令和3年度全国学力・学習状況調査及び県学力調査結果公表について

更新日:2025年04月24日

(2022年4月5日作成)

目次

  1. 松江市教育委員会の基本的な考え方
  2. 松江市全体の現状と対策(概要)
  3. 保護者・地域の皆さまへ
  4. 公表するにあたって留意した事項
  5. 調査対象の児童生徒数
  6. 調査問題
  7. 松江市全体および学校別の調査結果

1.松江市教育委員会の基本的な考え方

 全国学力・学習状況調査(以下「全国学力調査」と言う)については、平成19年度から文部科学省において実施されてきました(平成23年度は東日本大震災のため、令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響のためそれぞれ中止)が、松江市教育委員会では、かねてからこの調査における松江市全体の結果を市民の皆さまへ公表してきました。そのような中、従来「市町村教育委員会は、域内の学校の状況について、個々の学校名を明らかにした公表は行わないこと」としていた文部科学省の方針が、平成26年度から全国学力調査の学校別結果を「教育上の影響等を踏まえ、必要性について慎重に判断した上で」、それぞれの市町村教育委員会で公表できることになりました。

 これを踏まえ、平成26年度に開催した教育委員会会議で審議を行った結果、5名の教育委員の総意によって、全国学力調査における松江市全体の調査結果に加えて各学校の調査結果も公表することとし、島根県学力調査(以下「県学力調査」と言う)についても同様に公表しました(実受検者が10名以下の学校を除く)。そして、令和3年度においても、同様に公表することとしました。

(注意)小規模の学校においては、1人当たりの学力調査における正答数と意識調査における肯定的回答数によって学年全体に与える影響が大きくなることをご承知おきください。

2.松江市全体の現状と対策(概要)

全国学力・学習状況調査

ここにおける「小学校」「中学校」には、いずれも「義務教育学校」を含むものとします

小学校国語

主な成果
  • 学年別漢字配当表に示されている漢字を文の中で正しく使うことや、思考に関わる語句の使い方を理解し、話や文章の中で使うこと。
  • 目的に応じて、話の内容が明確になるようにスピーチの構成を考えること。
主な課題
  • 目的を意識して、中心となる語や文を見つけて要約すること。
  • 自分の主張が明確に伝わるように、文章全体の構成や展開を考えること。

小学校算数

主な成果
  • 「数と計算」領域の記述式の問題と、場面から数量の関係を捉えて除法の式に表し、計算をすること。
  • 「変化と関係」領域の速さと道のりをもとに時間を求める問題の立式をすること。
主な課題
  • 「図形」領域の面積の求め方についての理解やそれを記述すること。
  • 集団の特徴を捉えるためにどのようなデータを集めるべきかを判断したり、問われている状況を日常の生活と結びつけて考えたりすること。

中学校国語

主な成果
  • 文脈の中における語句の意味を的確にとらえ理解すること。
  • 話し合いの話題や方向を捉えて、話す内容を答えること。
主な課題
  • 文章からものの見方や考え方が表れている部分を明確にすること。
  • 相手や場に応じて敬語を適切に使うことや敬語の種類を理解すること。

中学校数学

主な成果
  • 整式の加法・減法について計算すること。
  • 与えられた表やグラフから必要な情報を適切に読み取ること。
主な課題
  • 具体的な場面で一元一次方程式をつくる問題において、数量の関係を数式に表すこと。
  • 図形領域で、ある事柄が成り立つ理由を数学的な表現を用いて説明すること。

小学校児童質問紙調査(意識調査)

主な成果
  • 全国と比べて新聞に親しむ児童が多い。
  • 「早寝、早起き、朝ごはん」の習慣が定着しつつある。
主な課題
  • 自分の考えをまとめたり、思いや考えをもとに新しいものを作り出す活動や、地域をよくするために考えたりする活動が十分でない。
  • 学習の必要性や話し合うことの大切さは感じているが、目的に応じた話し合いや考えを広げる学習の機会が少ない。

中学校生徒質問紙調査(意識調査)

主な成果
  • 総合的な学習の時間等では、課題をもつこと、情報収集や整理を行うこと、調べたことを発表することなどの学習に取り組んでいる生徒が多い。
  • 難しいことにも失敗を恐れずに挑戦することができる。
主な課題
  • 各教科において回答時間が足りないと感じている生徒が多い。
  • 学校の授業やそのための学習以外で、日常的に英語を使う機会が少ないと感じている生徒が多い。

島根県学力調査

ここにおける「小学校」「中学校」には、いずれも「義務教育学校」を含むものとします

小学5年生

国語
主な成果

「読むこと」において、物語の内容を登場人物の様子を描写を基に捉えること。

主な課題

「言葉の特徴や使い方に関する事項」において、漢字の由来について理解したり、文章の中で文脈に沿った漢字を適切に使ったりすること。

算数
主な成果

三角形の3つの角の和を理解し,2つの角の大きさから残りの角の大きさを求めること。

主な課題

小数第一位×小数第一位(純小数同士の乗法)の計算をすること。

小学6年生

国語
主な成果

「読むこと」において、説明文の内容を情報と情報との関係について理解し、文章の情報を整理すること。

主な課題

「書くこと」において、指定された文字数や記述すべき自分の意見など、複数の条件を満たした上でで文章を書くこと。

算数
主な成果

点対称な図形と線対称の図形の意味と違いを理解し作図すること。

主な課題

文章問題を読み、図や言葉の式などを使って、自分の考えを説明したり、立式したりすること。

中学1年生

国語
主な成果

「読むこと」において、説明文の内容について叙述をもとに捉えること。

主な課題

「書くこと」において、条件に沿って書くことのできている生徒は半数いるが、無答率が3割あるなど自分の考えを記述すること。

数学
主な成果

「正の数負の数」の基本的な計算のしかたについて理解すること。

主な課題

問題文を読み取り、既習事項を用いて解決する問題に課題がある。

英語
主な成果

身近なことについて簡単な英語を聞いて、内容を理解すること。

主な課題

話の流れや自分の伝えたいことに沿った内容を、既習の表現や語彙を使って書くこと。

中学2年生

国語
主な成果

「我が国の言語文化に関する事項」において、歴史的仮名遣いや故事成語について理解している。

主な課題

「書くこと」において、自分の考えを明確にして書くことや、条件に従って文章を書くこと。

数学
主な成果

「連立方程式」の基本的な問題を解くこと。

主な課題

「一次関数」で文章を読み解き関数を利用しながら自分で解答を導き出すこと。

英語
主な成果

身近なことについて簡単な英語を聞いて、内容を理解すること。

主な課題

聞いたり読んだりした内容について、適切に応答したり書いたりすること。

小学校児童意識調査

主な成果

「授業でのICT活用」及び「家庭での勉強にパソコンを利用している」割合が県や他学年と比べて肯定的な割合が高く、ICTを学習に活用する習慣が付いてきている。

主な課題

「学校でのきまりを守る」割合は高い反面、家庭での過ごし方など、自分で決めて行動することについての割合は低い。

中学校生徒意識調査

主な成果

勉強に辞書、参考書、パソコン等を使っている生徒が半数程度おり、学習での参考図書やICTの活用が身に付いてきている。

主な課題

家庭において7割前後の生徒が、平日スマートフォンを1時間以上使用しており、家庭学習に影響している可能性がある。

今後の対策

  • 小中一貫教育を推進し、9年間を見通した指導を充実させる。
  • 取組方針に基づき学校では授業改善や授業力向上に一層努めるとともに、松江市教育委員会ではこれを積極的に支援する。
  • 地域や保護者の皆さまには学校の実態を踏まえた上での協力と連携をお願いする。
  • タブレット等のICT機器を活用し、児童生徒一人一人の能力、特性を教師が把握し、それぞれに合った指導方法を確立するための調査、研究を進めたうえで、学校現場に導入し、学力向上施策に取り組む。

3.保護者・地域の皆さまへ

 皆さまには、この度の公表内容に加え各学校から提供される情報(学校だよりやホームページ等)をご覧いただきますとともに、家庭学習と生活習慣の確立やキャリア教育(生き方指導)、メディア接触や地域とのつながりの望ましい在り方等について家庭が果たすべき役割もご理解いただきたいと思います。

 子どもたちの健全な成長のために、教育委員会や学校としても今後とも一層努力してまいりますが、保護者の皆さまやご家庭の協力も不可欠であると考えています。今後とも互いに連携した取組を進めていきたいと思いますので、ご理解とご支援をいただきますよう、お願いいたします。

 併せて、次の点についてもご理解ください。

  • ア.今回の公表は、学校の序列化やランク付けを意図したものではありません。ご覧になる皆さまも趣旨をご理解いただき、公表内容の取り扱いについては適切なご判断をお願いします。
  • イ.公表する調査結果は学力の一部を表したものであり、学校教育の成果の全てではありません。また、各学校の受検者数が大きく異なる現状があること等もご理解願います。
  • ウ.平成27年度からは、教科の学力だけでなく体力の状況についても公表することとしました。

 なお、今回公表します調査結果は、第一義的にはこれまでの松江市の学校教育における松江市教育委員会の取組の結果であると受け止め、今後の対策や施策を講じる礎にしなければならないと考えています。ご意見やご要望等がありましたら、積極的にお寄せください。

4.公表にあたって留意した事項

  • ア.個人が特定される恐れのある、実受検者数が10名以下の学校については非公表としています。但し、当該学校からの希望があれば公表します。
  • イ.公表の影響等については、教育委員会において検証等を行います。なお、検証等の具体的な方法は随時検討することとしています。
  • ウ.平成29年度より、国が都道府県別の平均正答率についてすべての公表・提供資料を整数値に変更したため、松江市及び島根県の平均正答率も整数値で公表します。(全国の平均正答率、領域別正答率は小数値で公表・提供されています。)

5.調査対象の児童生徒数

  • 全国学力・学習状況調査(令和3年5月27日実施児童生徒総数)
    • 小学校6年生1,719人
    • 中学校3年生1,559人
  • 島根県学力調査(令和3年12月7日実施児童生徒総数)
    • 小学5年生1,633名
    • 小学6年生1,710名
    • 中学1年生1,493名
    • 中学2年生1,578名

6.調査問題

全国学力・学習状況調査

 国立教育政策研究所のホームページに掲載されています。

7.松江市全体および学校別の調査結果

松江市全体の調査結果

全国学力・学習状況調査

島根県学力調査

学校別調査結果

松江市が進めている小中一貫教育の校区ごとに、学校別のシートを公開しています。「学園名」は中学校区を総称する「愛称名」として使用しています。非公開の学校についてはPDFの表示はついていません。

千鳥の杜学園

嵩の杜学園

まつえ天神川学園

津田古志原夢きぼう学園

まつえ湖南学園

湖東かんなび学園

本庄水辺の学園

湖北白鳥学園

鹿島ふれあい学園

しまね潮風学園

海と朝日の美保関学園

やくも意宇学園

義務教育学校玉湯学園

宍道みずうみ学園

義務教育学校八束学園

ほっとハート東出雲学園

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 学校教育課
電話:0852-55-5417(学び推進係)
電話:0852-55-5428(保健体育係)
電話:0852-55-5416(学事係)
電話:0852-55-5078(ICT教育推進係)
電話:0852-55-5551(ICT教育整備係)
ファックス:0852-55-5251
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