平成30年度体力・運動能力調査

更新日:2023年04月02日

目次

  1. 松江市教育委員会の基本的な考え方
  2. 公表に係る調査の概要
  3. 本市の体力の現状と対策(概要)
  4. 保護者・地域の皆さまへ
  5. 公表にあたって留意した事項
  6. 松江市全体および各校の調査結果

1.松江市教育委員会の基本的な考え方

全国学力・学習状況調査及び島根県学力調査については、平成26年度から市内全体の結果と各学校の結果(受検者数が10名以下の学校を除く)について、HP上で公表しています。 言うまでもなく、学力は教科の力だけでなく体力や運動技能なども含まれることから、学力調査と同様に、全国的な値や島根県全体の値と比較ができる「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(対象:小学校及び義務教育学校5年生及び中学校2年生及び義務教育学校8年生)及び「島根県体力・運動能力等調査」(対象:全学年児童生徒)の結果についても、数値を添えて松江市全体と各学校の状況を公表することが適当であると考え、平成27年度から公表しています。 併せて、松江市教育委員会では今後取り組むべきこととして、次のことを考えています。

  • 結果分析をしっかり行い、今後の重点施策を明確にする。
  • 取組方針に基づき学校では授業改善や授業力向上に一層努めるとともに、松江市教育委員会ではこれを積極的に支援する。
  • 意識・実態調査の結果(抜粋)も併せて公表することを通して、地域や保護者の方々には学校の実態を踏まえた上での協力と連携をお願いする。

2.公表に係る調査の概要

(1)平成30年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査

ア.調査の目的

  • 全国的な子どもの体力の状況を把握・分析することにより、子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。

イ.調査の対象

  • 小学校及び義務教育学校第5学年、中学校第2学年及び義務教育学校第8学年の原則として全校児童生徒

ウ.調査の内容

  • 児童生徒に対する調査
    【実技8種目】握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げ(中学校はハンドボール投げ)、20mシャトルラン(中学校は20mシャトルランまたは持久走<男子1500m・女子1000m>)を選択実施)
    【質問紙調査(運動習慣、生活習慣等)】
  • 学校及び教育委員会に対する調査
    【質問紙調査(子どもの体力向上に係る取組や施策等に関すること)】

エ.松江市の調査状況
松江市内全校参加 小学校34校及び義務教育学校1校5年生1677人(男子853人、女子824人) 中学校15校2年生及び義務教育学校1校8年生1415人(男子722人、女子693人)

オ.調査実施日
平成30年4月から7月末までの期間で実施

(2)平成30年度島根県児童生徒の体力・運動能力等調査

ア.調査の目的

  • 公立小・中・高等学校の児童生徒を対象に新体力テストを実施することにより、児童生徒の体力・運動能力を明らかにするとともに、体育指導と行政上の基礎資料を得る。

イ.調査の対象

  • 小学校及び義務教育学校第1学年から第6学年及び中学校第1学年から第3学年及び義務教育学校第7学年から第9学年の児童生徒

ウ.調査の内容

  • 児童生徒に対する調査

【実技8種目】全国体力・運動能力、運動習慣等調査と同様 【実態に関する調査(運動習慣、生活習慣等】

エ.松江市の調査状況
松江市内全校参加 小学校34校及び義務教育学校1校 1年生1562人(男子828人、女子734人) 2年生1499人(男子765人、女子734人) 3年生1673人(男子836人、女子837人) 4年生1489人(男子727人、女子762人) 5年生1677人(男子853人、女子824人) 6年生1540人(男子783人、女子757人) 中学校16校及び義務教育学校1校 1年生【7年生】1449人(男子702人、女子747人) 2年生【8年生】1415人(男子722人、女子693人) 3年生【9年生】1421人(男子697人、女子724人)

オ.調査実施日 平成30年4月から6月までの期間で実施
(注釈)小学校及び義務教育学校5年生、中学校2年生及び義務教育学校8年生の実技(8種目)に関する測定値については、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」及び「島根県体力・運動能力等調査」のそれぞれに活用しています。

3.本市の体力の現状と対策(概要)

(1)現状

  • 全学年とも島根県平均との比較で表しています。
  • 小学校(義務教育学校)5年生及び中学校2年生(義務教育学校8年生)については、松江市全体の分析シートで全国平均との比較もしています。
  • 握力・反復横とび・50m走・ソフト(ハンド)ボール投げの4種目については、昭和60年当時のデータを併記しています。
握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20mシャトルランの小学校1年生から中学校3年生までの男女別記録
持久走、50m走、立ち幅跳び、ボール投げの小学校1年生から中学校3年生までの男女別記録

概要

体力の

概要

小学校 【男子】
  • 握力や上体起こし、50m走は県平均とほぼ同じ状況です。
  • 反復横とびや20mシャトルランが県平均を下回っており、敏捷性や全身持久力に課題が見られます。
  • 投力は課題の一つであり、学習や遊びの中で「投げる動き」を経験する機会や場を増やし、楽しみながら投動作 を獲得、洗練させていく必要があります。
【女子】
  • 握力や50m走は県平均とほぼ同じ状況です。
  • 反復横とび、20mシャトルラン、上体起こしで県平均を下回っており、敏捷性や全身及び筋持久力に課題が見られます。
  • 男子同様、投力が大きな課題です。体育科の授業を中心に「投げる動き」やそれにつながる動きを楽しみながら経験する機会を増やし、投動作の獲得、洗練を図っていく必要があります。
中学校 【男子】
  • 長座体前屈や50m走は、県平均とほぼ同じ状況です。
  • 反復横とびは、県平均とほぼ同じ状況で、松江市の昭和60年(注1)の記録と比較しても向上しています。
  • 全体的に見て、昨年度の松江市平均と比較して記録は向上しており、県平均とほぼ同じ状況です。
  • ハンドボール投げは、県平均や昭和60年の記録を下回っており、投力に課題があります。
【女子】
  • 長座体前屈、50m走、反復横とびは、県平均とほぼ同じ状況です。
  • 反復横とびは、県平均とほぼ同じ状況で、松江市の昭和60年の記録と比較しても向上しています。
  • 全体的に見て、昨年度の松江市平均と比較して記録は向上していますが、上体起こしや握力において、県平均を下回っており、筋力、筋持久力が課題です。
  • 加えて、20mシャトルラン、ハンドボール投げで県平均との差が大きく、全身持久力、投力が大きな課題といえます。
総括
  • 体力評価ではスピード(50m走)において全学年で県平均とほぼ同じ状況です。
  • 敏捷性(反復横とび)は、松江市の昭和60年の記録と比較して向上しています。
  • 運動能力評価では投球能力が、体力評価では巧緻性(注2)や全身及び筋持久力等に課題があります。

(注1)昭和60年…体力が最も高かった年度 (注2)巧緻性…運動を調整する能力 (2)意識・実態

意識・実態
小学校
  • 5年生について、体育授業で「授業の目標が示されている」「学んだ内容を振り返る活動を行っている」と回答した割合は、男女とも2年連続で昨年度の平均を上回り、全国や県に比べても高くなっています。
  • 5年生について、「運動が好き」「中学校でも自主的に運動したい」と回答している児童の割合は全国や県と比較して同様かやや高いですが、「体育の授業が楽しい」と回答した児童の割合は全国や県の平均をわずかに下回りました。
  • 睡眠時間が8時間未満の児童の割合が学年と共に上昇し、5、6年生では20%を超えています。
中学校
  • 2年生について、昨年と同様に「運動が好き」と回答した生徒の割合は全国や県の平均を上回りました。
  • 2年生について、保健体育の授業で「授業の目標が示されている」「学んだ内容を振り返る活動を行っている」「友達と助け合い、役割を果たす活動を行っている」というそれぞれの項目において、全国や県の平均との差はあるものの、肯定的な回答をした生徒の割合が上昇し、2年連続で前年度を上回っています。
  • 男女とも、1、2年生においては「ほとんど毎日運動する(週4日から7日)」と回答した生徒の割合が学年と共に上昇し、昨年度の平均も上回っていますが、3年生になると2年時より割合が低下しています。

(3)対策

対策
共通
  • 各学校の実態に応じて体育・保健体育の授業における重点運動領域や重点単元を設定して、指導改善を図ります。
  • 体力向上に係る学校や学年別の目標を具体的に設定したり、児童生徒に目標設定を促したりすることで運動時間の増加や運動習慣の改善に努めます。
  • 『「めあて提示」「振り返り」を行い、児童生徒が見通しをもって主体的に学習する授業』を授業改善の重点とし、児童生徒が運動と「する、みる、支える、知る」といった多様な形で関わることをとおして「できる」「わかる」「かかわる」ことの楽しさや喜びを味わえる授業づくりに取り組みます。
  • 授業時間以外の休み時間や放課後を活用した体力づくりなどを工夫し、児童生徒が自ら体力向上を図る取組を行います。
  • 体育・保健体育の授業だけではなく、他教科や運動会・体育祭などの学校行事も相互に関連させながら、学校教育活動全体で体力向上に取り組みます。
  • プロスポーツ選手やパラアスリートとの交流事業や東京2020オリンピック・パラリンピック教育を推進し、児童生徒の運動やスポーツへの意欲や興味・関心を高めます。
小学校
  • 松江市が継続的に取り組んでいる「かしこい体(学習に向かうための力の基盤が整っている体)」づくりを、各校の実態に応じた形で推進します。
  • 小学校体育連盟やスポーツ少年団等との連携を重視して、「小学生のスポーツ活動の手引き」に基づき、スポーツ活動が適切な形で推進されるよう働きかけます。
  • 希望校において、プロスポーツ選手や地元スポーツチームとの交流をとおして、夢に向かって努力することの大切さを実感できるようにしたり、運動やスポーツに対する興味・関心を高めたりします。
中学校
  • 中学校体育連盟との連携を重視するとともに、平成30年8月に策定し、平成31年4月より全面実施する「松江市中学校部活動ガイドライン」に基づいて、中学校の運動部活動が適切な形で推進され充実するよう働きかけます。
  • 希望校において、「あすチャレ!スクール」事業をとおして、パラアスリートと一緒にパラスポーツを体験したり講話を聞いたりする機会を設けます。

4.保護者・地域の皆さまへ

皆さまには、この度の公表内容に加え各学校から提供される情報(学校だよりやHP等)をご覧いただきますとともに、

健康三原則「運動」「食事」「睡眠」

を中心とした生活習慣や運動習慣の確立や望ましい在り方等について家庭が果たすべき役割もお考えいただきたいと思います。 小中学生の体力は、ピーク時であった昭和60(1985)年頃と比較すると低い状況が続いていると言われていますが、松江市でも同じ状況にあります。子どもたちの体力向上と健全な成長のために、教育委員会や学校としても一層努力してまいりますが、保護者の皆さまやご家庭の協力も不可欠であると考えています。今後とも互いに連携した取組を進めていきたいと思いますので、ご理解とご支援をいただきますよう、お願いいたします。 今回公表します調査結果は、学力(体力)の一部を表したものであり、学校教育の成果の全てではありませんが、第一義的にはこれまでの松江市の学校教育における松江市教育委員会の取組の結果であると受け止め、今後の対策や施策を講じる礎にしなければならないと考えています。ご意見やご要望等がありましたら、積極的にお寄せください。 なお、松江市教育委員会では、学力調査結果の状況についても公表しており別途掲載していますので、併せてご覧ください。

5.公表にあたって留意した事項

ア.個人が特定される恐れのある、学年別調査実施者数が男女いずれかにおいて10名以下の学年がある学校については非公表としています。但し、当該学校からの希望があれば公表します。
イ.公表の影響等については、学力調査結果の公表と同様に、実施後3から5年を目途に教育委員会において検証等を行います。なお、検証等の具体的な方法は今後検討することとしています。

6.松江市全体および各校の調査結果

松江市全体の調査結果

学校別調査結果

松江市が進めている、小中一貫教育の校区ごとに学校別のシートを公開しています。「学園名」は中学校区を総称する「愛称名」として使用しています。非公開の学校についてはPDFの表示はついていません。

千鳥の杜学園

嵩の杜学園

まつえ天神川学園

津田古志原夢きぼう学園

まつえ湖南学園

湖東かんなび学園

本庄水辺の学園

  • 本庄中学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート
  • 本庄小学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート

湖北白鳥学園

鹿島ふれあい学園

しまね潮風学園

  • 島根中学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート
  • 島根小学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート

海と朝日の美保関学園

  • 美保関中学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート
  • 美保関小学校:体力・運動能力調査結果及び分析対策シート

やくも意宇学園

玉湯まがたま学園

宍道みずうみ学園

八束学園

  • 義務教育学校八束学園(後期課程):体力・運動能力調査結果及び分析対策シート
  • 義務教育学校八束学園(前期課程):体力・運動能力調査結果及び分析対策シート

*平成30年度より、義務教育学校八束学園に移行しました。

ほっとハート東出雲学園

レーダーチャートの見方

レーダーチャート松江市の見方

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 学校教育課
電話:0852-55-5417(学び推進係)
電話:0852-55-5428(保健体育係)
電話:0852-55-5416(学事係)
電話:0852-55-5078(ICT教育推進係)
電話:0852-55-5551(ICT教育整備係)
ファックス:0852-55-5251
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