乗り降りする場所が増えるということで、ご理解いただければと思います。この一畑バスと市営バスの共通定期は、3月18日から販売を開始します。利用区間のうち、主な区間のバス事業者で購入ください。学生の皆さんには、松江市にお住まいの児童生徒の皆さんの通学定期券の購入に際して、1か月当たり1万円を超えた額の補助の制度がありますので、松江市のホームページのほうでご確認ください。市営バスを含む公共交通をぜひご利用ください。また、バス運転士の募集もしておりますので、ご関心ある方はお問い合わせください。

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