大森の湯・いろり茶屋の民間譲渡
いずれも宍道町にある、大森の湯・いろり茶屋の民間譲渡についてです。
お風呂やサウナや和室、休憩室で構成される大森の湯は、平成13年に建築されました。ピーク時の平成17年には年間14万人が利用されましたが、現在は休館しており、休館前の令和元年度は利用者が9万6,000人に減少していました。また、同じ場所にあるいろり茶屋についても、建築は平成12年。利用者数のピークは平成17年で、4万8,000人の方に利用されていましたが、直近の令和5年で見ると1万2,000人の利用にとどまっている状況です。大森の湯は、屋根が腐っている非常に危ない状況があり、令和2年以降、やむを得ず休館となっています。この休館の影響も受け、いろり茶屋も来客数が大きく減少した状況を踏まえ、地元を中心とした『きまち湯治村「大森の湯」あり方検討委員会』を組織し、検討を進めてきました。民間のノウハウや創意工夫が必要との判断の下、一昨年12月から公募型プロポーザルを実施し民間事業者の参画を募っていましたが、結果としてこのときには応募がありませんでした。そこから一年かけ公募型プロポーザルの条件等をもう一度見直し、改めて昨年10月に公募型プロポーザルを実施したところです。
譲渡の条件としては、まず、市が持っている大森の湯・いろり茶屋を無償で譲渡します。一方、温浴施設としての機能は継続していただいて、地域の皆さんのニーズ、期待に応えていただく。そして、少なくとも譲渡から10年以上にわたって、提案事業を継続していただく。改修工事等が必要になりますが、譲渡から2年以内にそれを済ませて営業を開始していただく。そして、この土地は市の所有ですが、その提案事業に使っていただく限りにおいては無償で貸付します。最後に、改修には費用が相当かかりますので、それに見合うぐらいの補助金は交付します。これらを条件として、公募型プロポーザルの募集を行いました。
その結果として2団体から応募いただき、提案について審査させていただいた結果、さんびる・さんびるホールディングス共同事業体に事業を実施していただくこととなりました。このさんびるグループからの提案の概要としては、飲食に特化した長時間滞在型の日帰り温泉施設に再生するということ。それに当たり、「おふろcafe」など全国で16の温浴施設を運営する温泉道場が計画の策定に関わっていただく予定です。具体的には、いろりを活用したメニューや、ふだん使いしやすいような価格帯の食事を取り入れるといった飲食提供も強化していく方針とのことです。
今後のスケジュールとしては、来週から始まる2月議会に、本件に係る議案を提案します。議決いただきましたら、本件について正式に決定し、4月1日の譲渡を予定しています。その後改修にかかり、令和8年度中にリニューアルオープンする予定で進めていきたいと考えています。
とりわけ大森の湯に関しては、令和2年から休止していますので、地元においても相当、再開のニーズが聞こえてきていました。今回、こうした形で民間譲渡し再生されることは非常に喜ばしいことと考えています。まだ改修まで一定の時間がかかりますが、令和8年度中のリニューアルオープン後、ぜひ市民の皆様にご利用いただければと思っています。よろしくお願いいたします。
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更新日:2025年03月05日